【日本新薬(4516)】配当B(74点)・利回り2.95% — 2026年3月期

保有中(筆者が当該銘柄を保有)📁 医薬品

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結論: 主力3剤伸長で増収、配当は3期連続据え置き

📊 スコア: B 74点
💰 配当: 124→124円(±0円)、来期124円予想(±0円)
良い点: 営業利益率20.8%、自己資本84%、低性向28%、豊富なパイプライン
⚠️ 注意点: 配当横ばい、純利益減益、利回り3.0%、方針定性的


1. 業績ハイライト

  • 売上収益1,707.71億円(+6.6%)・主力3剤が牽引
  • 営業利益354.96億円(+0.1%)・研究開発費増で微増益
  • 純利益297.21億円(△8.7%)・法人所得税費用増が主因
  • EPS441.00円(△8.8%)・ROE11.0%(△2.9pt)
  • 自己資本比率84.2%・営業CF272億円で研究開発投資を継続可能

サマリー

  • 本業堅調: 肺高血圧症治療剤「ウプトラビ」海外ロイヤリティ・てんかん発作治療剤「フィンテプラ」伸長に、契約改定で計上開始の前立腺癌治療剤「アーリーダ」が加わり医薬品事業+7.1%
  • 業績の質に留意: 純利益△8.7%は法人所得税費用が35.7億円→67.3億円へ増加した影響で、税引前利益+0.9%・営業利益+0.1%と本業段階は増益を確保
  • 投資先行局面: 研究開発費367億円(+6.9%)・SG&A436億円(+14.6%)の増加を増収効果で吸収し、営業利益率20.8%の高水準を維持

2. 配当判断サマリー

  • 当期DPS124円(中間62+期末62)で前期と同額・来期予想も124円据え置きで3期連続横ばい
  • 配当性向28.1%は医薬品業種中央値45%を下回り、原資面には余裕がある水準
  • DOE3.1%は標準帯・過去6年(2020〜2025・EDINET DB 確認範囲)で減配なし、コロナ期も増配基調を維持
  • 同業大手のアステラス製薬(4503)が配当性向目標を掲げるのに対し、当社は「DOEを勘案した安定配当」と定性的な方針にとどまる

3. スコア内訳

配当持続性ランク: B(74/100点) ★★★★☆

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 32 性向10・DOE7・利回り4・方針3・耐性8
財務 25 20 自己資本10・ネットキャッシュ7・営業CF安定性3
収益 25 22 営業利益率15・ROE7
合計 100 74

3-1. 主な加点(高得点項目)

  • 営業利益率 15/15: 20.8%(15%以上)で満点。研究開発費・SG&A増を増収で吸収し高収益性を維持
  • 配当性向 10/10: 28.1%(医薬品中央値45%以下)で配当原資に余裕があり満点
  • 自己資本比率 10/10: 84.2%(60%以上)で満点。M&Aに依存しない厚い資本基盤
  • 増配減配耐性 8/10: 過去6年(2020〜2025)減配なし+来期維持予想で8点。直近3期は据え置きだが減配履歴はなし
  • DOE 7/10: 3.1%(3〜5%帯)で7点。安定した純資産配当率を確保
  • ネットキャッシュ 7/10: +764.39億円(時価総額の27.0%)で10〜30%帯・7点。実質無借金経営
  • ROE 7/10: 11.0%(10〜15%帯)で7点。前期13.9%から低下も医薬品では高水準

3-2. 主な減点(低得点項目)

  • 配当方針 3/10: 「DOEを勘案しながら安定した配当を維持」と定性的な記述にとどまり、DOE目標値・配当性向目標・累進配当等の数値コミットは短信・IR公式ページとも明示なし
  • 配当利回り 4/10: 124円÷4,201円=2.95%で2.5〜3.5%帯・4点

3-3. 全体所感

  • スコアの中心要素: 営業利益率20.8%・自己資本比率84.2%・低配当性向28%の収益財務基盤が74点の中核
  • 主な減点要因: 配当方針が定性的(DOE目標非明示)・配当が3期連続横ばいで利回りも3%未満
  • ランク境界の判断: B(70〜84点)下位。DOE目標等の方針明示が進めば配当方針+5点(8点)で79点・B中位へ。増配再開なら耐性も+2点(10点)余地

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. Pros & Cons

4-1. ✅ Pros

  • 営業CFは272億円の高水準・自己資本比率84.2%で研究開発投資と還元を自己資金で賄える財務余力
  • 「ウプトラビ」「フィンテプラ」「アーリーダ」の主力3剤が成長ドライバーとして機能
  • デュシェンヌ型筋ジストロフィー「CAP-1002」のFDA審査が再開・審査終了目標日は2026年8月22日
  • 配当性向28%・DOE3.1%と還元には余地を残し、減配の蓋然性は低い財務構造

4-2. ⚠️ Cons

  • 純利益△8.7%・EPS△8.8%と法人税負担増で最終益は減益
  • 配当が3期連続124円据え置きで、増配モメンタムは一服している
  • 開発パイプラインは「RGX-121」「CAP-1002」等で審査完了報告通知(CRL)・臨床試験保留命令の事例があり、承認の不確実性を内包
  • 機能食品事業の利益は8.57億円(△32.5%)と運送・原材料コスト高で低調

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有しています(株数は非開示・2026年5月時点)


5. 筆者メモ

主力3剤の伸長が続けば、配当性向28%という原資余裕の大きさから、中期的には3期続いた据え置きを脱し増配へ踏み出す余地は大きいと考えている。

次回(2027年3月期 第1四半期)見るポイント:

  • 「アーリーダ」フル年度寄与による医薬品事業の増収進捗
  • 「CAP-1002」のFDA審査(PDUFA 2026年8月22日)の結果
  • 来期売上収益+17.1%予想に対する第1四半期進捗率

6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目
2025年3月期実績 124円(中間62+期末62)
2026年3月期実績 124円(中間62+期末62・±0円)
2027年3月期予想 124円(中間62+期末62・±0円)
配当性向(連結・表面) 28.1%(124円 ÷ EPS441.00円・決算短信記載値)
DOE(連結・純資産配当率) 3.1%(決算短信記載値)
配当利回り 2.95%(直近実績DPS124円 ÷ 株価¥4,201・2026-05-29終値・J-Quants API)
配当方針 「DOE(株主資本配当率)を勘案しながら、安定した配当を維持する方針」(短信「1.(5)利益配分に関する基本方針」)。DOE目標値・配当性向目標・累進配当等の数値コミットは短信・IR公式ページとも明示なし
連続増配年数 0期(直近3期は124円据え置き・過去6年で減配なし)

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)

2022年以前の履歴を表示
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2020/3 86.0 250.42 34.3%
2021/3 99.0 290.12 34.1%
2022/3 110.0 370.97 29.7%
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2023/3 114.0 338.70 33.7%
2024/3 124.0 383.82 32.3%
2025/3 124.0 483.40 25.6%
2026/3(実績) 124.0 441.00 28.1%
2027/3(予想) 124.0 449.55 27.6%

(注)

  • データ基準: EDINET DB引用、直近期(2026/3)は決算短信記載と一致確認済
  • 配当政策の傾向: 2020〜2024年は86→124円へ段階的に増配・2024年以降は124円で3期連続据え置き。減配履歴は EDINET DB 確認範囲(過去6年・2020〜2025)で確認できず、コロナ期(2020〜2021)も増配を継続

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 2020〜2024年は毎期増配で86→124円へ拡大したが、直近3期(2024〜2026)は据え置き。EPSは483円→441円とブレあり、増配再開はEPS再成長次第
  • 方針シグナル: 配当方針は「DOEを勘案した安定配当の維持」が中心で、数値目標(DOE○%以上・配当性向○%等)の明示はなし。投資と還元のバランス重視を継続
  • 耐性実績: 過去6年(2020〜2025・EDINET DB 確認範囲)減配なし・コロナ期も増配維持・配当性向28%と原資に余裕

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー

指標 当期 前期 前期比
売上収益 1,707.71億円 1,602.32億円 +6.6%
営業利益 354.96億円 354.50億円 +0.1%
税引前利益 364.62億円 361.35億円 +0.9%
当期純利益 297.21億円 325.58億円 △8.7%
EPS 441.00円 483.40円 △8.8%
ROE 11.0% 13.9% △2.9pt

セグメント別(対前年同期比)

区分 売上 前期比
医薬品事業 1,484.84億円 +7.1%
機能食品事業 222.87億円 +3.3%

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟢 増収は主力3剤の実需伸長が中心・特別利益等の一過性要因への依存は限定的
営業外損益 🟢 金融収益11.32億円・金融費用1.66億円で税引前利益+0.9%は本業実勢を反映
純利益押し下げ/押し上げ要因 🟡 純利益△8.7%は法人所得税費用が35.74億円→67.34億円へ増加した影響(税引前は増益)
開示の誠実性 🟢 セグメント・主力製品・パイプライン承認状況(CRL受領含む)を詳細に開示

業績の質: 税引前段階まで増益・純利益段階で税負担増を含む(中位)

7-2. 財務・CFサマリー

指標 2025/3 2026/3
営業CF(百万円) 36,126 27,221
投資CF(百万円) △28,877 1,982
財務CF(百万円) △9,902 △9,926
現金等期末残高(百万円) 55,241 76,592
自己資本比率(%) 87.1 84.2
  • 有利子負債: リース負債(流動913百万円+非流動1,654百万円=合計2,567百万円)が中心で、銀行借入・社債等の有利子負債はなし
  • ネットキャッシュ: 現金及び現金同等物76,592百万円+短期その他金融資産2,414百万円−リース負債2,567百万円=+76,439百万円(時価総額約2,832億円の27.0%)。プラスかつ時価総額10〜30%帯で7/10点

7-3. 来期業績予想(2027年3月期)

項目 予想 前期比
売上収益 2,000.00億円 +17.1%
営業利益 380.00億円 +7.1%
税引前利益 386.00億円 +5.9%
親会社株主帰属当期純利益 303.00億円 +1.9%
EPS 449.55円 +1.9%

来期売上収益+17.1%予想は「アーリーダ」のフル年度寄与に加え、米国発売予定の「Deramiocel」や既存主力3剤・海外ロイヤリティ収入の伸長を見込む。純利益+1.9%にとどまるのは研究開発投資の継続が主因。

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
通期売上・営業利益・税引前利益・純利益・EPS・ROE・営業利益率 2026年3月期 決算短信(2026-05-15開示) 🟢 一次情報
来期業績予想・配当方針 2026年3月期 決算短信「1.(4)今後の見通し」「1.(5)利益配分に関する基本方針」 🟢 一次情報
配当実績・来期予想・配当性向・DOE 2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」 🟢 一次情報
自己資本比率・現金等・有利子負債(リース負債) 2026年3月期 決算短信「連結財政状態計算書」「連結CF計算書」 🟢 一次情報
セグメント別(医薬品・機能食品) 2026年3月期 決算短信「セグメント情報等の注記」 🟢 一次情報
過去配当履歴・EPS推移 EDINET DB 🟢 一次情報
株価¥4,201(2026-05-29終値) J-Quants API(JPX 公式) 🟢 一次情報

【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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