【アジア航測(9233)】配当C(59点)・利回り4.03% — 2026年9月期 中間期

観察中(筆者は当該銘柄を未保有)📁 空運業

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結論: 上期は減収減益も通期予想・年間配当44円は維持

📊 スコア: C 59点
💰 配当: 中間15→20円(+5円)、年間44円維持(±0円)
良い点: 配当性向目標明示、利回り4.0%、減配なし
⚠️ 注意点: 営業利益率低位、自己資本比率低下、買収負債増


1. 業績ハイライト

  • 上期売上236.27億円(△3.9%)・官公需の予算成立遅れが影響
  • 上期営業利益34.47億円(△10.2%)・物価高と人件費増が圧迫
  • 上期中間純利益20.81億円(△14.4%)・EPS114.38円
  • 通期予想は据え置き(売上450億円・営業利益30億円)
  • エアフォートサービス子会社化で連結範囲拡大・総資産+34%

サマリー

  • 季節性で上期偏重に注意: 官公需の納品が政府の年度末(3月=当社の上期)に集中するため、上期(特に第2四半期)に売上・利益が偏る構造。上期の営業利益進捗率114.9%はこの季節性によるもので、下期は反動で費用が先行するため単純に好調とは読めない
  • 減収減益の中身: 上期は公共事業の年度予算成立遅れで受注高△12.2%・売上△3.9%。原価低減を進めるも物価高と人件費増を吸収しきれず営業利益△10.2%
  • 買収で財務構成が変化: エアフォートサービス新規連結に伴う短期借入増で総資産が前期末比+34%、自己資本比率は55.4→44.3%へ低下(中間期末時点)

2. 配当判断サマリー

  • 中間配当を15→20円へ前倒し(+5円)・期末24円予想で年間44円を維持(±0円)
  • 中期経営計画2026で「配当性向35%以上」を目標として明示・通期予想性向は39.4%で目標充足
  • 過去6年(2020〜2025・EDINET DB 確認範囲)減配なし・コロナ期も維持し配当の連続性は良好
  • 株価¥1,091に対し利回り4.0%は社会インフラを支える事業会社としては高水準。利回り4%前後・インフラ関連という同型の観点では住友倉庫(9303)配当持続性スコアC帯で、横比較の対象としたい

3. スコア内訳

配当持続性ランク: C(59/100点) ★★★☆☆

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 37 性向9・DOE7・利回り7・方針6・耐性8
財務 25 10 自己資本7・ネットキャッシュ0・営業CF安定性3
収益 25 12 営業利益率8・ROE4
合計 100 59

3-1. 主な加点(高得点項目)

  • 配当性向 9/10: 通期予想39.4%で標準的な中央値帯から+4.4ptと余裕があり9点。中計の「35%以上」目標も充足
  • 増配減配耐性 8/10: 過去5年(2021〜2025)減配なし+来期年間配当維持予想で8点。コロナ期も配当を維持した実績を加味
  • DOE 7/10: 3.7%(2025年9月期実績・決算短信記載値)で3〜5%帯・7点
  • 配当利回り 7/10: 44円÷1,091円=4.03%で3.5〜4.5%帯・7点
  • 自己資本比率 7/10: 44.3%(中間期末)で40〜60%帯・7点。買収で前期末55.4%から低下したが財務健全性は維持

3-2. 主な減点(低得点項目)

  • ネットキャッシュ 0/10: 現金預金69.78億円に対し有利子負債153.68億円で実質有利子負債超過(△83.9億円)。空運業は業種補正対象外で0点
  • ROE 4/10: 通期予想8.6%(2025年9月期実績8.4%)で5〜10%帯・4点

3-3. 全体所感

  • スコアの中心要素: 配当性向目標の明示と過去6年減配なしの配当連続性・利回り4.0%が配当カテゴリ37点を支える
  • 主な減点要因: 買収借入による実質有利子負債超過(ネットキャッシュ0点)・営業利益率6%台の収益性・ROE一桁台
  • ランク境界の判断: C(55〜69点)下位。下期の業績着地で買収負債が圧縮されればネットキャッシュ改善余地・営業利益率が10%超へ回復すれば+4点でB圏入りも視野

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. Pros & Cons

4-1. ✅ Pros

  • 中期経営計画2026で「配当性向35%以上」を目標明示・配当方針が定量化されている
  • 中間配当を15→20円へ前倒し(+5円)し株主還元の年内平準化を推進
  • 国土強靱化・防災・インフラ老朽化対策など公共投資の追い風が中期的に継続
  • 衛星・UAV(ドローン)データ解析やスマートシティ関連の成長領域に展開

4-2. ⚠️ Cons

  • 上期受注高△12.2%・公共事業の年度予算成立遅れが業績の重しに
  • エアフォートサービス買収の短期借入増で自己資本比率が55.4→44.3%へ低下
  • 営業利益率は通期予想6.7%と低位・物価高と人件費増の吸収が課題
  • 通期(2026年9月期)純利益予想は据え置きだが、利益は上期偏重で下期は季節的に低水準となる前提

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有していません(観察対象として継続フォロー予定)


5. 筆者メモ

売上の多くを公共事業に依存し、上期は予算成立の遅れで受注高△12%。国土強靱化の追い風はあるが、予算執行のタイミング次第で業績が振れやすい構造には留意しておきたい。

次回(2026年9月期 第3四半期)見るポイント:

  • 上期偏重の反動で季節的に弱含む下期の業績と、通期予想(営業利益30億円)への着地
  • エアフォートサービス連結によるセグメント構成・利益貢献の動向
  • 買収で増加した短期借入の圧縮ペースと自己資本比率の回復

6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目
2025年9月期実績 44円(中間15+期末29)
2026年9月期予想 44円(中間20+期末24・±0円)
中間配当(当期実績) 20円(前期中間15円・+5円前倒し)
配当性向(連結・通期予想) 39.4%(44円 ÷ 予想EPS111.57円・決算短信記載値)
DOE(連結・純資産配当率) 3.7%(2025年9月期実績・決算短信記載値)
配当利回り 4.03%(年間予想DPS44円 ÷ 株価¥1,091・2026-05-28終値・J-Quants API)
配当方針 中期経営計画2026で「配当性向35%以上」を目標として明示。継続的かつ安定的な株主還元を基本方針とする
連続増配年数 0期(2025・2026年は年間44円で維持・実質普通配当ベースでは2024→2025に増配)

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)

2022年以前の履歴を表示
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2020/9 24.0 97.58 24.6%
2021/9 25.0 95.82 26.1%
2022/9 28.0 95.52 29.3%
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2023/9 31.0 102.18 30.3%
2024/9 44.0(普通37+記念7) 104.73 42.0%
2025/9 44.0 99.09 44.4%
2026/9(予想) 44.0 111.57 39.4%

(注)

  • データ基準: EDINET DB引用、直近期(2025/9・2026/9予想)は決算短信記載と一致確認済
  • 記念配当の内訳: 2024年9月期の44円には創立70周年記念中間配当7円を含む(普通配当は37円・2025年9月期決算短信注記で確認)。本ブログのルール(記念配当は実質配当から除外)に基づく実質普通配当ベースでは2023年31円→2024年37円→2025年44円と毎期増配が継続
  • 配当政策の傾向: 2020〜2025年は24→44円へ段階的に増配。2025・2026年は年間44円で維持。減配履歴は EDINET DB 確認範囲(過去6年・2020〜2025)で確認できず、コロナ期(2020〜2021)も増配を継続

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 表面DPSは2025・2026年で44円維持だが、記念配当を除いた実質普通配当ベースでは2024年37円→2025年44円と増配。中間配当の前倒し(15→20円)で年内還元を平準化
  • 方針シグナル: 中期経営計画2026で「配当性向35%以上」を目標明示。累進配当やDOE目標までは踏み込まないが、定量的な還元方針を持つ点は評価できる
  • 耐性実績: 過去6年(2020〜2025・EDINET DB 確認範囲)減配なし・コロナ期も維持。通期予想でも年間配当44円を据え置き、配当の連続性は良好

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー(2026年9月期 中間期/上期 実績)

指標 当期(上期) 前期(上期) 前期比
売上高 236.27億円 245.75億円 △3.9%
営業利益 34.47億円 38.38億円 △10.2%
経常利益 32.37億円 36.78億円 △12.0%
中間純利益 20.81億円 24.31億円 △14.4%
EPS 114.38円 133.65円 △14.4%
自己資本比率 44.3%

通期予想に対する進捗率(2026年9月期)

指標 上期実績 通期予想 進捗率
売上高 236.27億円 450.00億円 52.5%
営業利益 34.47億円 30.00億円 114.9%
親会社株主帰属純利益 20.81億円 20.30億円 102.5%

受注の状況(対前年同期比)

区分 受注高 前期比
社会インフラマネジメント 109.31億円 △10.5%
国土保全コンサルタント 44.09億円 △5.4%
その他 9.49億円 △43.4%

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟡 営業利益は本業の減益。上期の進捗率超過は官公需が上期(政府年度末の3月)偏重の季節性によるもの
営業外損益 🟢 経常利益△12.0%は本業の減益を反映・特別利益の計上なし
純利益押し下げ/押し上げ要因 🟡 持分法投資損失1.71億円(前期1.43億円)が拡大・純利益△14.4%
開示の誠実性 🟢 季節性・連結範囲変更・買収影響を本文で明示・受注/販売状況も区分別に開示

業績の質: 上期は本業減益だが官公需の季節性で上期に売上集中・通期予想据え置き(中位)

7-2. 財務・CFサマリー(中間期)

指標 前年同期(上期) 当期(上期)
営業CF(百万円) △9,555 △7,812
投資CF(百万円) △471 △1,052
財務CF(百万円) 8,674 11,126
現金及び現金同等物 中間期末残高(百万円) 5,347 6,913
  • 自己資本比率: 前期末(2025年9月期末)55.4% → 当中間期末(2026年3月末)44.3%。エアフォートサービス買収に伴う短期借入増で約11pt低下
  • 有利子負債: 短期借入金15,120百万円・1年内返済予定の長期借入金70百万円・長期借入金177百万円(合計15,368百万円)。買収資金等で短期借入金が前期末3,500→15,120百万円へ増加
  • ネットキャッシュ: 現金及び預金6,978百万円−有利子負債15,368百万円=△8,390百万円(実質有利子負債超過)。空運業は業種補正対象外でマイナスのため0/10点。なお上期営業CFのマイナス(△78.1億円)は官公需の売掛金増による季節性で、通期では黒字化する構造(2025年9月期通期営業CFは705百万円・黒字)

7-3. 通期業績予想(2026年9月期・据え置き)

項目 通期予想 前期比
売上高 450.00億円 +8.2%
営業利益 30.00億円 +5.0%
経常利益 30.70億円 +1.5%
親会社株主帰属当期純利益 20.30億円 +12.6%
EPS 111.57円 +12.6%

通期予想は2025年11月公表値から修正なし。上期は減収減益だが、官公需の納品が上期(政府年度末の3月)に集中する季節性のもと、通期では前期比で増収増益(純利益+12.6%)を見込む。

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
上期売上・営業利益・経常利益・中間純利益・EPS・進捗率 2026年9月期 第2四半期(中間期)決算短信(2026-05-15開示) 🟢 一次情報
通期業績予想・配当方針 2026年9月期 第2四半期決算短信「3.連結業績予想」「中期経営計画2026」 🟢 一次情報
配当実績・予想・配当性向・DOE・記念配当内訳 2026年9月期 第2四半期決算短信「2.配当の状況」・2025年9月期 決算短信「2.配当の状況」注記 🟢 一次情報
自己資本比率・純資産・現金等・有利子負債 2026年9月期 第2四半期決算短信「中間連結貸借対照表」「中間連結CF計算書」 🟢 一次情報
受注の状況(社会インフラマネジメント・国土保全コンサルタント) 2026年9月期 第2四半期決算短信「3.補足情報(受注及び販売の状況)」 🟢 一次情報
過去配当履歴・EPS推移・通期業績実績・ROE EDINET DB・2025年9月期 決算短信 🟢 一次情報
株価¥1,091(2026-05-28終値) J-Quants API(JPX 公式) 🟢 一次情報

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