結論: 主力物流の受注増で好発進、年38円で9期目の増配へ
📊 スコア: B 72点
💰 配当: 34→38円(+4円)予想、中間19円+期末19円
✅ 良い点: 8期連続増配、自己資本比率62.0%、進捗は前年同時点超
⚠️ 注意点: 方針は性向40%目標のみ、トヨタG依存46.5%、ROE8.7%(予想ベース)
1. 業績ハイライト
- 売上高16,502百万円(+9.1%)・営業利益1,343百万円(+21.8%)
- 経常利益1,640百万円(+30.2%)・四半期純利益1,119百万円(+51.3%)・EPS27.22円
- 主力の物流サービス事業は売上+13.1%・セグメント利益+19.3%
- 通期予想に対する進捗は営業利益26.3%・純利益29.1%で、前年同時点(22.2%・23.1%)を上回る
- 自己資本比率62.0%(△0.1pt)・第1四半期の営業利益率8.1%(+0.9pt)
サマリー
- 増収の中身は主要顧客の受注量: 会社は国内物流サービス事業で主要顧客からの受注量が増えたと説明している。物流サービス事業の売上は11,944百万円(+13.1%)で、連結売上+9.1%の伸びは主力事業が作っている。
- 利益の伸びが売上を上回った: 販管費の伸びが+2.5%にとどまり、営業利益は+21.8%と売上を上回った。第1四半期の営業利益率は7.3%から8.1%へ上がり、会社は収益改善活動の効果と説明している。
- 純利益+51.3%には本業の外も混ざる: 経常利益+30.2%には持分法投資利益146→247百万円と前年の為替差損56百万円の反動が含まれ、純利益にはさらに売却益32百万円と税負担率の低下が乗る。
2. 配当判断サマリー
- 当期の年間配当予想は38.00円(中間19.00円+期末19.00円)で、前期34.00円から+4.00円・+11.8%。直近の配当予想からの修正はない
- 予想配当性向40.6%(38.00円÷予想EPS93.64円)は会社が掲げる連結配当性向40%目標とほぼ同水準で、予想利回りは4.10%。累進配当やDOEの目標値は示していない
- 株式分割(2022年7月1日・2025年4月1日の各1株→2株)を調整すると2019年3月期から8期連続増配で、当期予想の達成で9期目。直近10期に減配はない
- 同じ倉庫・運輸関連業の日本トランスシティ(9310)は配当性向40%目安に加えてDOE2.0%の下限を置いており、性向目標だけの当社とは方針の踏み込み方が異なる
3. スコア内訳
配当持続性ランク: B(72/100点) ★★★★☆
| カテゴリ | 配点 | 得点 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 配当 | 50 | 40 | 性向10・DOE7・利回り7・方針6・耐性10 |
| 財務 | 25 | 20 | 自己資本10・ネットキャッシュ7・営業CF安定性3 |
| 収益 | 25 | 12 | 営業利益率8・ROE4 |
| 合計 | 100 | 72 | — |
四半期カルテのため、配当・収益カテゴリは「第1四半期実績+2027年3月期通期予想」、財務カテゴリは第1四半期末の連結貸借対照表を基準に採点。過去系列(営業CF・配当履歴)は直近5期の通期実績を使用。倉庫・運輸関連業は配当性向・自己資本比率・ネットキャッシュの3項目すべてで業種補正の対象業種にあたるが、実際に点数を動かしたのは配当性向だけ(中央値を35%から50%へ置き換えて9点→10点)。自己資本比率は補正後の帯でも本則でも10点、ネットキャッシュはマイナス時の救済措置のためプラスの当社では発火しない。
3-1. 主な加点(配点比70%以上)
- 配当性向 10/10: 当期予想40.6%(38.00円÷予想EPS93.64円・決算短信記載値)。倉庫・運輸関連業は中央値50%までが標準帯のため、中央値以下として満点。本則のメーカー基準(中央値35%)では+5.6ptの超過で9点となり、業種補正が1点分効いている
- 増配減配耐性 10/10: 株式分割調整後で2019年3月期から8期連続増配+直近5期(2022〜2026年3月期)で減配なし+当期38.00円(+4.00円)の増配予想で、判定順1の最上位帯
- 自己資本比率 10/10: 62.0%(第1四半期末・自己資本44,494百万円÷総資産71,789百万円)。倉庫・運輸関連業は40%以上で10点の補正帯だが、本則の60%以上でも同じ10点で結果は変わらない。前期末62.1%から△0.1pt
- DOE 7/10: 3.4%(2026年3月期決算短信「2.配当の状況」の純資産配当率(連結))で3〜5%の帯。当期予想ベースでも約3.5%(予想配当総額約1,563百万円÷第1四半期末自己資本44,494百万円)で同じ帯
- 配当利回り 7/10: 4.10%(予想DPS38.00円÷株価¥927)で3.5〜4.5%の帯。分子は当期の会社予想DPSで、記念配当・特別配当は含まない
- ネットキャッシュ 7/10: +7,811百万円(現金及び預金12,018百万円−有利子負債4,207百万円)。時価総額約436.5億円に対して17.9%で、プラスかつ時価総額の10〜30%の帯。倉庫・運輸関連業はマイナス時に最低2点を保証する救済の対象だが、プラスの当社では発火しない。投資有価証券8,523百万円は投資その他の資産の長期保有分のため算入していない
3-2. 主な減点(配点比40%以下)
- ROE 4/10: 8.7%(通期予想純利益3,850百万円÷第1四半期末自己資本44,494百万円)で5〜10%の帯。会社が決算説明資料に示す2027年3月期予想7.5%、2026年3月期実績7.7%も同じ帯にある。会社は退職給付に係る調整累計額とその他有価証券評価差額金の増加で自己資本が拡大したことをROE低下の理由に挙げている
3-3. スコアの動き(定点観測)
- スコア変動: 前回72点 → 今回72点(±0点)。カテゴリ別でも配当40→40、財務20→20、収益12→12で動きなし
- 変動の内訳: 10項目すべてで判定帯が前回と同じ。今回、株式分割が2022年7月1日と2025年4月1日の2回(いずれも1株→2株)であることを決算説明資料で確認し、分割調整後の配当系列を2016年3月期まで遡って組み直したため、連続増配年数を前回記事の6期表記から8期へ改めた。ただし耐性の判定帯は10点のままで点数は動かない
- 満点項目は維持: 配当性向10点・増配減配耐性10点・自己資本比率10点の3項目は前回から不変
- 現在の位置づけ: B帯の下寄り。配当40/50と財務20/25を収益12/25が押し下げる形で、営業利益率8.1%(8/15点)とROE8.7%(4/10点)がいずれも5〜10%の帯にとどまっている。A帯(85点以上)との差は収益カテゴリの13点分に集まっている
※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。
4. 事業の強み・構造リスク
※本章はスコア(§3)に反映されていない事業上の強み・構造リスクを扱います。
4-1. ✅ 事業の強み
- 退職給付の積立超過で人件費の後払い負担が軽い: 第1四半期末の退職給付に係る資産は8,639百万円、退職給付に係る負債は4百万円。年金の積立不足を穴埋めする現金支出が発生しにくく、配当原資が後払いの人件費に食われにくい構造にある。
- リース投資資産が積み上がる契約型の収益: 第1四半期の流動資産増486百万円について、会社はリース投資資産の増加(7,222→7,560百万円)を主因に挙げている。車両リースは契約期間にわたって収益が入るため、単年の受注変動が配当原資に伝わりにくい。
4-2. ⚠️ 構造リスク
- 売上の46.5%がトヨタグループ向け: 2026年3月期の連結売上に占めるトヨタ自動車とトヨタグループ企業の合計は46.5%で、前期43.0%から+3.5pt上昇。会社は米国の追加関税でコスト圧迫が顕在化と明記しており、受注量の減少は売上の半分弱に同時に効く。
- リースを伸ばすほど運転資金が先に出る: 2026年3月期の営業CFは3,674百万円で、税金等調整前当期純利益5,096百万円を下回った。リース投資資産の増加△1,307百万円と売上債権の増加△1,124百万円が主因で、利益の伸びが手元資金に届くまで時間差がある。
保有状況: 筆者は本銘柄を 保有しています(株数は非開示・2026年8月時点)。
5. 筆者メモ
前回の記事では連続増配を6期と数えていましたが、2022年7月の株式分割を見落としていました。調整し直すと2019年3月期から8期連続で、当期の38円が実現すれば9期目になります。
次回(2027年3月期 中間期)見るポイント:
- 第2四半期累計予想(売上高31,300百万円・営業利益2,430百万円・純利益1,900百万円)に対する着地と、通期予想66,000百万円・5,100百万円が据え置かれるか
- 中間配当19.00円が予定どおり実施され、年間38.00円(9期目の増配)の予想が維持されるか
- 物流サービス事業の受注量(第1四半期は売上+13.1%)の伸びが下期に向けて続くか
- トヨタ自動車・トヨタグループ企業向けの売上占率(2026年3月期46.5%)が中間期の開示でどう動くか
- 情報サービス(セグメント利益△19.1%)・人材サービス(同△48.3%)の減益が続くか
- 中間期は連結キャッシュ・フロー計算書が開示されるため、営業CFがリース投資資産と売上債権の増加をどこまで吸収するか
6. 配当の見方
6-1. 配当の中身
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 2026年3月期実績 | 中間17.00円+期末17.00円=34.00円(配当金総額1,398百万円) |
| 2027年3月期(当期)予想 | 中間19.00円+期末19.00円=38.00円(+4.00円・+11.8%)。2027年3月期第1四半期決算短信(2026-07-30開示)「2.配当の状況」記載値で、直近の配当予想からの修正なし |
| 配当性向(連結・当期予想) | 40.6%(38.00円 ÷ 予想EPS93.64円で再計算・2026年3月期決算短信「2.配当の状況」の2027年3月期(予想)欄の記載値40.6%と一致)。前期実績は43.6% |
| DOE(連結・純資産配当率) | 3.4%(2026年3月期決算短信記載値)。四半期決算短信には純資産配当率の欄がないため、当期予想ベースは約3.5%の算出値(予想配当総額約1,563百万円 ÷ 第1四半期末自己資本44,494百万円) |
| 配当利回り | 4.10%(予想DPS38.00円 ÷ 株価¥927・2026-07-31終値・J-Quants API)。分子は当期の会社予想DPSで、この予想に記念配当・特別配当は含まない |
| 配当方針 | 「連結配当性向40%を目標」(2026年3月期決算説明資料「3.1株当たり配当金推移」、会社IR「配当・株主還元」・2026年8月2日確認)。財務基盤の維持と重点分野への投資を前提に置く書き方で、累進配当やDOEの目標値は示していない |
| 連続増配年数 | 8期連続増配(株式分割調整後・2018年3月期6.75円から2026年3月期34.00円まで、2019年3月期以降は毎期増配)。当期予想38.00円で9期目となる見込み |
6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)
2022年3月期以前の履歴を表示(連続増配の起点年度を含む)
| 年度 | DPS(円) | EPS(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2016 | 6.75 | 21.11 | 32.0% |
| 2017 | 6.75 | 21.60 | 31.3% |
| 2018 | 6.75 | 17.42 | 38.8% |
| 2019 | 8.00 | 30.07 | 26.6% |
| 2020 | 9.50 | 34.33 | 27.7% |
| 2021 | 10.00 | 33.22 | 30.1% |
| 2022 | 13.00 | 45.74 | 28.4% |
| 年度 | DPS(円) | EPS(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2023 | 21.00 | 54.44 | 38.6% |
| 2024 | 27.50 | 72.09 | 38.1% |
| 2025 | 31.50 | 77.49 | 40.7% |
| 2026(実績) | 34.00 | 77.92 | 43.6% |
| 2027(予想) | 38.00 | 93.64 | 40.6% |
(注)
- データ基準: 2016〜2025年3月期のDPS・EPSは EDINET DB(有価証券報告書由来)引用で、配当性向は配当÷EPSの再計算値。2026年3月期の実績と2027年3月期(予想)は2026年3月期決算短信・2027年3月期第1四半期決算短信の記載値で、2025年3月期40.7%・2026年3月期43.6%・2027年3月期(予想)40.6%は短信の配当性向欄とも一致している
- 株式分割の反映: 2022年7月1日付と2025年4月1日付でそれぞれ普通株式1株につき2株の分割を実施しており、上表は現在の株数ベースに揃えている(DPS・EPSとも2016〜2022年3月期は4分の1、2023〜2024年3月期は2分の1に換算。2025年3月期のEPSは有価証券報告書の時点で2025年4月1日付の分割を反映済みのため換算不要で、DPSのみ2分の1にしている)。期末発行済株式数は2022年3月期11,750,000株→2023年3月期23,543,800株→2026年3月期47,087,600株。なお2025年3月期の実際の年間配当は63.00円(中間30.00円+期末33.00円)で、2025年4月1日付の分割を反映して31.50円としている(2026年3月期決算短信「2.配当の状況」注記)
- 分割日の表記ゆれ: 2026年3月期決算説明資料は冒頭で「2022年7月1日付、2025年4月1日付」と記載する一方、配当推移ページの脚注だけ「2021年7月1日付」となっている。期末発行済株式数・1株当たり当期純利益・1株当たり純資産の推移はいずれも2022年7月1日付の分割と整合するため、本表は2022年7月1日付を採用した
- 記念配当・特別配当: 2016年3月期以降の決算短信「配当の状況」および会社IR「配当・株主還元」に記念配当・特別配当の記載はなく、表面DPSと実質普通配当ベースは一致する
- 連続増配の数え方: 分割調整後では2016〜2018年3月期が6.75円で横ばい、2019年3月期の8.00円を起点に2026年3月期の34.00円まで8期連続で増配している。当期予想38.00円が実現すれば9期目
- 配当政策の傾向: 配当性向は2016〜2022年3月期が27〜39%、2023年3月期以降は38〜44%へ切り上がり、会社が掲げる連結配当性向40%目標の水準で推移している
6-3. 配当の評価ポイント(3点)
- 増配構造: 分割調整後で2019年3月期8.00円から2026年3月期34.00円まで8期で4.25倍。直近は31.50→34.00→当期予想38.00円(+4.00円)で、中間19.00円+期末19.00円の均等配分。増配幅は配当性向40%目標の枠内に収まる水準に落ち着いている
- 方針シグナル: 連結配当性向40%目標は決算説明資料と会社IRの双方に明記されているが、累進配当やDOEの目標値は示していない。増配の下限を方針として約束する形ではないため、配当額は利益の変動の影響を受けやすい
- 耐性実績: コロナ期の2021年3月期は当期純利益が1,657百万円から1,603百万円へ減ったが、配当性向を27.7%から30.1%へ広げて9.50→10.00円の増配を維持した。2026年3月期も減損損失231百万円と特別退職金392百万円で純利益が△2.9%となったが、31.50→34.00円の増配を続けている
7. 詳細データ
7-1. 業績サマリー
第1四半期実績(2026年4月1日〜2026年6月30日)
| 指標 | 当第1四半期 | 前年同期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,502百万円 | 15,125百万円 | +9.1% |
| 売上総利益 | 3,326百万円 | 3,036百万円 | +9.6% |
| 販売費及び一般管理費 | 1,982百万円 | 1,933百万円 | +2.5% |
| 営業利益 | 1,343百万円 | 1,102百万円 | +21.8% |
| 経常利益 | 1,640百万円 | 1,260百万円 | +30.2% |
| 四半期純利益 | 1,119百万円 | 740百万円 | +51.3% |
| EPS | 27.22円 | 18.01円 | +51.1% |
| 営業利益率 | 8.1% | 7.3% | +0.9pt |
売上高・営業利益・経常利益・四半期純利益の前年同期比は決算短信「1.(1)連結経営成績(累計)」の記載値。売上総利益・販管費・EPS・営業利益率は短信に増減率の記載がないため算出値(営業利益率は1,343÷16,502=8.14%、前年同期は1,102÷15,125=7.29%)。
通期計画 進捗率(2027年3月期・2026年4月27日公表予想から修正なし)
| 項目 | 第1四半期 | 通期予想 | 進捗率 | 前年同時点の進捗 |
|---|---|---|---|---|
| 売上高 | 16,502百万円 | 66,000百万円 | 25.0% | 23.4% |
| 営業利益 | 1,343百万円 | 5,100百万円 | 26.3% | 22.2% |
| 経常利益 | 1,640百万円 | 5,900百万円 | 27.8% | 21.8% |
| 当期純利益 | 1,119百万円 | 3,850百万円 | 29.1% | 23.1% |
進捗率は算出値。「前年同時点の進捗」は前年同期の実績を2026年3月期の通期実績で割ったもので、単純な25%の目安ではなく同じ季節性の下での比較になる。
セグメント別(第1四半期・対前年同期比)
| 区分 | 売上 | 前年同期比 | セグメント利益(前年同期比) |
|---|---|---|---|
| 物流サービス | 11,944百万円 | +13.1% | 1,426百万円(+19.3%) |
| モビリティサービス | 3,687百万円 | +1.3% | 279百万円(+21.1%) |
| 情報サービス | 652百万円 | +3.9% | 71百万円(△19.1%) |
| 人材サービス | 421百万円 | △12.5% | 10百万円(△48.3%) |
| その他(太陽光発電) | 13百万円 | △1.4% | 6百万円(+3.8%) |
売上はセグメント間の内部売上を含む金額。セグメント利益の合計1,793百万円から、全社費用451百万円を含む調整額450百万円を差し引いた1,343百万円が連結の営業利益になる(短信は百万円未満切捨てのため、上表5区分の単純合計1,792百万円と短信の合計値1,793百万円は1百万円ずれる)。会社は物流サービスの増益理由に売上増と収益改善活動、モビリティサービスの増益理由に車両整備事業の収益改善を挙げ、情報サービスは原価率の悪化、人材サービスは受注量の減少と販管費の増加を減益理由としている。
業績増減要因の「業績の質」診断
| 観点 | 評価 | 解釈 |
|---|---|---|
| 一過性要因 | 🟡 | 特別利益は投資有価証券売却益32百万円、特別損失は固定資産除売却損14百万円で、税金等調整前四半期純利益1,659百万円に対する比重は小さい。ただし税負担率が35.7%から28.7%へ下がっており(法人税等調整額△99百万円)、純利益の伸びには税要因が乗っている |
| 営業外損益 | 🟡 | 経常利益+30.2%が営業利益+21.8%を上回る主因は、持分法による投資利益146→247百万円(+100百万円)と前年同期にあった為替差損56百万円の反動。いずれも連結子会社の本業の外側にある |
| 純利益押し上げ要因 | 🟡 | 四半期純利益+51.3%は、経常段階の押し上げに投資有価証券売却益32百万円と税負担率の低下が重なった結果。前年同期が△16.0%の減益だった基数の低さも効いている |
| 開示の誠実性 | 🟢 | 自動車業界で米国の貿易政策に伴う追加関税への対応からサプライチェーン全体にコスト圧迫要因が顕在化したと本文に明記し、セグメント別の売上・利益と全社費用の配分額を開示している。継続企業の前提・株主資本の著しい変動・重要な後発事象はいずれも該当なし。第1四半期の連結財務諸表は公認会計士または監査法人のレビューを受けていない |
→ 業績の質: おおむね良好(主力物流の受注増と収益改善が営業利益+21.8%を作った一方、純利益+51.3%には持分法投資利益・特別利益・税負担率の低下・前年の低い基数が重なっている)
7-2. 財務・CFサマリー
| 指標 | 前期末(2026年3月末) | 当第1四半期末(2026年6月末) |
|---|---|---|
| 現金及び預金(百万円) | 11,798 | 12,018(+1.9%) |
| リース投資資産(百万円) | 7,222 | 7,560(+4.7%) |
| 投資有価証券(百万円) | 8,936 | 8,523(△4.6%) |
| 有利子負債(百万円) | 4,208 | 4,207(△0.0%) |
| 自己資本比率(%) | 62.1 | 62.0(△0.1pt) |
- 有利子負債: 4,207百万円(短期借入金639百万円+1年内返済予定の長期借入金2,000百万円+リース債務1,568百万円)。社債は2026年3月期に1,000百万円を償還して残高がない
- 長期未払金4,903百万円を有利子負債に含めない理由: 2026年3月期決算短信の連結キャッシュ・フロー計算書では、「長期未払金の増減額」810百万円が営業活動によるキャッシュ・フローの区分(小計より上)に置かれている。借入金・社債・リース債務の増減がいずれも財務活動の区分に計上されているのに対し、長期未払金は会社自身が営業性の債務として扱っている。本ブログのネットキャッシュ算定でも有利子負債は借入金・社債・CP・リース債務を対象としており、長期未払金は算入していない
- ネットキャッシュ: 現金及び預金12,018百万円 − 有利子負債4,207百万円 = +7,811百万円。時価総額約436.5億円(¥927×発行済株式総数47,087,600株・自己株式を含む)に対して17.9%。投資有価証券8,523百万円は投資その他の資産に計上された長期保有分のため算入していない
- 四半期CF: 第1四半期の連結キャッシュ・フロー計算書は作成していない(短信注記)。開示されているのは減価償却費485百万円(前年同期523百万円)のみ
- 直近5期の営業CF: 2022年3月期2,030→2023年3月期4,493→2024年3月期5,540→2025年3月期4,844→2026年3月期3,674百万円。5期連続黒字だが、平均4,116百万円に対する振れは△50.7%〜+34.6%と大きい
- 資産・負債の動き: 総資産は71,341→71,789百万円(+447百万円)。会社はリース投資資産の増加を中心に流動資産が486百万円増えたことを主因に挙げ、負債側は長期未払金の増加で固定負債が186百万円増えたと説明している
- 自己株式: 第1四半期末の自己株式数は5,961,522株で前期末から変動なし。発行済株式総数47,087,600株の12.7%にあたる
7-3. 通期業績予想(2027年3月期)
| 項目 | 予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 66,000百万円 | +2.3% |
| 営業利益 | 5,100百万円 | +2.9% |
| 経常利益 | 5,900百万円 | +2.3% |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 3,850百万円 | +20.2% |
| EPS | 93.64円 | +20.2% |
- 増減トーン: 2026年4月27日公表の予想から修正なし。第1四半期の進捗が営業利益26.3%・純利益29.1%と前年同時点(22.2%・23.1%)を上回った後も据え置かれている。第2四半期累計予想は売上高31,300百万円(+2.6%)・営業利益2,430百万円(+4.3%)・経常利益2,800百万円(+3.3%)・純利益1,900百万円(+5.9%)・EPS46.21円
- 純利益+20.2%の中身: 前期に計上した減損損失231百万円と特別退職金392百万円(米国子会社の物流部門再編と中国拠点の撤退に伴うもの)が剥落する分が大きく、営業利益の伸びは+2.9%にとどまる
- 前提の説明: 会社は自動車業界について、原材料・エネルギーコストの高止まりに加え、米国の貿易政策に伴う追加関税措置への対応でサプライチェーン全体にコスト圧迫要因が顕在化したと説明している
- 配当予想: 年間38.00円(中間19.00円+期末19.00円)で修正なし。予想配当性向は40.6%
7-4. データ出典の透明性
| 項目 | 出典 | 信頼度 |
|---|---|---|
| 第1四半期の売上高・売上原価・売上総利益・販管費・営業利益・営業外損益・経常利益・特別損益・法人税等・四半期純利益・EPS・減価償却費・セグメント別売上と利益 | 2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-07-30開示)「1.経営成績等の概況」「四半期連結損益計算書」「セグメント情報等の注記」 | 🟢 一次情報 |
| 当期配当予想38.00円・通期業績予想・第2四半期累計予想・自己資本比率・総資産・純資産・現金及び預金・リース投資資産・投資有価証券・借入金・リース債務・長期未払金・発行済株式数・自己株式数・レビューの有無 | 同上「2.配当の状況」「3.2027年3月期の連結業績予想」「四半期連結貸借対照表」「注記事項」 | 🟢 一次情報 |
| 2026年3月期の実績(売上高・営業利益・経常利益・当期純利益・EPS・自己資本当期純利益率・自己資本比率)・配当性向43.6%・純資産配当率3.4%・配当金総額1,398百万円・営業CF・減損損失・特別退職金・社債の償還 | 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-04-27開示)「連結キャッシュ・フロー計算書」ほか | 🟢 一次情報 |
| 配当方針(連結配当性向40%目標)・株式分割の実施日・1株当たり配当金の推移・ROEの推移・トヨタグループ向け売上占率46.5% | 2026年3月期 決算発表説明資料(2026-04-27)、会社IR「配当・株主還元」(2026年8月2日確認) | 🟢 一次情報 |
| 2016〜2025年3月期の配当履歴・EPS推移・営業CF推移・期末発行済株式数 | EDINET DB(有価証券報告書由来) | 🟢 一次情報 |
| 株価¥927(2026-07-31終値) | J-Quants API(JPX 公式) | 🟢 一次情報 |
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本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。