【エスリード(8877)】配当B(70点)・4期連続増配 — 2027年3月期Q1

保有中(筆者が当該銘柄を保有)📁 不動産業

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結論: 増収増益で進捗3割超、配当は240円据え置き

📊 スコア: B 70点
💰 配当: 240→240円(±0円)、中間120円+期末120円へ配分変更
良い点: 利回り4.61%、配当性向32.2%、営業利益率16.7%
⚠️ 注意点: 支払利息 +60.8%営業CF5期連続マイナス、自己資本比率29.5%


1. 業績ハイライト

  • 売上高39,475百万円(+28.5%)・営業利益6,610百万円(+22.7%)
  • 経常利益5,878百万円(+15.8%)・四半期純利益3,386百万円(+12.6%)・EPS219.51円
  • 通期予想に対する進捗は売上30.4%・営業利益32.2%で、目安25%を上回る
  • 支払利息が516→830百万円(+60.8%)で経常の伸びが営業を下回る
  • 自己資本比率29.5%(△0.9pt)・有利子負債187,421百万円(+16,625百万円)

サマリー

  • 増収の主役はその他事業: 主力の不動産販売事業の外部売上は+9.9%にとどまり、増収を押し上げたのはグループ会社が担うその他事業の+89.2%。売上構成比は前年同期の76対24から65対35へ動いた。
  • 利益は営業から下へ目減り: 営業利益+22.7%に対し経常+15.8%・四半期純利益+12.6%。支払利息が516→830百万円へ増え、前年同期にあった受取保険金100百万円も剥落した。
  • 高進捗は引渡の偏りを含む: 会社は不動産販売事業が引渡基準で、各四半期の売上・利益水準は著しく相違すると明記している。進捗が目安を上回っても通期予想は2026年5月14日公表値から据え置かれた。

2. 配当判断サマリー

  • 当期の年間配当予想は240.00円(中間120.00円+期末120.00円)で前期と同額(±0円)。2026年5月14日公表の予想から修正はない
  • 予想配当性向32.2%(240.00円÷予想EPS745.33円)は不動産事業会社の中央値40%を下回り、予想利回りは4.61%
  • 2023年3月期から4期連続で増配して到達した240.00円を据え置く形。2016年3月期以降、減配は一度もない
  • 関西で同じくマンション分譲を手がける和田興産(8931)は当期に減配予想を出しており、同じ引渡基準の業態でも還元の方向は分かれる。首都圏のFJネクストホールディングス(8935)は自己資本比率71.2%と財務構成が対照的

3. スコア内訳

配当持続性ランク: B(70/100点) ★★★★☆

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 41 性向10・DOE7・利回り10・方針6・耐性8
財務 25 7 自己資本7・ネットキャッシュ0・営業CF安定性0
収益 25 22 営業利益率15・ROE7
合計 100 70

四半期カルテのため、配当・収益カテゴリは「第1四半期実績+2027年3月期通期予想」、財務カテゴリは第1四半期末の連結貸借対照表を基準に採点。過去系列(営業CF・配当履歴)は直近5期の通期実績を使用。不動産業は配当性向の業種中央値(40%)と自己資本比率の構造補正(25%以上で7点)が適用対象だが、ネットキャッシュのマイナス救済(最低2点)の対象業種には含まれないため、ネットキャッシュは本則どおり評価している。

3-1. 主な加点(配点比70%以上)

  • 営業利益率 15/15: 第1四半期16.7%(営業利益6,610百万円÷売上高39,475百万円)、通期予想でも15.8%(20,500÷130,000百万円)で、いずれも15%以上の帯
  • 配当性向 10/10: 当期予想32.2%(240.00円÷予想EPS745.33円)。不動産事業会社の業種中央値40%を下回り、中央値以下で満点
  • 配当利回り 10/10: 4.61%(予想DPS240.00円÷株価¥5,210)で4.5%以上の帯。分子は当期の会社予想DPSで、記念配当特別配当は含まない
  • 増配減配耐性 8/10: 2023年3月期から4期連続増配+直近5年(2022〜2026年3月期)で減配なし。当期予想は240.00円の据え置きで増配予想の最上位帯には届かず、判定順2の8点
  • DOE 7/10: 約4.5%(当期予想配当総額3,703百万円÷第1四半期末自己資本82,898百万円)で3〜5%の帯。前期実績は4.8%
  • 自己資本比率 7/10: 29.5%(第1四半期末・自己資本82,898百万円÷総資産281,270百万円)。不動産業の業種補正(25%以上=7点)を適用。前期末30.4%から△0.9pt
  • ROE 7/10: 通期予想ベース13.9%(予想純利益11,500百万円÷第1四半期末自己資本82,898百万円)で10〜15%の帯。前期実績は14.4%

3-2. 主な減点(配点比40%以下)

  • ネットキャッシュ 0/10: △166,346百万円(現金及び預金21,075百万円−有利子負債187,421百万円)。時価総額約805.8億円に対して大幅なマイナスで、不動産業はマイナス救済(最低2点)の対象業種に含まれないため本則どおり0点
  • 営業CF安定性 0/5: 直近5期(2022〜2026年3月期)の営業CFは△9,371△12,860△32,213△35,440△39,531百万円と5期連続マイナス。赤字2回以上の帯

3-3. スコアの動き(定点観測)

  • スコア変動: 前回70点 → 今回70点(±0点)。カテゴリ別でも配当41・財務7・収益22で前回から変わらない
  • 変動の内訳: 10項目すべてが同じ得点帯にとどまった。四半期カルテでは進行期の会社予想を採るため、配当性向は前期実績33.1%から当期予想32.2%へ、DOEは短信記載の前期実績4.8%から当期予想ベースの算出値約4.5%へ、ROEは前期実績14.4%から通期予想ベース13.9%へ動いたが、いずれも帯の中の移動。配当利回りは株価が¥5,030から¥5,210へ上がったことで4.77%→4.61%となったものの4.5%以上を保った(分子は前回記事が直近実績DPS、今回は当期の会社予想DPSだが、いずれも240.00円で同額)。自己資本比率も30.4%→29.5%と下がったが、不動産業補正の25〜40%帯に収まる
  • 配当本体は満点維持: 配当性向10点・配当利回り10点・営業利益率15点の3項目は前回から不変。営業利益率は前回の通期実績15.8%に対し、当第1四半期は16.7%とむしろ上がっている
  • 現在の位置づけ: B帯の下端。配当41/50と収益22/25が点を作る一方、営業CF0点とネットキャッシュ0点で財務が7/25にとどまる構図は前回と同じで、用地取得を借入で回す業態の姿がそのまま数値に出ている

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. 事業の強み・構造リスク

※本章はスコア(§3)に反映されていない事業上の強み・構造リスクを扱います。

4-1. ✅ 事業の強み

  • 売却後も運用で稼ぐ「開発価値循環型」への移行: 短信は開発・取得・運用を一体で回し、売却によるキャピタルゲインに加えグループ会社の保有・運用管理でインカムゲインを確保する事業モデルを説明する。売却益一本足からの分散は、配当原資の振れ幅を抑える方向に働く。
  • 当期の引渡予定物件はほとんどが竣工済み: 会社は2027年3月期の引渡予定物件についてほとんどが竣工済みで、資材価格や供給動向による業績予想への影響は限定的と説明する。2028年3月期以降の用地取得・開発工事も順調と明記し、進行期の売上計上の確度を支える。

4-2. ⚠️ 構造リスク

  • 保有期間を選ぶモデルへの転換で在庫の滞留が延びうる: 会社は竣工後即引渡から、物件ごとに保有期間を調整して販売時期を選ぶモデルへ転換し、不動産取得税を取得原価に含める会計方針変更も同じ理由で実施した。滞留が延びれば用地・建築資金の借入期間も延び、配当原資の現金化は後ろにずれる。
  • 広げた事業領域の採算が2区分開示では追えない: 短信は商業施設・ホテル・冷凍冷蔵倉庫・オフィスビル等へ領域を広げたと説明する一方、報告セグメントは不動産販売事業とその他事業の2区分のまま。その他事業は+89.2%と伸びたが、どの用途が利益を作ったかは外から確認できない。

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有しています(株数は非開示・2026年8月時点)


5. 筆者メモ

気になったのは支払利息で、四半期だけで5億16百万円から8億30百万円へ増えました。営業利益が22.7%伸びても経常は15.8%止まりです。借入で回す商売である以上、ここは毎回見ます。

次回(2027年3月期 中間期)見るポイント:

  • 中間期予想(売上高84,000百万円・営業利益14,500百万円)に届くか(第1四半期時点の進捗は営業利益45.6%)
  • 中間配当120.00円が予定どおり実施され、通期240.00円の予想が据え置かれるか
  • 支払利息(第1四半期830百万円)の増加ペースと有利子負債187,421百万円の水準
  • 仕掛販売用不動産127,869百万円(前期末比+11,257百万円・短信記載値)が引渡でどこまで売上へ振り替わるか
  • 会計方針の変更(不動産取得税の取得原価算入)の影響額が引き続き軽微にとどまるか

6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目
2025年3月期実績 中間85.00円+期末100.00円=185.00円
2026年3月期実績 中間105.00円+期末135.00円=240.00円(+55円+29.7%)
2027年3月期(当期)予想 中間120.00円+期末120.00円=240.00円(±0円)。2027年3月期第1四半期決算短信(2026-07-31開示)「2.配当の状況」記載値で、直近の配当予想からの修正なし
配当性向(連結・当期予想) 32.2%(240.00円 ÷ 予想EPS745.33円で再計算・2026年3月期決算短信「2.配当の状況」の2027年3月期(予想)欄の記載値と一致)。前期実績は33.1%(同短信記載値)
DOE(純資産配当率) 約4.5%(当期予想配当総額3,703百万円 ÷ 第1四半期末自己資本82,898百万円)。四半期決算短信に純資産配当率の欄がないため算出値。前期実績は4.8%(2026年3月期決算短信記載値・期中平均自己資本ベース)
配当利回り 4.61%(予想DPS240.00円 ÷ 株価¥5,210・2026-07-31終値・J-Quants API)。分子は当期の会社予想DPSで、記念配当・特別配当を含まない実質普通配当ベース
配当方針 「業績推移や財務状況、今後の事業展開等を総合的に勘案しながら、企業価値の向上に応じて配当総額を持続的に高める」ことを基本方針とする(2026年3月期決算短信「1.(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当」、第34期有価証券報告書「3.配当政策」・2026年6月提出)。2026年3月期・2027年3月期のいずれについても「連結配当性向30%を超える」水準として1株240.00円を示している。累進配当やDOEの目標値は示していない
連続増配年数 4期連続増配(2023年3月期90.00円〜2026年3月期240.00円)。当期予想は240.00円の据え置きで、5期目の増配とはならない

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(2025年3月期までは EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)

2022年以前の履歴を表示(連続増配の起点年度を含む)
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2016 25.00 135.49 18.5%
2017 25.00 201.49 12.4%
2018 30.00 279.07 10.7%
2019 35.00 289.99 12.1%
2020 40.00 328.58 12.2%
2021 40.00 292.06 13.7%
2022 40.00 351.83 11.4%
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2023 90.00 398.40 22.6%
2024 150.00 487.27 30.8%
2025 185.00 604.74 30.6%
2026(実績) 240.00 724.06 33.1%
2027(予想) 240.00 745.33 32.2%

(注)

  • データ基準: 2025年3月期までは EDINET DB 引用。2026年3月期のDPS240.00円・EPS724.06円は2026年3月期決算短信(2026-05-14開示)記載値、2027年3月期(予想)のDPS240.00円と予想EPS745.33円は2027年3月期第1四半期決算短信(2026-07-31開示)記載値
  • 表の起点と連続増配年数の数え方: 期末発行済株式数は2016年3月期から当第1四半期末まで15,465,600株で一定で、株式分割・併合はない(EDINET DB の分割調整係数も全期1.0)。したがって上表のDPSは調整なしでそのまま比較でき、2022年3月期の40.00円を起点に、2023年3月期90.00円から2026年3月期240.00円まで4期連続で増配している。本記事の連続増配年数はこの範囲で数えている
  • 記念配当・特別配当: 決算短信「2.配当の状況」および第34期有価証券報告書「3.配当政策」のいずれにも記念配当・特別配当の記載はなく、全期が普通配当のみ。表面DPSと実質普通配当ベースは一致する
  • 配当政策の傾向: 2022年3月期まで40.00円で固定していたが、2023年3月期から90→150→185→240円へ引き上げ、配当性向も11%台から30%超へ切り上がった。当期は増配を止めて240.00円を据え置き、中間を105→120円へ厚くして期末120円と同額に揃え、期中の配分を均等化している

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 2023年3月期からの4期で90.00→240.00円と約2.7倍。当期は据え置きで増配は止まるが、中間配当を105.00→120.00円へ引き上げて期末と同額に揃えた。記念配当・特別配当による嵩上げはない
  • 方針シグナル: 基本方針は「企業価値の向上に応じて配当総額を持続的に高める」で、当期の年間240.00円も「連結配当性向30%を超える」水準として示されている。累進配当やDOEの目標値は置いていないため、増配幅の目安は外から読みにくい
  • 耐性実績: 2016年3月期以降に減配はなく、コロナ期(2021・2022年3月期)も40.00円を維持した。一方で営業CFは5期連続マイナスで、配当原資は借入と物件売却代金の回転に依存する構造

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー

第1四半期実績(2026年4月1日〜2026年6月30日)

指標 当第1四半期 前年同期 前年同期比
売上高 39,475百万円 30,714百万円 +28.5%
売上総利益 9,431百万円 7,776百万円 +21.3%
営業利益 6,610百万円 5,389百万円 +22.7%
経常利益 5,878百万円 5,077百万円 +15.8%
親会社株主帰属四半期純利益 3,386百万円 3,009百万円 +12.6%
EPS 219.51円 195.02円 +12.6%
営業利益率 16.7% 17.5% △0.8pt

売上高・営業利益・経常利益・四半期純利益の前年同期比は決算短信「1.(1)連結経営成績(累計)」の記載値。売上総利益・EPS・営業利益率は短信に増減率の記載がないため算出値。なお前年同期(2026年3月期第1四半期)は売上高△25.1%・営業利益△35.4%と落ち込んだ四半期で、当期の伸びはその反動を含む。

通期計画 進捗率(2027年3月期・2026年5月14日公表予想から修正なし)

項目 第1四半期 通期予想 進捗率
売上高 39,475百万円 130,000百万円 30.4%
営業利益 6,610百万円 20,500百万円 32.2%
経常利益 5,878百万円 17,600百万円 33.4%
親会社株主帰属当期純利益 3,386百万円 11,500百万円 29.5%

進捗率は算出値で、第1四半期の目安25%を売上・各利益とも上回る。ただし会社は不動産販売事業に引渡基準を採用しており、引渡時期が特定の四半期に偏重して各四半期の売上・利益水準が著しく相違すると明記している。第2四半期累計予想(売上高84,000百万円・営業利益14,500百万円)に対する進捗は売上47.0%・営業利益45.6%・純利益38.9%で、上期のなかでも第2四半期寄りの計画になっている。

セグメント別(対前年同期比)

区分 外部顧客への売上 前年同期比
不動産販売事業 25,799百万円 +9.9%
その他事業 13,676百万円 +89.2%

セグメント利益は不動産販売事業4,957百万円(+16.6%)、その他事業1,988百万円(+39.0%)で、全社費用等の調整額は△1,066百万円(前年同期△603百万円)。セグメント利益は経常利益と調整されている。「その他事業」は不動産賃貸、不動産管理、電力供給、建設・リフォーム、仲介・買取再販、戸建分譲、宿泊施設の運営・管理、不動産証券化、清掃、アパートの開発・販売等を含む。

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟢 特別損益の計上はなし(前年同期は固定資産除却損1百万円)。固定資産の重要な減損損失・のれんの重要な変動・負ののれん発生益もいずれも該当なし
営業外損益 🔴 支払利息が516→830百万円(+60.8%)へ増え、前年同期の受取保険金100百万円も剥落。営業外収益は205→108百万円(△47.2%)で、経常+15.8%が営業+22.7%を下回った
純利益押し下げ要因 🟡 法人税等合計は2,067→2,491百万円。税負担率は40.7%から42.4%へ上がり、四半期純利益+12.6%は経常+15.8%をさらに下回った
開示の誠実性 🟢 会計方針の変更(不動産取得税を販売用・仕掛販売用不動産の取得原価に含め販売時に売上原価とする方法へ)について、事業戦略の転換という理由と「影響額は軽微・過年度の遡及適用なし」を注記で明示。セグメント利益の測定方法も同様に変更した旨を併記している

業績の質: 中程度(特別損益に頼らない素直な増収増益だが、増益率は金融費用と税負担で営業→経常→純利益と段階的に目減りし、前年同期の落ち込みの反動も含む)

7-2. 財務・CFサマリー

指標 前期末(2026年3月末) 当第1四半期末(2026年6月末)
現金及び預金(百万円) 17,400 21,075(+21.1%)
販売用不動産(百万円) 111,523 106,622(△4.4%)
仕掛販売用不動産(百万円) 116,611 127,869(+9.7%)
有利子負債(百万円) 170,796 187,421(+9.7%)
自己資本比率(%) 30.4 29.5(△0.9pt)
  • 有利子負債: 187,421百万円(短期借入金5,721百万円+1年内返済予定の長期借入金36,697百万円+長期借入金142,516百万円+社債1,400百万円[うち1年内償還600百万円]+リース債務1,086百万円)。前期末から16,625百万円増え、長期借入金(1年内返済分を含む)の増加13,590百万円と短期借入金の増加3,064百万円が主因
  • ネットキャッシュ: 現金及び預金21,075百万円 − 有利子負債187,421百万円 = △166,346百万円。時価総額約805.8億円(¥5,210×発行済株式総数15,465,600株・自己株式含む)に対して△206.4%で、用地取得から引渡まで約3年を借入前提で回す業態の姿がそのまま出ている
  • 四半期CF: 四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成していない(短信注記)。参考として当第1四半期の減価償却費は171百万円(前年同期138百万円)、のれん償却額は8百万円(同8百万円)
  • 直近5期の営業CF: 2022年3月期△9,371→2023年3月期△12,860→2024年3月期△32,213→2025年3月期△35,440→2026年3月期△39,531百万円。5期連続マイナスで、棚卸資産の積み増しに伴う先行支出が続いている
  • 純資産の増減内訳: 純資産は81,549→82,898百万円。内訳は四半期純利益3,386百万円から期末配当2,082百万円を支払った利益剰余金の+1,303百万円と、その他有価証券評価差額金の+44百万円

7-3. 通期業績予想(2027年3月期)

項目 予想 前期比
売上高 130,000百万円 +11.2%
営業利益 20,500百万円 +10.8%
経常利益 17,600百万円 +7.3%
親会社株主帰属当期純利益 11,500百万円 +2.9%
EPS 745.33円 +2.9%
  • 増減トーン: 2026年5月14日公表の予想から修正なし。営業+10.8%に対し経常+7.3%・純利益+2.9%と下の段階ほど伸びが薄く、支払利息の増加を織り込んだ形
  • 上期偏重の計画: 第2四半期累計予想は売上高84,000百万円(+45.6%)・営業利益14,500百万円(+39.2%)・純利益8,700百万円(+40.6%)。通期予想に対する上期の比率は売上64.6%・営業利益70.7%で、引渡が上期に寄る物件構成を想定している
  • 前提の説明: 会社は2027年3月期の引渡予定物件についてほとんどが竣工済みであることから、資材価格・供給動向による業績予想への影響は限定的と説明している
  • 配当予想: 年間240.00円(中間120.00円+期末120.00円)で修正なし。予想配当性向は32.2%

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
第1四半期の売上高・売上原価・売上総利益・販管費・営業利益・経常利益・純利益・EPS・営業外損益・法人税等・減価償却費 2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-07-31開示)「四半期連結損益計算書」「注記事項」 🟢 一次情報
セグメント別の売上・利益・調整額・事業モデルの説明・引渡基準の注意書き・会計方針の変更 同上「1.経営成績等の概況」「セグメント情報等の注記」「会計方針の変更に関する注記」 🟢 一次情報
通期・第2四半期累計の業績予想・当期配当予想240.00円・自己資本比率・現金及び預金・販売用不動産・仕掛販売用不動産・借入金・社債・リース債務・純資産の増減・発行済株式数・自己株式数 同上「2.配当の状況」「3.2027年3月期の連結業績予想」「四半期連結貸借対照表」「注記事項」 🟢 一次情報
前期実績の年間配当240.00円・配当性向33.1%・純資産配当率4.8%・配当金総額3,703百万円・当期予想配当性向32.2%・EPS724.06円・利益配分に関する基本方針 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-05-14開示) 🟢 一次情報
配当政策の文言・記念配当/特別配当の有無・連結5期の営業CF・EPS・自己資本比率・ROE・期末発行済株式数の推移 第34期 有価証券報告書(2026年6月提出)「3.配当政策」「1.主要な経営指標等の推移」 🟢 一次情報
過去配当履歴・EPS推移(2016〜2025年3月期)・分割調整係数 EDINET DB(有価証券報告書由来) 🟢 一次情報
株価¥5,210(2026-07-31終値) J-Quants API(JPX 公式) 🟢 一次情報

⚠️ 不動産業の構造特性に関する補足: 本スコアの財務カテゴリのうち、自己資本比率は不動産業の業種補正(25%以上で7点)を適用していますが、ネットキャッシュは不動産業が補正対象業種に含まれないため本則どおり0点で評価しています。用地取得から引渡まで約3年を要し借入を前提とする業態では構造的に厳しく出る項目で、棚卸資産として積み上がった販売用・仕掛販売用不動産の将来の売却代金は反映されません。財務7/25という数値はこの前提の上で読む必要があります。


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本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。