「配当持続性スコア」は、決算短信の数値から機械的に算出する独自指標です。本ガイドは、各記事の配当持続性スコアを採点する際の判定基準を定めたものです。
お急ぎの方へ: 採点の全体像を1分で掴むには 初めての方へ の「スコアの仕組み」をご覧ください。本ページは全項目の判定基準を網羅した詳細版です。
全体構成
- 3カテゴリ × 計100点
- 配当 50点 = 配当性向 + DOE + 配当利回り + 配当方針の強度 + 増配・減配耐性
- 財務 25点 = 自己資本比率 + ネットキャッシュ + 営業CF安定性
- 収益 25点 = 営業利益率 + ROE
- 5段階ランク + ★表記
- A: 85〜100点(配当持続性が極めて高い)★★★★★
- B: 70〜84点(配当持続性が高い)★★★★☆
- C: 55〜69点(標準的、注視必要)★★★☆☆
- D: 40〜54点(配当持続性に懸念)★★☆☆☆
- E: 0〜39点(警戒水準)★☆☆☆☆
★は合計÷20(小数1位四捨五入)。
必須注意書き(全記事に表示)
※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性や投資収益を予測するものではありません。
① 配当(50点)
配当性向(10点) — 業種補正必須
業種別の標準ライン:
| 業種カテゴリ | 標準的な配当性向 |
|---|---|
| 商社・銀行・保険 | 50%まで標準 |
| 通信・電力・ガス | 60%まで標準 |
| メーカー・小売 | 30〜40%が標準 |
| 成長IT・SIer | 20〜30%が標準 |
| 医薬品 | 40〜50%が標準(中央値45%)(2026-05-03 追加) |
| 不動産(事業会社) | 35〜45%が標準(中央値40%) |
| 石油・石炭製品 | 40〜50%が標準(中央値45%)(2026-05-13 追加・道路舗装/アスファルト関連は原料コスト連動・石油元売りは精製マージン連動でいずれも配当性向40-50%帯が一般的) |
| その他金融業 | 50%まで標準(2026-05-13 追加・リース・保証・クレジット等の総合金融サービス・銀行・保険準用) |
| 倉庫・運輸関連業 | 50%まで標準(2026-05-15 追加・賃貸用不動産・物流施設・港湾運送の三本柱で安定配当方針が普及・代表7社の配当性向中央値49.6%) |
| J-REIT | スコア対象外(別指標・分配金性向90%超が前提) |
採点(業種補正後の値で判定・非対称ベル):
「低性向=配当原資余裕=減配リスク低い」を反映するため、中央値以下は満点、超過した場合のみ段階的に減点する非対称設計。
| 配当性向(業種中央値との乖離) | 得点 |
|---|---|
| 中央値以下(余裕あり=配当原資に対して保守的) | 10点 |
| 中央値〜+10pt(理想範囲) | 9点 |
| +10〜+20pt(やや高い) | 7点 |
| +20〜+30pt(かなり高い) | 4点 |
| +30pt超 / 赤字配当 | 0点 |
例: メーカー(中央値35%)で配当性向40% → 乖離+5pt → 9点 例: 電力(中央値60%)で配当性向23% → 中央値以下 → 10点(配当余裕大) 例: 成長IT(中央値25%)で配当性向50% → 乖離+25pt → 4点
※ガイド改訂(2026-04-29): 旧版は対称ベル(中央値±10ptで満点)だったが、電力・通信・銀行など「中央値より低い性向が常識」の業種が不当に低評価される問題を解消するため非対称化。
※保険・金融大手の補足(2026-05-31 追加): 本スコアの配当性向は 法定EPSベースの表面値(年間DPS÷法定EPS)。損害保険大手等が還元方針に掲げる「修正利益ベースの配当性向(例: 修正純利益の50%)」とは分母が異なる別軸の指標で、表面値が会社方針の目標値より低く出ることがある(各記事で区別して記載)。
DOE(10点)
DOE(株主資本配当率) = 配当総額 ÷ 自己資本 × 100
| DOE | 得点 |
|---|---|
| 5%以上 | 10点 |
| 3〜5% | 7点 |
| 1〜3% | 4点 |
| 1%未満 | 0点 |
DOE の値の求め方(2026-09-05 明文化): 会社が決算短信「配当の状況」等で純資産配当率(DOE)を開示していれば、その開示値をそのまま使います。開示がない場合は、予想1株あたり配当 × 期末株式数(自己株式を除く)÷ 自己資本(期首と直近開示時点の平均)× 100 を DOE(%) として本サイトが計算し、算出値を上表の得点帯で評価します(記事本文に算出根拠を明記)。上表の「1%未満 = 0点」は実際の DOE(%)が 1% を下回る場合の帯であり、会社が開示していないことを理由に 0 点にするものではありません。
DOE を確定できない場合(2026-09-06 追記): 会社の開示値がなく、上の計算に必要な数値(予想1株あたり配当・期末株式数・自己資本)も揃わずに DOE を確定できないときは、その項目を 0 点として合計に算入することはしません(採点に必要な数値が欠けている状態として扱い、100点満点の合計点をそのまま算出しない仕組みです)。会社が開示していないだけで計算はできる場合は、上記のとおり算出値を得点帯にあてはめて評価します。
配当利回り(10点)
記事作成日基準の直近終値(通常は前営業日・J-Quants)で計算した予想利回り(2026-07-03 分子規則を明文化)。分子は進行期の会社予想DPS(実質普通配当ベース)を使う — 本決算(Q4)カルテは来期予想・四半期(Q1〜Q3)カルテは当期通期予想。実質普通配当ベースの定義は「※特別配当・記念配当の取り扱い(2026-04-30 追加)」節と同一(記念配当・単発の特別配当を除外。継続支給される特別配当は普通配当扱い)。会社予想が未定・非開示の場合のみ直近実績DPS(同ベース)で代用し、本文に「実績DPS(予想未定のため代用)」と注記する。本文に分子の種別・株価と日付を必ず明記。
※2026-07-03以前の記事は旧運用(直近実績DPS中心)で作成されており、次回四半期カルテから新基準へ移行する(遡及修正はしない)。
| 配当利回り | 得点 |
|---|---|
| 4.5%以上 | 10点 |
| 3.5〜4.5% | 7点 |
| 2.5〜3.5% | 4点 |
| 1.5〜2.5% | 2点 |
| 1.5%未満 | 0点 |
配当方針の強度(10点)
| 開示状況 | 得点 |
|---|---|
| 累進配当(減配なし+毎期増配/維持を明示) | 10点 |
| DOE目標を明示 | 8点 |
| 配当性向目標を明示 / 額面下限コミット(N円維持 + 中計・N期・周年等の期間条件を明示) | 6点 |
| 安定配当を定性的に明記(総還元性向・株主還元性向のみの数値目標を含む) | 3点 |
| 配当方針の言及なし | 0点 |
総還元性向の扱い(2026-09-06 明文化): 総還元性向・株主還元性向(配当と自己株式取得の合算)の数値目標だけを掲げる場合は、配当そのものの決定基準ではないため「安定配当を定性的に明記」と同じ3点として扱います。配当性向目標または期間条件付きの額面下限があれば6点、DOE目標は8点、累進配当は10点で、複数に当てはまる場合は上位の区分を採ります。
DOE目標と配当性向目標を両方明示している場合は DOE目標相当の8点 とする。
「額面下限コミット」は配当性向目標と同等に扱う(2026-05-25 追加)。 例: 「中計期間(2026/3〜2028/3)においても 120 円を維持する予定」「75 周年までの配当について、1 株当たり 100 円を継続」等、 N 円(額面)+ 維持/継続/据え置き + 期間条件(中計期間・N 期・周年・YYYY 年まで等)が同時に明示されている場合に 6 点 とする。 単に「3 期連続で 100 円据え置き」等の 実績報告のみで方針として明示されていない場合は 3 点(定性方針)に留まる。
増配・減配耐性(10点)
「過去の挙動 + 来期予想」を統合して判定(直近5年の履歴を対象)。 2026-05-26 改修で 2点(救済条件)と 0点(発火条件)を整理:
判定前の例外処理
| 例外 | 得点 |
|---|---|
| 履歴空・取得不可(運用フォールバック) | 0点 |
| 履歴不足(2015年以降IPO等)または判定材料不足の暫定中立 | 7点 |
判定順序(上から順に評価し、最初に該当した区分を採用)
| 判定順 | 得点 | 判定条件 |
|---|---|---|
| 1 | 10点 | 3年以上連続増配 + 直近5年で減配なし + 来期増配予想 |
| 2 | 8点 | 3年以上連続増配 + 直近5年で減配なし |
| 3 | 8点 | 直近5年で減配なし + 来期維持以上 |
| 4 | 5点 | 直近5年内の減配がコロナ期(2020/2021)のみ + 直近2年は減配なし + 3年以上連続増配で回復 + 来期維持以上 |
| 5 | 2点 | 直近5年内に減配があり、5点・0点のどちらの条件にも当たらない(単年減配からの回復を含む) |
| 6 | 0点 | 直近2年内に連続減配、または直近期も減配継続(来期予想でさらに減配)、無配転落(直近期 DPS=0) |
連続増配年数の数え方(2026-09-03 明文化): 連続増配年数 N は「1株当たり年間配当(実質普通配当ベース)が前期より増えた期の数」であり、年数(終了年−開始年+1)ではない。無配(0円)からの初配・復配は増配に数えず、その翌期を連続増配の起点とする。据え置きの期で連続はいったん途切れる。
表外注記
1. 判定順: 上から順に判定し、最初に該当した区分を採用 2. 直近5年: 記事公開時点の前 5 期(時間経過に応じて対象期間も進む移動枠) 3. V 字増配回復(注記 4 で用いる用語): 減配翌期の DPS が減配前期の DPS 水準を上回ること 4. 2点(救済条件): 2点は 10点・8点・5点・0点のいずれにも当たらない場合の受け皿区分であり、V 字増配回復は 2点の要件ではない。直近5年内に減配があっても、5点条件(コロナ期のみの減配からの回復)にも 0点条件(直近2年内の連続減配 / 直近期減配かつ来期予想もさらに減配 / 無配転落)にも該当しなければ、回復が小幅な増配にとどまる場合も 2点で受ける
※ 「過去ショック減配」は運用上は 直近5年(移動枠) で判定するため、リーマンショック(2008-2009)は現時点では既に対象期間外。コロナ期(2020/2021)減配のみが実質的なチェック対象です。
※特別配当・記念配当の取り扱い(2026-04-30 追加)
公的データベースから機械的に取得した表面DPSは、企業が公表する「記念配当」「特別配当」の内訳を分離しない。表面値で機械採点すると、本来は普通配当の連続増配が継続している銘柄でも「過去5年内に減配あり」と誤判定される可能性がある。
採点時のチェック手順(必須):
1. 採点対象銘柄の決算短信「配当の状況」セクションを開く 2. 過去6年の各期について、以下を確認する:
- 普通配当 + 記念配当(「○周年記念配当」「上場記念配当」等)の内訳
- 期末特別配当の有無
- 配当方針における「特別配当」の位置づけ(継続的支給か単発か)
3. 内訳が判明したら、特別/記念配当を除いた実質普通配当ベースで過去6年系列を再構築する 4. 再構築した系列で「増配・減配耐性」を再判定する
実例:
- 6866 日置電機: 2021年(FY2021)の表面DPS 165円には上場30周年記念配当30円を含む(普通配当135円)。表面値では2021→2022に165→160円で減配と判定されるが、実質普通配当ベースでは135→160円で増配。
- 6436 アマノ: 2019年・2020年(FY2019・FY2020)の期末配当には特別配当20円を含む(2020年表面84円 = 普通64円 + 特別20円)。表面値では2020→2021に84→65円で減配と判定されるが、実質普通配当ベースでは64→65円で増配。
- 9687 KSK: 2024年3月期の表面DPS 226円には創立50周年記念配当138円を含む(普通配当88円)。表面値では2024→2025に226→124円で減配と判定されるが、実質普通配当ベースでは88→124円で増配。
- 9682 DTS: 2023年3月期の表面DPS 120円には創立50周年記念配当50円を含む(普通配当70円・中間20+期末30の特別配当)。表面値では2024→2025の120→103でも誤判定が出るが、実質普通配当ベースでは70→103円で増配。
- 2335 キューブシステム: 2023年3月期の表面DPS 50円には創立50周年記念配当24円を含む(中間記念12円+期末記念12円・普通配当26円)。表面値では2023→2024に50→35円で減配と判定されるが、実質普通配当ベースでは26→35円で増配。
- 2169 CDS: 2024年12月期の表面DPS 78円には期末記念配当10円を含む(普通配当68円+記念配当10円)。表面値では2024→2025に78→74円で減配と判定されるが、実質普通配当ベースでは68→74円で増配。
特別/記念配当の事実が判明した場合は、記事の §2 配当評価セクションに過去6年DPSの実質普通配当ベース整理表を必ず掲載する(6866・6436・9687・9682・2335・2169 記事の §2 を参照・新規記事化時)。
※株式分割実施銘柄の取り扱い
過去5〜10年に株式分割を実施した銘柄では、公的データベースの分割反映が不完全に表示されることがある。表面値で大幅減配判定が出た場合は、株式分割履歴と照合して分割の影響であれば普通配当ベース(分割後相当)で再評価する。本ブログでは、当該銘柄の決算短信「2.配当の状況」注記と株式分割発表開示を一次資料として個別判定している。
② 財務(25点)
自己資本比率(10点)
| 自己資本比率 | 得点 |
|---|---|
| 60%以上 | 10点 |
| 40〜60% | 7点 |
| 20〜40% | 4点 |
| 20%未満 | 0点 |
業種補正:
- 銀行・保険: 10%以上で6点 / 20%以上で10点
- 商社・卸売: トレーディング資産・在庫・出資の借入で構造的に低くなるため、25%以上で7点 / 40%以上で10点(2026-05-02 改訂)
- 医薬品: 大型M&A・買収のれんで構造的に低くなるため、25%以上で7点 / 40%以上で10点(2026-05-03 追加)
- 通信・電力・ガス: 大規模設備投資・装置産業で構造的に低くなるため、25%以上で7点 / 40%以上で10点(2026-05-03 追加)
- 不動産(事業会社): 物件取得借入で構造的に低くなるため、25%以上で7点 / 40%以上で10点(2026-04-29 改訂)
- 陸運業(鉄道・運輸): 線路・車両・基地・新幹線などの大規模設備投資で構造的に低くなるため、25%以上で7点 / 40%以上で10点(2026-05-03 追加)
- 建設業(ハウスメーカー・ゼネコン): 販売用不動産(分譲建物・分譲土地)取得や受注工事の運転資金借入で構造的に低くなるため、25%以上で7点 / 40%以上で10点(2026-05-06 追加)
- 海運業(外航・内航): 大型船舶取得・建造・改修で構造的に有利子負債が大きく自己資本比率は低くなるため、25%以上で7点 / 40%以上で10点(2026-05-10 追加)
- その他金融業(リース・保証・クレジット等): 総合金融サービスの貸出・運用資産構造で自己資本比率は構造的に低くなるため、10%以上で6点 / 20%以上で10点(2026-05-13 追加・銀行・保険準用)
- 倉庫・運輸関連業: 賃貸用不動産・物流施設取得借入で自己資本比率は将来的に低下する可能性があるため、25%以上で7点 / 40%以上で10点(2026-05-15 追加・代表7社中央値は60%超だが、不動産取得拡大で低下する銘柄を予防的に救済・陸運業/不動産事業会社準用)
ネットキャッシュ(10点)
ネットキャッシュ = 現金及び預金 + 短期有価証券 − 有利子負債
※何を「現金」とみなし、何を「負債」とみなすか: 「現金及び預金」は貸借対照表(BS)の流動資産に載っている当期の金額を使う(キャッシュ・フロー計算書の「現金及び現金同等物」ではない。BS基準のため、預入期間が3ヶ月を超える定期預金も現金に含まれる)。「短期有価証券」は流動資産に区分された有価証券のみを指す。一方、投資有価証券(投資その他の資産=長期)・関係会社株式・長期貸付金・長期預金・保険積立金・前払年金費用は含めない。これらは取引先との関係維持のために持ち続ける政策保有株のように、すぐに売って現金化できるとは限らず、算入するとネットキャッシュが実態より大きく見えてしまうため。例外: CMS短期貸付金(グループ各社の資金を親会社にまとめて預ける仕組みによる預け金)は、会社自身がキャッシュ・フロー計算書で現金同等物として扱っているため、実質的な現金として算入できる。「有利子負債」は当期BSの利子のつく負債すべて(短期借入金、1年内返済予定の長期借入金、長期借入金、社債、コマーシャル・ペーパー、IFRS採用企業のリース負債)。また、比率の分母となる時価総額は「株価 × 期末の発行済株式総数(自己株式を含む・決算短信1ページ目の株数)」で計算する。自己株式を差し引いた株数や、「純利益÷EPS」で逆算した期中平均株数は使わない。株数の基準が変わると比率や評価も変わってしまうため、本サイトでは期末の発行済株式総数に統一している(株数や株価の基準日の違いにより、証券サイト等が公表する時価総額とは異なる場合がある)。時点は期末の株数 × 記事執筆時の終値とし、期末から執筆までの株数の増減は調整しない(株式分割・併合があった場合のみ、株価と株数の単位が揃うように表記を合わせる)。
※「有利子負債」は会社が開示している定義に合わせる(社債及び借入金 + リース負債)。IFRS(IFRS16)を採用している企業は、オペレーティングリースを含むリース負債を必ず算入する(除外しない)。日本基準の企業はファイナンスリース債務が対象で、オペレーティングリースは貸借対照表に計上されないため対象外となる。会社が「有利子負債合計」「純有利子負債」を自ら開示している場合は、その定義に従う。この扱いのため、店舗や車両などを賃借している IFRS 採用企業は、リース負債の分だけ負債が大きく計上され、日本基準の企業より構造的にやや厳しめの評価になる。リースを多用する業種については、業種補正(下記)で救済している。
| ネットキャッシュ | 得点 |
|---|---|
| プラス、かつ時価総額の30%以上 | 10点 |
| プラス、時価総額の10〜30% | 7点 |
| プラス、時価総額の10%未満 | 4点 |
| ほぼゼロ(マイナス側 0〜-5%) | 2点 |
| マイナス(有利子負債超過) | 0点 |
業種補正:
- 医薬品: 大型M&A・買収のれんで構造的にネット有利子負債が大きくなるため、マイナスでも「ほぼゼロ」相当の2点を付与(2026-05-03 追加)
- 通信・電力・ガス: 大規模設備投資・装置産業でネット有利子負債が構造的に大きくなるため、マイナスでも「ほぼゼロ」相当の2点を付与(2026-05-03 追加)
- 陸運業(鉄道・運輸): 線路・車両・基地・新幹線などの大規模設備投資でネット有利子負債が構造的に大きくなるため、マイナスでも「ほぼゼロ」相当の2点を付与(2026-05-03 追加)
- 建設業(ハウスメーカー・ゼネコン): 販売用不動産(分譲建物・分譲土地・未成分譲土地)や受注工事の運転資金で構造的にネット有利子負債が大きくなるため、マイナスでも「ほぼゼロ」相当の2点を付与(2026-05-06 追加)
- 海運業(外航・内航): 大型船舶の取得・建造・改修で構造的にネット有利子負債が大きくなるため、マイナスでも「ほぼゼロ」相当の2点を付与(2026-05-10 追加)
- その他金融業(リース・保証・クレジット等。銀行業・保険業は対象外): 総合金融サービスは貸出・運用資産が主体で「現金 − 有利子負債」評価が構造的にマイナスとなるため、マイナスでも「ほぼゼロ」相当の2点を付与(2026-05-13 追加)
- 倉庫・運輸関連業: 賃貸用不動産・物流施設(賃貸用オフィスビル・倉庫・共同住宅等)の取得借入で構造的にネット有利子負債が大きくなる銘柄が多いため、マイナスでも「ほぼゼロ」相当の2点を付与(2026-05-15 追加・賃貸等不動産含み益が帳簿に乗らない実質余裕も加味・9303 住友倉庫検討で導入)
- 卸売業(商社含む): 仕入販売・在庫運転資金で構造的にネット有利子負債が大きくなるため、マイナスでも「ほぼゼロ」相当の2点を付与(2026-05-03 追加)
- 銀行業・保険業は上記の最低2点救済の対象外: 本則どおり評価する(プラスは時価総額比10%未満=4点/10〜30%=7点/30%以上=10点・マイナス側0〜-5%は「ほぼゼロ」帯で2点・-5%未満は0点)。最低2点の下駄が無いだけで、評価しないわけではありません。 「現金 − 有利子負債」に何を含めるかは「利息を払う負債かどうか」で判断します。銀行業は預金が利息を払う負債にあたるため有利子負債に含め、その結果ネットキャッシュは大幅マイナスとなり本則で0点になる例が多くなります。保険業は保険契約負債(責任準備金等)が利息を払う債務ではないため有利子負債に含めず、社債・借入金等のみで算定するので、プラスになる例もあります(2026-05-31 追加・2026-08-13 明確化)
営業CF安定性(5点)
直近5年(取得可能な範囲)の営業CFを評価:
| 状況 | 得点 |
|---|---|
| 赤字の期が無く、5期平均からの乖離±20%以内で安定 | 5点 |
| 赤字の期が無く、5期平均から最も離れた1期を除いた残り4期がすべてプラスで、その4期平均から±20%以内 | 4点 |
| 赤字は無いがブレあり(5期平均からの乖離±20%超・単発外れ値除外の4点帯にも非該当) | 3点 |
| 5年内に営業CF赤字 1 回 | 1点 |
| 5年内に営業CF赤字 2 回以上、または赤字は無いが平均≤0(全期ゼロ等) | 0点 |
| 5期分のデータ取得不可 | 0点 |
判定の順序: 得点は上表の掲載順ではなく、次の順に判定されます。①赤字(マイナス)の期が 2 回以上 → 0点、②赤字が 1 回 → 1点(赤字があればブレ幅は見ません。赤字 1 回なら 5 期平均がマイナスでも 1 点です)、③赤字は無いが 5 期平均が 0 以下(5 期すべてがゼロ等) → 0点、④ここまで該当しなければブレ幅を見て、5 期平均からの乖離が全期±20%以内なら 5点、⑤5点に届かなくても、5 期平均から最も離れた 1 期を除いた残り 4 期がすべてプラスで、その 4 期平均から±20%以内なら 4点、⑥それ以外は 3点。なお CF がちょうど 0 の期は「赤字」には数えません(①②のカウント外)。上表 6 行目「5期分のデータ取得不可」は 5 期分の数値が揃わない場合で、①より前に判定されます。
「単発外れ値 1 件除外」帯(2026-05-25 追加・2026-09-05 明確化): 赤字の期がなく、5 点帯には該当しないが、5 期平均から最も離れた 1 期を除いた残り 4 期がすべてプラスで、その 4 期で平均を取り直して ±20% 以内に収まる場合の中間帯(完全な「安定」5 点には届かないが、構造的な不安定性を持つ 3 点ほど厳しく扱う必要はない)。M&A・特別損失等の一過性要因で 1 期だけ大きくブレた銘柄はその典型例だが、判定は数値だけで行い、ブレの要因は問わない。除外後の 4 期にゼロの期が残る場合は 4 点にならない(3 点)。
③ 収益(25点)
営業利益率(15点)
| 営業利益率 | 得点 |
|---|---|
| 15%以上 | 15点 |
| 10〜15% | 12点 |
| 5〜10% | 8点 |
| 0〜5% | 3点 |
| 赤字 | 0点 |
採点根拠の期間(2026-08-03 明文化): Q4カルテ=来期会社予想、Q1〜Q3/中間期カルテ=当期通期会社予想の営業利益率を採点根拠とする。四半期単独・累計の実績は §7-1 に記載するが採点には使わない。会社予想が未定の場合のみ直近の通期実績で代用し、本文に注記する。
業種補正: 卸売業(商社含む)・金融3業種(銀行業/保険業/その他金融業)は構造的に低くなるため、5%以上で12点とする。
保険業の proxy 定義(2026-05-31 追加): 保険業は損益計算書に「営業利益」区分が無いため、営業利益率は 経常利益÷経常収益(日本基準)または 税引前利益÷保険収益(IFRS)を「営業利益率相当 proxy」として用いる。後者は投資損益等を含み分母の保険収益と完全には対応しないため、各記事で分子・分母を明記する。
ROE(10点)
| ROE | 得点 |
|---|---|
| 15%以上 | 10点 |
| 10〜15% | 7点 |
| 5〜10% | 4点 |
| 0〜5% | 1点 |
| マイナス | 0点 |
採点根拠の期間(2026-08-03 明文化): Q4カルテ=来期会社予想、Q1〜Q3/中間期カルテ=当期通期会社予想のROEを採点根拠とする。四半期単独・累計の実績は §7-1 に記載するが採点には使わない。分母は「予想純利益 ÷〔期首自己資本(前期末)と直近開示時点自己資本の平均〕」。Q4カルテ(来期予想)は来期中の資本変動を予測できないため当期末自己資本単独を分母とする。実績期は会社開示ROEを優先する。
配点バンド早見表
各項目の配点と評価帯を1つの表にまとめた早見表です。詳しい判定基準や業種補正は、上記の各項目の説明をご覧ください。
| カテゴリ | 項目 | 配点 | 帯境界 |
|---|---|---|---|
| 配当(50) | 配当性向 | 10 | 業種中央値以下=10・中央値〜+10pt=9・+10〜+20pt=7・+20〜+30pt=4・+30pt超/赤字配当=0 |
| 配当(50) | DOE | 10 | 5%以上=10・3〜5%=7・1〜3%=4・1%未満=0(会社未開示時は本サイト算出値で同帯評価・算出不可は注記参照) |
| 配当(50) | 配当利回り | 10 | 4.5%以上=10・3.5〜4.5%=7・2.5〜3.5%=4・1.5〜2.5%=2・1.5%未満=0 |
| 配当(50) | 配当方針 | 10 | 累進=10・DOE目標明示=8・配当性向目標/額面下限コミット=6・安定配当(定性)=3・総還元性向のみ=3・なし=0 |
| 配当(50) | 増配減配耐性 | 10 | 3年以上連続増配+5年減配なし+来期増配=10・3年連続増配+5年減配なし=8・5年減配なし+来期維持以上=8・コロナ減配+回復=5・直近5年内単年減配=2・連続減配/無配転落=0 |
| 財務(25) | 自己資本比率 | 10 | 60%以上=10・40〜60%=7・20〜40%=4・20%未満=0(業種補正あり) |
| 財務(25) | ネットキャッシュ | 10 | プラス+時価30%以上=10・10〜30%=7・10%未満=4・ほぼゼロ(0〜-5%)=2・マイナス=0 |
| 財務(25) | 営業CF安定性 | 5 | 上から順に判定: ①赤字2回以上=0・②赤字1回=1(5期平均がマイナスでも1)・③赤字なしで5期平均≤0(全期ゼロ等)=0・④赤字なしで5期平均からの乖離が全期±20%以内=5・⑤赤字なし・5点非該当で最遠1期除外の残り4期が全てプラスかつ4期平均から±20%以内=4・⑥赤字なし・平均プラスで5点/4点いずれも非該当=3。5期分のデータ取得不可=0(①より前) |
| 収益(25) | 営業利益率 | 15 | 15%以上=15・10〜15%=12・5〜10%=8・0〜5%=3・赤字=0(卸売業・銀行業・保険業・その他金融業は5%以上で12点) |
| 収益(25) | ROE | 10 | 15%以上=10・10〜15%=7・5〜10%=4・0〜5%=1・マイナス=0 |
スコアからランクへの変換
| 総合点 | 配当持続性ランク | 補助表記 |
|---|---|---|
| 85〜100 | A(極めて高い) | ★★★★★ |
| 70〜84 | B(高い) | ★★★★☆ |
| 55〜69 | C(標準) | ★★★☆☆ |
| 40〜54 | D(懸念) | ★★☆☆☆ |
| 0〜39 | E(警戒) | ★☆☆☆☆ |
スコアの有効期限
各記事のスコアは、その決算短信を入力に算出した時点の値です。次の四半期決算が出れば、新しい記事で再計算します(過去記事のスコアは更新しない)。
ただし、スコア計算の間違い、または評価基準となるデータの不備により大きくスコアが変わる場合は例外として、過去記事のスコアも修正します。修正時はスコアと記事内訳のみを更新し、決算時点の事実記述や時系列の連続性は保ちます。
これにより「過去の決算時点では何点だったか」の時系列比較が可能になります。