初心者用語集

本ページは「高配当株カルテ」で頻出する財務・配当用語をやさしく解説します。スコアガイド・各銘柄カルテと併せてご活用ください。 ※「★」マーク付きの用語には計算式の図解を添えています。


  1. 目次
  2. 1. 配当関連
    1. 配当性向(はいとうせいこう) ★
    2. DOE(株主資本配当率) ★
    3. 配当利回り(はいとうりまわり) ★
    4. 増配(ぞうはい)・減配(げんぱい)
    5. 累進配当(るいしんはいとう)
    6. 配当方針(はいとうほうしん)
    7. 特別配当・記念配当
    8. 配当持続性スコア(本サイト独自)
    9. EPS(イー・ピー・エス)
    10. 配当総額
  3. 2. 財務関連
    1. 自己資本比率(じこしほんひりつ) ★
    2. ネットキャッシュ
    3. 営業CF(営業キャッシュフロー)
    4. 有利子負債(ゆうりしふさい)
    5. 純資産(じゅんしさん)
    6. BPS(ビー・ピー・エス)
    7. 装置産業(そうちさんぎょう)
    8. 業種別補正(本サイト独自)
  4. 3. 収益関連
    1. ROE(自己資本利益率) ★
    2. 営業利益(えいぎょうりえき)
    3. 経常利益(けいじょうりえき)
    4. 純利益(じゅんりえき)
    5. 営業利益率(えいぎょうりえきりつ)
    6. 一過性要因(いっかせいよういん)
    7. 増収増益(ぞうしゅうぞうえき)・減収減益(げんしゅうげんえき)
  5. 4. 評価・その他
    1. スコアランク A〜E(本サイト独自)
    2. 画質(本サイト独自)
    3. JPX区分(プライム・スタンダード・グロース)
    4. YMYL(ワイ・エム・ワイ・エル)
    5. 連結決算(れんけつけっさん)
  6. 5. 株価指標
    1. PER(株価収益率)
    2. PBR(株価純資産倍率)
    3. 時価総額(じかそうがく)
    4. TOPIX分類(Core30 / Large70 / Mid400 / Small)
  7. 6. 株主還元(配当以外)
    1. 自社株買い(じしゃかぶがい)
    2. 自己株消却(じこかぶしょうきゃく)
    3. 総還元性向(そうかんげんせいこう)
    4. 株式分割・株式併合
  8. 7. 開示・適時情報
    1. 決算短信(けっさんたんしん)
    2. 有価証券報告書(有報)(ゆうかしょうけんほうこくしょ)
    3. TDnet(適時開示)
    4. EDINET
  9. 8. 経営計画・業績指標
    1. 中期経営計画(中計)(ちゅうきけいえいけいかく)
    2. 受注残高(じゅちゅうざんだか)
    3. 進捗率(しんちょくりつ)
    4. EBITDA(イービットディーエー)
  10. 9. 配当受取の実務
    1. 権利付き最終日(けんりつきさいしゅうび)
    2. 権利落ち日(けんりおちび)
    3. 配当支払日(はいとうしはらいび)
    4. NISA(成長投資枠・つみたて投資枠)
  11. 関連リンク

目次


1. 配当関連

配当性向(はいとうせいこう) ★

配当性向 = 配当 ÷ 純利益 35% 配当(緑) 例: EPS 200円 × 35% = 配当 70円

意味: 会社が稼いだ純利益のうち、何%を株主に配当として還元しているかを示す指標。

計算式: 配当性向 = 1株あたり配当 ÷ EPS(1株あたり純利益)× 100

計算例: 配当 70円 ÷ EPS 200円 × 100 = 配当性向 35%

業界ごとの標準:

  • 商社・銀行・保険: 50%まで標準
  • 通信・電力・ガス: 60%まで標準
  • メーカー・小売: 30〜40%が標準
  • 成長IT・SIer: 20〜30%が標準
  • 医薬品: 40〜50%が標準
  • 不動産事業会社: 35〜45%が標準

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「配当性向(10点)」で評価。業種中央値以下=配当原資余裕あり=10点満点。中央値+10pt以内=9点、+10〜+20pt=7点と段階的に減点。


DOE(株主資本配当率) ★

DOE = 配当総額 ÷ 自己資本 自己資本 100% 配当 3% 例: 自己資本 1,000億円 × 3% = 配当 30億円

意味: 自己資本(株主資本)に対して、年間どれだけの割合を配当として還元したかを示す指標。配当性向と違い、利益が大きくぶれても自己資本は安定しているため、配当の下限保証としての性格を持つ。

計算式: DOE = 配当総額 ÷ 自己資本 × 100

計算例: 配当総額 30億円 ÷ 自己資本 1,000億円 × 100 = DOE 3.0%

目安:

  • 5%以上: 高水準(銀行・保険・成熟事業)
  • 3〜5%: 標準(配当方針のコミットメントが強い)
  • 1〜3%: 多めの企業
  • 1%未満: 低水準

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「DOE(10点)」で評価。「DOE 3%下限保証」など明示されている企業は配当方針スコアも高く出る(累進配当に次ぐ強度)。


配当利回り(はいとうりまわり) ★

配当利回り = 1株配当 ÷ 株価 株価 2,000円 (分母) 配当 70円 → 配当利回り 3.50% 70円 ÷ 2,000円 × 100

意味: 現在の株価に対して、年間配当が何%にあたるかを示す指標。読者が記事を読むタイミングで株価が変動するため、本サイトでは 記事公開日時点の株価で計算 し、出典として明記している。

計算式: 配当利回り = 1株あたり年間配当 ÷ 株価 × 100

計算例: 70円 ÷ 2,000円 × 100 = 配当利回り 3.50%

目安:

  • 4.5%以上: 高利回り
  • 3.5〜4.5%: 標準的な高配当株
  • 2.5〜3.5%: やや低め
  • 2.5%未満: 低利回り

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「配当利回り(10点)」で評価。記事内には 株価の終値日付 + データソース(minkabu.jp) を必ず明記し、再現性を担保。


増配(ぞうはい)・減配(げんぱい)

意味:

  • 増配: 1株あたり配当を前期より増やすこと
  • 減配: 1株あたり配当を前期より減らすこと
  • 据え置き: 配当を維持すること(増配でも減配でもない)

:

  • 2024:60円 → 2025:65円 = +5円増配
  • 2025:65円 → 2026:60円 = -5円減配

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「増配・減配耐性(10点)」で評価。3年以上連続増配 + 過去ショック時(リーマン・コロナ)減配なし + 来期も増配予想 = 10点満点。直近2年内に減配があると0点。

注意点: 表面DPSのみで判定すると、特別配当・記念配当を含む期は誤って「減配」と判定されることがある。本サイトでは決算短信「配当の状況」で内訳を確認し、実質普通配当ベース で再評価している(6866日置電機・6436アマノ・9687KSK・9682DTSが該当)。


累進配当(るいしんはいとう)

意味: 「減配しない・前期と同額以上の配当を続ける」と公約する配当方針のこと。最も強い配当コミットメント。

:

  • 三菱商事「累進配当の方針を継続」
  • アイカ工業「17期連続増配」(実質的な累進配当)

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「配当方針の強度(10点)」で最高評価の10点。次に強いのが「DOE目標(8点)」、その次が「配当性向目標(6点)」、「安定配当を定性的に明記(3点)」、「言及なし(0点)」。


配当方針(はいとうほうしん)

意味: 企業がIR資料・決算説明会で公表する、配当の決め方の指針。強度には階層がある。

強度の階層(本サイト独自の整理):

強度 配当方針 スコア
最強 累進配当(減配しない宣言) 10点
DOE目標(下限保証として機能) 8点
配当性向目標(利益に連動) 6点
「安定配当」を定性的に明記 3点
なし 配当方針への言及がない 0点

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「配当方針の強度(10点)」。決算短信「配当の状況」「対処すべき課題」「経営方針」セクションを確認して判定。


特別配当・記念配当

意味:

  • 特別配当: 一過性の利益(資産売却益・特殊要因)を原資とした、その期限りの配当
  • 記念配当: 「○周年記念」など節目に支給される一時的な配当

:

  • 6866 日置電機: 2021年に 上場30周年記念配当30円(普通配当135円 + 記念配当30円 = 表面165円)
  • 6436 アマノ: 2019・2020年に 期末特別配当20円
  • 9687 KSK: 2024年3月期に 創立50周年記念配当138円(普通配当88円 + 記念配当138円 = 表面226円)

本サイトでの位置づけ: EDINET DBの表面DPSのみで採点すると、これらの期は翌期に「減配」と誤判定される。本サイトでは決算短信「配当の状況」で内訳を確認し、実質普通配当ベース で再構築してスコアリング。


配当持続性スコア(本サイト独自)

意味: 決算短信の数値から機械的に算出する独自指標。3カテゴリ × 計100点で評価。

カテゴリ 配点 評価項目
配当 50 配当性向・DOE・配当利回り・配当方針・増配減配耐性
財務 25 自己資本比率・ネットキャッシュ・営業CF安定性
収益 25 営業利益率・ROE

ランク:

  • A(85〜100): 配当持続性が極めて高い ★★★★★
  • B(70〜84): 配当持続性が高い ★★★★☆
  • C(55〜69): 標準的、注視必要 ★★★☆☆
  • D(40〜54): 配当持続性に懸念 ★★☆☆☆
  • E(0〜39): 警戒水準 ★☆☆☆☆

注意点: 本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性や投資収益を予測するものではありません。詳細はスコアガイドを参照してください。


EPS(イー・ピー・エス)

意味: Earnings Per Share の略。1株あたり純利益。会社全体の利益を発行済株式数で割った値。

計算式: EPS = 当期純利益 ÷ 発行済株式数

計算例: 純利益 200億円 ÷ 発行済株式数 1億株 = EPS 200円

本サイトでの位置づけ: 各記事の「業績サマリー」表と「配当評価」表で使用。配当性向の計算分母にもなる(配当 ÷ EPS = 配当性向)。


配当総額

意味: 企業が1期に支払う配当金の総額。「1株あたり配当 × 発行済株式数」で算出される。

計算例: 1株配当 70円 × 発行済株式数 1億株 = 配当総額 70億円

本サイトでの位置づけ: DOE(配当総額 ÷ 自己資本)・配当性向(配当総額 ÷ 純利益)の計算に使われる。


2. 財務関連

自己資本比率(じこしほんひりつ) ★

自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 総資産 100% 自己資本 60% 負債 40% 財務の健全性を示す指標。高いほど借金依存度が低い。

意味: 会社の総資産のうち、返済義務のない自己資本(株主資本)が何%を占めるかを示す指標。借金依存度の裏返し。

計算式: 自己資本比率 = 自己資本 ÷ 総資産 × 100

計算例: 自己資本 600億円 ÷ 総資産 1,000億円 × 100 = 自己資本比率 60%

目安(汎用):

  • 60%以上: 高水準(財務余裕あり)= 10点
  • 40〜60%: 標準 = 7点
  • 20〜40%: やや低め = 4点
  • 20%未満: 低水準 = 0点

業種別補正(本サイト):

  • 銀行・保険: 構造的に低いので、10%以上で6点 / 20%以上で10点
  • 商社・卸売: トレーディング資産・在庫の借入で構造的に低いため、25%以上で7点 / 40%以上で10点
  • 医薬品: 大型M&A・買収のれんで構造的に低いため、25%以上で7点 / 40%以上で10点
  • 通信・電力・ガス: 大規模設備投資・装置産業で構造的に低いため、25%以上で7点 / 40%以上で10点
  • 不動産事業会社: 物件取得借入で構造的に低いため、25%以上で7点 / 40%以上で10点

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「自己資本比率(10点)」で評価。


ネットキャッシュ

意味: 「現金等」から「有利子負債」を差し引いた金額。企業が 実質的に持っている純粋な現金 の指標。プラスなら無借金経営、マイナスなら借入超過。

計算式: ネットキャッシュ = 現金及び預金 + 短期有価証券 − 有利子負債

計算例: 現金 200億 + 短期有価証券 50億 − 有利子負債 100億 = ネットキャッシュ +150億円

目安:

  • プラス、時価総額の30%以上: 10点
  • プラス、時価総額の10〜30%: 7点
  • プラス、時価総額の10%未満: 4点
  • ほぼゼロ(±時価総額5%以内): 2点
  • マイナス: 0点

業種別補正: 医薬品・通信・電力・ガス は構造的にマイナスになりやすいため、マイナスでも「ほぼゼロ」相当の2点を付与。

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「ネットキャッシュ(10点)」で評価。ネットキャッシュが大きい = 配当原資が枯渇しにくい という意味で重視。


営業CF(営業キャッシュフロー)

意味: 本業で1年間に稼いだ現金の額。「営業キャッシュフロー」「Operating Cash Flow」「営業CF」とも。会計上の利益とは別もの で、現金の動きそのもの。

営業利益 vs 営業CFの違い:

  • 営業利益: 売上 − 売上原価 − 販管費(=会計上の概念)
  • 営業CF: 実際に入ってきた現金 − 実際に出ていった現金(=現金の動き)

計算例: 営業利益が黒字でも、売掛金が増えて現金が入ってこなければ営業CFは小さい。逆に大型減価償却がある期は、営業利益より営業CFが大きくなる。

目安(本サイト):

  • 5年連続黒字、変動±20%以内で安定: 5点
  • 黒字維持だがブレあり: 3点
  • 5年内に営業CF赤字あり: 0点

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「営業CF安定性(5点)」で評価。配当の原資は最終的に現金 なので、営業CFが安定しているかは配当の持続性と直結する。


有利子負債(ゆうりしふさい)

意味: 利息(金利)を支払う必要がある借入金や社債の合計。短期借入金・長期借入金・社債・コマーシャルペーパー等。

有利子負債に含まれるもの:

  • 短期借入金(1年以内に返済)
  • 長期借入金(1年超)
  • 社債
  • コマーシャルペーパー(CP)
  • リース債務(一部)

含まれないもの:

  • 買掛金・支払手形(無利息の取引信用)
  • 未払金・前受金

本サイトでの位置づけ: ネットキャッシュ計算の差し引き要素。「有利子負債が多い = 配当に回せる現金が制約される」 という関係。電力・通信・不動産事業会社は構造的に大きいため、業種別補正の対象。


純資産(じゅんしさん)

意味: 会社の総資産から負債を差し引いた額。株主に帰属する財産の合計。「自己資本」「株主資本」とも近い概念(厳密には自己資本 = 純資産 − 新株予約権・非支配株主持分)。

計算式: 純資産 = 総資産 − 負債

計算例: 総資産 1,000億円 − 負債 400億円 = 純資産 600億円

本サイトでの位置づけ: BPS・ROE・自己資本比率の計算分母として登場。


BPS(ビー・ピー・エス)

意味: Book Value Per Share の略。1株あたり純資産。会社解散時に1株あたりいくら戻ってくるかを示す指標。

計算式: BPS = 純資産 ÷ 発行済株式数

計算例: 純資産 600億円 ÷ 発行済株式数 1億株 = BPS 600円

本サイトでの位置づけ: 株価が「PBR(株価純資産倍率)= 株価 ÷ BPS」で評価される基準値として登場。本サイトでは直接スコアの構成要素ではないが、財務体力の参考指標として記載することがある。


装置産業(そうちさんぎょう)

意味: 大規模な設備投資が必要な産業。初期投資が巨大で、減価償却負担が重く、有利子負債が大きくなりやすい構造。

代表的な装置産業:

  • 電力・ガス(発電所・パイプライン・送電網)
  • 通信(基地局・光ファイバー網)
  • 鉄道(線路・車両・駅)
  • 製鉄・化学(高炉・プラント)
  • 半導体(製造ライン)

本サイトでの位置づけ: 装置産業は 自己資本比率が構造的に低く、ネット有利子負債が大きい ため、汎用スコアでは厳しめに評価される。本サイトは業種別補正で「通信・電力・ガス」「不動産事業会社」「医薬品(大型M&A)」を実装済み。鉄道は将来検討課題。


業種別補正(本サイト独自)

意味: 配当持続性スコアの算出時に、業種特性を考慮して評価基準を補正する仕組み。汎用基準だけだと、構造的に低い指標を持つ業種(銀行・電力等)が不当に低く評価されてしまうため。

現在実装している業種別補正:

業種 補正対象 内容 適用記事例
銀行・保険 自己資本比率 10%以上で6点 / 20%以上で10点 該当銘柄なし(2026-05時点)
商社・卸売 自己資本比率 25%以上で7点 / 40%以上で10点 8058 三菱商事
医薬品 配当性向中央値45%・自己資本比率・ネットキャッシュ 装置・M&Aの構造特性を反映 4503 アステラス製薬
通信・電力・ガス 自己資本比率・ネットキャッシュ 装置産業の構造特性を反映 9502 中部電力
不動産事業会社 配当性向中央値40%・自己資本比率 物件取得借入の構造特性を反映 3003 ヒューリック・3482 ロードスターキャピタル

本サイトでの位置づけ: スコアガイドに業種別補正のルールを明示し、各記事のスコア算出時に該当業種なら補正後の数値で点数化。詳細はスコアガイドを参照。


3. 収益関連

ROE(自己資本利益率) ★

ROE = 純利益 ÷ 自己資本 自己資本 1,000億円 純利益 100億円(10%) → ROE 10%(自己資本に対する収益効率) 100億円 ÷ 1,000億円 × 100

意味: Return On Equity の略。自己資本に対する純利益の割合。「株主のお金を使って、どれだけ効率的に利益を生んでいるか」を示す指標。

計算式: ROE = 当期純利益 ÷ 自己資本 × 100

計算例: 純利益 100億円 ÷ 自己資本 1,000億円 × 100 = ROE 10%

目安:

  • 15%以上: 高水準 = 10点
  • 10〜15%: 良好 = 7点
  • 5〜10%: 標準 = 4点
  • 0〜5%: 低い = 1点
  • マイナス: 0点

配当との関連: ROEが高い企業は 少ない自己資本で大きな利益を生む ため、配当原資の効率も高い。逆にROEが低い企業は、自己資本が積み上がっているのに利益が出ておらず、配当余裕度が見た目ほどない。

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「ROE(10点)」で評価。


営業利益(えいぎょうりえき)

意味: 売上から「売上原価」と「販売費及び一般管理費(販管費)」を差し引いた利益。本業の儲け を示す。

計算式: 営業利益 = 売上 − 売上原価 − 販管費

:

  • 売上 1,000億円 − 売上原価 700億円 − 販管費 200億円 = 営業利益 100億円

経常利益・純利益との違い:

  • 営業利益: 本業の利益のみ
  • 経常利益: 営業利益 + 営業外損益(受取利息・支払利息等)
  • 純利益: 経常利益 + 特別損益 − 法人税等

本サイトでの位置づけ: 各記事の「業績サマリー」「Pros/Cons」で頻出。営業利益率の分子として使う。


経常利益(けいじょうりえき)

意味: 営業利益に「営業外損益」(本業以外の継続的な損益)を加減算した利益。通常の事業活動全体の利益

営業外損益の例:

  • プラス: 受取利息・受取配当金・為替差益
  • マイナス: 支払利息・為替差損・持分法投資損失

計算式: 経常利益 = 営業利益 + 営業外収益 − 営業外費用

本サイトでの位置づけ: 各記事の「業績サマリー」表で記載。経常利益と営業利益の差から「金融収支」「為替の影響」が読み取れる。


純利益(じゅんりえき)

意味: 法人税等を差し引いた最終的な利益。「当期純利益」「親会社株主に帰属する当期純利益」とも。配当の原資となる。

計算式: 純利益 = 経常利益 + 特別損益 − 法人税等

特別損益の例:

  • プラス: 固定資産売却益・投資有価証券売却益
  • マイナス: 減損損失・災害損失・リストラ費用

本サイトでの位置づけ: 配当性向(配当 ÷ 純利益)の分母。EPS(純利益 ÷ 発行済株式数)の分子。特別損益の振れで純利益が大きく変動する ため、本サイトでは「画質」も併せて評価する。


営業利益率(えいぎょうりえきりつ)

意味: 売上に対する営業利益の割合。本業の収益効率 を示す指標。

計算式: 営業利益率 = 営業利益 ÷ 売上 × 100

計算例: 営業利益 100億円 ÷ 売上 1,000億円 × 100 = 営業利益率 10%

目安:

  • 15%以上: 高水準 = 15点
  • 10〜15%: 良好 = 12点
  • 5〜10%: 標準 = 8点
  • 0〜5%: 低い = 3点
  • 赤字: 0点

業種別補正: 商社・銀行は構造的に低くなるため、5%以上で12点とする。

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「営業利益率(15点)」で評価。配点が高いのは 本業の収益力が配当原資の根本 だから。


一過性要因(いっかせいよういん)

意味: その期限りで二度と発生しない収益・費用。継続的な業績ではない ため、本業の実力評価から除いて見るべき要素。

一過性プラス要因の例:

  • 不動産売却益・投資有価証券売却益
  • 政策保有株の売却益
  • 補助金・助成金収入
  • 保険金収入

一過性マイナス要因の例:

  • 減損損失・災害損失
  • リストラ費用・退職金加算額
  • 不適切事案による特別費用

本サイトでの位置づけ: 各記事の「画質診断(増減要因のクリーン度)」で評価。一過性要因が多い期は、表面の純利益が大きく見えても 本業の実力ではない ため、減点要素となる。


増収増益(ぞうしゅうぞうえき)・減収減益(げんしゅうげんえき)

意味:

  • 増収増益: 売上(増収)も利益(増益)も前期より増えた = 最も健全な決算
  • 減収減益: 売上も利益も減った = 最も厳しい決算
  • 増収減益: 売上は増えたが利益が減った = コスト圧迫
  • 減収増益: 売上が減ったが利益は増えた = 構造改革・原価改善

本サイトでの位置づけ: 各記事の冒頭リード(案A形式)で頻出。「📈 売上 +5.2%・営業利益 +12.5%」のように、緑色(増)・赤色(減)で視覚化している。


4. 評価・その他

スコアランク A〜E(本サイト独自)

意味: 配当持続性スコア(100点満点)を5段階のランクに分類。

ランク 点数 配当持続性
A 85〜100 極めて高い ★★★★★
B 70〜84 高い ★★★★☆
C 55〜69 標準的、注視必要 ★★★☆☆
D 40〜54 配当持続性に懸念 ★★☆☆☆
E 0〜39 警戒水準 ★☆☆☆☆

注意点: ランクは 過去の決算数値の機械的整理結果 であり、将来の減配可能性や投資収益を予測するものではありません。同じ銘柄でも、四半期決算ごとに再採点されるため、時系列で変動します。

本サイトでの位置づけ: 各記事タイトル・記事冒頭・銘柄一覧・カテゴリページで表示。


画質(本サイト独自)

意味: 増減益の 質を評価する 本サイト独自の概念。同じ「営業利益+10%」でも、本業の構造改善によるものか、一過性の要因(資産売却益等)によるものかで意味が違うため、3段階で診断。

判定軸: 1. クリーン: 増減益の主因が本業の構造改善・継続的要因(原価改善・市場拡大・新製品立ち上げ等) 2. 混在: 一過性要因と本業要因が混じる(政策保有株売却益あり等) 3. 不透明: 増益の主因が一過性(特別利益・補助金・為替差益等)で本業の実態が見えにくい

本サイトでの位置づけ: 各記事の §4「増減要因の画質診断」で評価。スコアには直接含まれない が、Pros/Cons の判断材料として活用。


JPX区分(プライム・スタンダード・グロース)

意味: 東京証券取引所(JPX)の3つの市場区分。2022年4月の市場再編で導入。

区分 特徴 主な対象
プライム グローバル投資家との対話を重視。最も厳しい上場基準 大型株(時価総額・流動性大)
スタンダード 国内事業中心の中堅企業向け。基本的な上場基準 中型株
グロース 高成長企業向け。事業計画の合理性が重視される 新興・グロース株

本サイトでの位置づけ: 各記事のメタ情報として記載することがある(例:「TOPIX Mid400 / プライム」)。スコアには直接含まれないが、JPX区分は流動性・情報開示水準の参考 になる。


YMYL(ワイ・エム・ワイ・エル)

意味: Your Money or Your Life の略。Google検索の品質評価ガイドラインで定義される 「人の生命・健康・経済的安定に大きな影響を与える可能性のあるトピック」 のこと。

YMYLに含まれる主な分野:

  • 医療・健康
  • 法律
  • 金融・投資 ← 本サイト「高配当株カルテ」はここに該当
  • ニュース・時事
  • 公共・市民生活

Googleの評価基準: YMYLサイトは EEAT(経験・専門性・権威性・信頼性)が 特に厳しく 評価される。個人ブログでも「誰が」「どんな経験で」「どんな根拠で」書いているかの開示が重要。

本サイトでの対応:

  • 運営者情報(About)で投資経験・運営方針を開示
  • 各記事に データ出典の透明性 表(一次情報=EDINET・決算短信、補助データ=minkabu.jp 等を区別表示)
  • AI生成と人力レビューの役割分担を明示
  • 全記事末尾に免責文を統一掲載

連結決算(れんけつけっさん)

意味: 親会社と子会社・関連会社をひとつの企業グループとしてまとめた決算。日本では2000年3月期から原則連結決算が主体になった。

個別決算との違い:

  • 個別決算: 親会社単体の財務状況のみ
  • 連結決算: 親会社+子会社+関連会社の合算(内部取引は相殺)

「のれん」: M&Aで子会社化した際の「買収プレミアム」が連結貸借対照表に「のれん」として計上される。減損テストの対象となり、会計年度で減損損失となるリスクあり(=純利益のマイナス要因)。

本サイトでの位置づけ: 各記事の数値はすべて 連結決算ベース。決算短信タイトルに「(連結)」と明記されている。EDINET DB の財務データもデフォルトで連結。


5. 株価指標

PER(株価収益率)

意味: Price Earnings Ratio の略。株価が1株あたり純利益(EPS)の何倍か を示す指標。「利益基準で見た株価の割安度」を測る最も一般的な物差し。

計算式: PER = 株価 ÷ EPS

計算例: 株価 2,000円 ÷ EPS 200円 = PER 10倍

目安:

  • 10倍未満: 割安(成熟・低成長企業に多い)
  • 10〜15倍: 標準
  • 15〜25倍: やや割高(成長期待込み)
  • 25倍超: 割高(高成長プレミアム)

注意点: 業種・成長性で適正水準が大きく異なる。同業他社や過去の自社水準と比較するのが原則。赤字企業はPER算出不能。

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの直接構成要素ではないが、各記事の参考情報として記載することがある。配当利回りと組み合わせて「PER低い+利回り高い=配当面で割安」という見方が可能。


PBR(株価純資産倍率)

意味: Price Book-value Ratio の略。株価が1株あたり純資産(BPS)の何倍か を示す指標。「会社解散価値に対して市場が何倍評価しているか」を測る。

計算式: PBR = 株価 ÷ BPS

計算例: 株価 2,000円 ÷ BPS 1,000円 = PBR 2.0倍

目安:

  • 1倍割れ: 株価が解散価値を下回っている=市場が事業の将来性を悲観
  • 1〜1.5倍: 標準
  • 2倍超: 高成長・高ROE企業に多い

「PBR1倍割れ問題」: 2023年に東証が「PBR1倍割れ企業に資本コスト改善計画の開示を要請」したことで、PBR1倍割れ脱却を経営目標に掲げる企業が増加(本サイト記事でJR東海・日東富士製粉・三井住友FG等が該当)。

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの構成要素ではないが、「株主還元強化トレンド」の背景説明として記事内に記載することがある。


時価総額(じかそうがく)

意味: 株価 × 発行済株式数。企業の市場価値の総額。日本企業の時価総額ランキングは投資家の関心を集める。

計算式: 時価総額 = 株価 × 発行済株式数

計算例: 株価 2,000円 × 発行済 1億株 = 時価総額 2,000億円

目安(本サイトでの分類感覚):

  • 1兆円超: 超大型(プライム上位・TOPIX Core30)
  • 5,000億〜1兆円: 大型(TOPIX Large70)
  • 1,000億〜5,000億円: 中型(TOPIX Mid400)
  • 1,000億円未満: 小型(TOPIX Small)

本サイトでの位置づけ: ネットキャッシュスコアの分母として使用(時価総額対比でネットキャッシュが何%か)。各記事のメタ情報としても記載。


TOPIX分類(Core30 / Large70 / Mid400 / Small)

意味: TOPIXの構成銘柄を時価総額・流動性で4区分に分けたもの。投資信託の運用対象として参照されることが多い。

区分の概要:

区分 概要 時価総額の目安
TOPIX Core30 最も時価総額が大きく流動性の高い30銘柄 概ね5兆円超
TOPIX Large70 Core30に次ぐ70銘柄 概ね1〜5兆円
TOPIX Mid400 中型400銘柄 概ね1,000億〜1兆円
TOPIX Small 小型銘柄(以上を除いた残り) 概ね1,000億円未満

本サイトでの位置づけ: 各記事のメタ情報として「TOPIX Mid400」等を記載。流動性・情報開示水準の参考になる。


6. 株主還元(配当以外)

自社株買い(じしゃかぶがい)

意味: 企業が 自社の株式を市場から買い戻す 株主還元策。「自己株式取得」とも。配当と並ぶ二大還元策。

自社株買いの効果:

  • 発行済株式数が減る → 1株あたりの利益(EPS)が上がる
  • 株主の所有比率が相対的に高まる
  • 株価上昇要因となりやすい
  • 配当より柔軟(毎期義務付けでない)

配当との比較:

  • 配当: キャッシュとして直接受け取れる(=配当目的投資家にとって直接的な恩恵)
  • 自社株買い: EPS上昇・株価上昇による恩恵(=売却益や配当の押し上げで間接的)

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの直接構成要素ではないが、「総還元性向」として記事内で言及することが多い。9022 JR東海(2.8%消却)・8058 三菱商事(自己株1兆円)等が代表例。


自己株消却(じこかぶしょうきゃく)

意味: 自社株買いで取得した自社株を 会計上消滅させる こと。発行済株式総数が永続的に減少。

自社株保有 vs 消却の違い:

  • 保有のまま: 将来再発行できる(M&A対価・ストックオプション付与等)
  • 消却: 永続的に消滅。EPS押し上げ効果が確定的

消却を実施する企業の特徴:

  • 「金庫株を抱えるより株主還元を優先」という方針
  • 資本効率改善・ROE向上意識が高い
  • 9022 JR東海(発行済2.8%消却)・8058 三菱商事等

本サイトでの位置づけ: 「総還元性向」「資本コスト経営」の文脈で記事内に記載。


総還元性向(そうかんげんせいこう)

意味: 配当総額と自社株買い総額の合計が、純利益の何%にあたるかを示す指標。「配当性向」より幅広い還元意欲を測る。

計算式: 総還元性向 = (配当総額 + 自社株買い総額)÷ 純利益 × 100

計算例:

  • 配当総額 30億円 + 自社株買い 50億円 = 80億円
  • 純利益 100億円
  • 総還元性向 80.0%

配当性向との対比:

  • 配当性向 30%: 配当だけで見ると控えめ
  • 総還元性向 80%: 自社株買い込みでは積極的還元 → 配当性向だけ見ると見落とす

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの直接構成要素ではないが、JR東海(9022)・タカラスタンダード(7981)など総還元性向が高い銘柄では記事内で必ず言及。


株式分割・株式併合

意味:

  • 株式分割: 1株を複数株に分ける(例: 1:2分割で1株が2株になる)
  • 株式併合: 複数株を1株にまとめる(例: 5:1併合で5株が1株になる)

配当への影響:

  • 株式分割: 1株あたり配当も比例調整(分割後DPSは分割比率で減少)
  • 株式併合: 1株あたり配当は併合比率で増加

よくある実施目的:

  • 株式分割: 投資単位が大きくなりすぎた場合(1株2万円超など)・流動性向上・個人投資家層拡大
  • 株式併合: 上場維持基準の単元株式数調整・低位株化の回避

本サイトでの位置づけ: EDINET DB の adjusted_dividend_per_share は分割調整済みだが、分割実施年度のデータが不完全に表示されることがある(2026-05-04 確認の事例: 8316 三井住友FG 2024/10 1:3分割・2003 日東富士製粉 2021/10 1:2分割)。表面値で大幅減配判定が出た場合は分割影響を要確認。詳細はスコアガイドを参照。


7. 開示・適時情報

決算短信(けっさんたんしん)

意味: 上場企業が 四半期ごとに 45日以内 に発表する業績速報。投資家への最初の業績情報伝達手段。

特徴:

  • 公認会計士監査を経ない速報値(後の有価証券報告書で確定)
  • 四半期(Q1/Q2/Q3)+ 通期(Q4)で年4回開示
  • 「業績ハイライト」「セグメント情報」「配当の状況」「次期見通し」を含む

本サイトでの位置づけ: 各記事の 一次情報源。タイトルに「(連結)」明記の連結決算ベースの数値を採用。記念配当・特別配当の内訳確認は決算短信「配当の状況」セクションで行う。


有価証券報告書(有報)(ゆうかしょうけんほうこくしょ)

意味: 上場企業が 年1回(本決算後3ヶ月以内) にEDINETで公表する詳細財務報告。決算短信より詳細・正確だが公開が遅い。

決算短信との違い:

  • 監査済(公認会計士の監査済)・確定値
  • 開示時期は決算短信より2-3ヶ月遅い
  • セグメント情報・主要顧客・役員報酬・株主構成など詳細情報が含まれる
  • XBRL形式で機械可読

本サイトでの位置づけ: EDINET DB(本ブログの財務データソース)は有価証券報告書のXBRLを基に構築されている。過去6年配当履歴等は有報ベース。


TDnet(適時開示)

意味: Timely Disclosure network の略。東京証券取引所が運営する適時開示情報伝達システム。決算発表・配当方針変更・M&A等の重要情報を上場企業がリアルタイム公開。

特徴:

  • 開示時刻まで含めた即時公表
  • 決算短信は最初にここで公表される(各社IRサイトより早い)
  • 過去の開示履歴も検索可能

本サイトでの位置づけ: 「TDnetCollector」(本ブログ運用者の自作ツール)が毎朝TDnetから新規開示PDFを自動収集し、決算分析パイプラインの入口になっている。


EDINET

意味: Electronic Disclosure for Investors' NETwork の略。金融庁が運営する電子開示システム。有価証券報告書・四半期報告書・大量保有報告書等の法定開示書類を公開。

特徴:

  • 法律上の開示義務に基づく書類のみ(決算短信は対象外・TDnet)
  • XBRL形式で機械可読
  • API経由で構造化データ取得可能(本ブログの過去配当履歴データソース)

EDINET API:

  • 無料登録で利用可能
  • 1日100リクエストの無料枠
  • 本ブログでは「EDINET DB API」を経由して財務データを取得

本サイトでの位置づけ: 過去6年配当履歴・財務時系列の 主要データソース。`scripts/data_fetchers/edinetdb_financial.py` が記事生成時に各銘柄のデータを取得。


8. 経営計画・業績指標

中期経営計画(中計)(ちゅうきけいえいけいかく)

意味: 通常 3〜5年 先までの経営目標を示す計画。日本上場企業の多くが3年計画を採用。

典型的な記載項目:

  • 売上・利益目標(数値コミット)
  • ROE目標
  • 配当方針(累進配当宣言・DOE目標等)
  • 自己株買い計画
  • 重点投資領域

配当との関連:

  • 中計で配当方針を明確化する企業が増加
  • 例: 7949 小松ウオール工業「NEXT VISION 2028」で DOE 6%目標 を明示
  • 例: 4503 アステラス製薬「Strategic Plan 2030」

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの「配当方針の強度(10点)」を判定する重要材料。中計でDOE目標明示があれば8点(累進配当に次ぐ強度)。


受注残高(じゅちゅうざんだか)

意味: 既に契約済みで 未売上 の金額。受注産業(機械・建設・SIer等)で重要。

受注残高の見方:

  • 受注残が積み上がっている = 来期売上の基盤が確実
  • 受注残が減少傾向 = 受注ペース鈍化の兆し

受注高 vs 受注残高 vs 売上高の関係:

  • 期初受注残高 + 当期受注高 − 当期売上高 = 期末受注残高

本サイトでの位置づけ: 各記事の §1 業績サマリーで該当業種の場合に記載(7949 小松ウオール工業の受注残高+8.4%等)。来期業績予想の参考になる。


進捗率(しんちょくりつ)

意味: 通期計画に対する累計実績の達成度合い。四半期決算で重視 される指標。

計算式: 進捗率 = 累計実績 ÷ 通期予想 × 100

標準ペース:

  • Q1終了時点: 25%
  • Q2(中間期)終了時点: 50%
  • Q3終了時点: 75%
  • Q4(通期): 100%

評価のポイント:

  • 標準ペース対比で 進捗率が高い → 通期上方修正の可能性
  • 進捗率が 低い → 通期予想下方修正リスク
  • ただし業種特性で偏重があるケースあり(例: 第4四半期に偏重する業種)

本サイトでの位置づけ: 四半期決算記事(Q1〜Q3)の §1 業績サマリーに「通期計画 進捗率」サブセクションとして必須記載(2026-05-04 強化フォーマット)。


EBITDA(イービットディーエー)

意味: Earnings Before Interest, Taxes, Depreciation and Amortization の略。金利・税金・減価償却前の利益。設備投資の重い業種で本業の収益力を測る際に使われる。

計算式: EBITDA = 営業利益 + 減価償却費

営業利益との違い:

  • 営業利益: 減価償却費を引いた後の利益
  • EBITDA: 減価償却費を 引く前 の利益(=現金ベースに近い)

EBITDAが好まれる場面:

  • 通信・電力・ガス等の 装置産業(減価償却が大きい)
  • M&A評価(EV/EBITDA倍率)
  • 業績連動の経営報酬(KPI設計)

本サイトでの位置づけ: 配当持続性スコアの直接構成要素ではないが、IFRS適用企業のレポートで「コアベース(調整後EBITDA等)」が記載される場合は §1 で参考表示することがある。


9. 配当受取の実務

権利付き最終日(けんりつきさいしゅうび)

意味: 配当を受け取るために、株を保有しておくべき最終日。この日の取引終了時点で株主名簿に記載されていることが必要。

タイミング(日本株の場合):

  • 通常 決算期末日の2営業日前(例: 3月決算企業なら3/末日の2営業日前)
  • この日までに株を購入し、引け値まで保有していれば配当を受け取れる
  • 翌日以降に株を売っても配当は受け取れる

例(2026年3月決算企業):

  • 3月31日: 決算期末日(=権利確定日)
  • 3月27日(金): 権利付き最終日(=2営業日前)
  • 3月30日(月): 権利落ち日
  • 6月: 配当支払日(株主総会後)

本サイトでの位置づけ: 投資実務として重要だが、本ブログの「配当持続性スコア」では使用しない。読者の利便性向上のため掲載。


権利落ち日(けんりおちび)

意味: 配当を受ける権利が 無くなった日。権利付き最終日の翌営業日。

株価への影響:

  • 一般に 配当額分だけ株価が下落する 傾向(理論値ベース)
  • 例: 配当 70円の銘柄が権利付き最終日の引値 2,000円なら、権利落ち日の理論値は約 1,930円
  • 実際の株価は需給で多少ぶれる

注意点:

  • 配当を「もらった上で売る」=権利落ち日翌日以降の売却で配当+株式売却益を確保
  • ただし権利落ち分の株価下落で売却損が出る可能性も
  • 「配当狙い」の短期売買は税金・売買コストで負ける可能性が高い

本サイトでの位置づけ: 投資実務の参考情報。


配当支払日(はいとうしはらいび)

意味: 実際に配当が 株主の証券口座に振り込まれる日。権利確定日から通常2-3ヶ月後。

タイミング:

  • 3月決算企業: 6月の株主総会後(6月下旬〜7月上旬)
  • 12月決算企業: 3月の株主総会後(3月下旬〜4月上旬)
  • 中間配当: 期末日から2ヶ月後程度

配当の税務:

  • 上場株式の配当は通常 20.315%の源泉徴収(所得税15.315%+住民税5%)
  • NISA口座での受取なら非課税
  • 確定申告で「総合課税」or「申告分離課税」を選択可能(高所得者は総合課税不利)

本サイトでの位置づけ: 配当受取の実務情報として参考掲載。


NISA(成長投資枠・つみたて投資枠)

意味: Nippon Individual Savings Account の略。少額投資非課税制度。NISA口座で受け取る配当・売却益は非課税。

現行(新)NISA(2024年〜):

年間投資上限 累計上限 対象
成長投資枠 240万円 1,800万円(つみたて投資枠と合算) 個別株・ETF・投資信託
つみたて投資枠 120万円 同上 長期積立投資信託(金融庁認定)

配当目的投資との相性:

  • 高配当株は 成長投資枠 で保有が王道
  • 配当が非課税(=実質的な利回り改善)
  • 配当再投資複利の効率が向上

注意点:

  • NISA口座で売却損が出ても他の口座と損益通算不可
  • 銘柄の最低投資額を意識(100株単位での購入が必要)

本サイトでの位置づけ: 投資実務情報として参考掲載。各記事のスコアと組み合わせて、NISAでの長期保有候補銘柄を検討する材料に。


関連リンク


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