【船井総研ホールディングス(9757)】配当B(82点)・利回り4.43%・15期連続増配 — 2026年12月期Q1

保有中(筆者が当該銘柄を保有)📁 サービス業

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📌本記事は旧期(過去四半期)の決算分析です。 同銘柄の最新カルテをご覧ください。→ 最新版を見る

結論: 中堅企業向けコンサル軸に増収、15期連続増配・高DOE・高ROE維持。

📊 スコア: B 82点
💰 配当: 42.50→48.00円(+5.50円・分割後)、2026年12月期予想48円継続(中間24+期末24)
良い点: 15期連続増配、自己資本比率78.2%、DOE17.8%、高ROE26%超
⚠️ 注意点: Q1営業益△9.0%、配当性向66.6%、サービス業中央値超え、株式分割直後


※2026-08-08 訂正: 配当方針の評価根拠を見直し、得点を3→10点へ修正しました。本稿公開時は決算短信の定性的な配当政策(「業績を考慮した利益配当を実施」)のみを根拠としていましたが、2026年2月6日公表の「中期経営計画(2026-2028)策定に関するお知らせ」および同説明資料の株主還元方針に「累進配当の実施」が明示され、機動的な自己株式取得と併せて総還元性向65%以上・配当性向60%以上が数値目標として掲げられていることを一次資料で確認したためです。これに伴い配当カテゴリは30→37点、合計スコアは75→82点となります(配当持続性ランクはBのまま変更ありません)。あわせて§7-3に営業利益率・ROE(いずれも通期予想)の行を追記しました(採点値に変更はありません)。

1. 業績ハイライト

  • 売上高: +2.2%、月次支援コンサル・経営研究会費が牽引。
  • 営業利益: △9.0%、人的資本投資・M&A費用の先行で減益。
  • 経常利益: △8.0%、減益も受取利息増(投資有価証券運用)で吸収。
  • 親会社株主帰属四半期純利益: +1,660.8%、前年同期の減損2,156百万円の反動。
  • 自己資本比率: 72.4% → 78.2%(+5.8pt)、現金回転で厚みが増加。

2. 配当判断サマリー

  • 表面DPS 2025年実績85円(分割前)→ 2026年予想48円(分割後・分割考慮で実質+5.50円)。2011年12月期を起点に15期連続増配で、予想達成なら16期目。
  • 1株→2株の株式分割を2026年1月1日付で実施、本稿は分割後ベースで統一表記。
  • 配当性向は通期予想ベース 66.6%、サービス業中央値(25〜30%)を大きく超過。
  • 配当利回り 4.43%(¥1,084・2026-05-15終値・J-Quants API)、高水準。
  • 2011年12月期以降は減配履歴なし、コロナ期も増配継続で耐性は高い。

3. スコア内訳

配当持続性ランク: B(82/100点) ★★★★☆

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 37 性向0、DOE10、利回り7、方針10、耐性10
財務 25 20 自己資本10、ネットキャッシュ7、営業CF安定性3
収益 25 25 営業利益率15、ROE10
合計 100 82

3-1. 主な加点(高得点項目)

  • 営業利益率 15/15(100%): 通期予想営業利益率24.6%(9,100/37,000)、コンサル業の高粗利構造で15%基準を大きく上回る。
  • 自己資本比率 10/10(100%): 当Q末78.2%、現金循環型ビジネスで借入が極めて軽い財務基盤。
  • DOE 10/10(100%): 配当総額約4,363百万円÷自己資本24,500百万円で17.8%、5%基準を大幅超過。
  • ROE 10/10(100%): 通期予想純利益6,550百万円÷自己資本24,500百万円で約26%、15%基準を大きく超過。
  • 増配減配耐性 10/10(100%): 2011年12月期を起点に15期連続増配、コロナ期も減配なし、2026年12月期予想も増配。
  • 配当方針 10/10(100%): 中期経営計画(2026-2028)の株主還元方針で「累進配当の実施」を明示し、総還元性向65%以上・配当性向60%以上を数値目標として掲げる(2026年2月6日公表)。
  • 配当利回り 7/10(70%): 4.43%(48円 ÷ 株価¥1,084)、ガイドの「3.5〜4.5%」帯。
  • ネットキャッシュ 7/10(70%): +11,530百万円(時価総額対比10.6%)、ガイドの「10〜30%」帯。

3-2. 主な減点(低得点項目)

  • 配当性向 0/10(0%): 通期予想66.6%(48円÷EPS72.07円)、サービス業中央値30%との乖離+36pt超で機械採点上は0点。ただし高ROE・高DOE構造を考慮した相対評価では実質的な減配リスクは限定的(§6-3参照)。

3-3. 全体所感

  • スコアの中心要素: 高い営業利益率・自己資本比率・ROEの揃った財務効率と、15期連続増配の累積実績、中期経営計画で明示された累進配当方針。
  • 主な減点要因: 配当性向の中央値超過が機械採点上の重しに。
  • ランク境界の判断: 82点はBランク(70-84)上位帯、減益局面でも財務厚みで配当余力を維持。

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. Pros & Cons

4-1. ✅ Pros

  • 物流子会社ロジクリエイトの2026年1月グループイン、SCMコンサル領域を強化。
  • 中期経営計画(2026-2028)初年度スタート、AX・DXコンサル領域への先行投資推進。
  • 自己株式9,102千株(発行済の9.1%相当)保有、機動的還元の原資として活用余地。
  • 経営研究会員数の増加が継続(会費収入+7.6%)、ストック型収益基盤が拡大。

4-2. ⚠️ Cons

  • 販管費が前年同期871百万円→1,286百万円(+47.6%)へ急増、人的資本・M&A投資の先行費用が利益を圧迫。
  • 物流BPO売上が△30.2%、政策的縮小とはいえ受注減のセグメント存在。
  • M&Aコンサル売上が△12.9%、M&A市場の競合激化や案件タイミングの影響を受けやすい。
  • 株式分割直後で過去配当履歴の比較が分かりにくく、PERPBR等の指標も投資家側で再計算が必要。

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有しています(株数は非開示・2026年5月時点)


5. 筆者メモ

筆者が船井総研HDを保有しているのは、月次支援コンサルと経営研究会費が積み上がるストック型の収益基盤、及び営業利益率24%超・ROE約26%・自己資本比率78%というコンサル業ならではの高効率構造を評価している為。配当性向66.6%の高さは高ROE・高DOE構造ゆえと整理しつつ、Q1で先行した人的資本・M&A投資費用の収束と中間配当24円の実行、ストック収益の増勢継続を注視。


6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目
2025年12月期実績 期末85円(分割前)・分割考慮後 42.50円
2026年12月期予想 中間24円 + 期末24円 = 48.00円(分割後ベース)
配当性向(連結・通期予想ベース) 66.6%(48.00円 ÷ EPS72.07円・決算短信記載値)
DOE(連結・純資産配当率・推計) 約17.8%(配当総額推計4,363百万円 ÷ 自己資本24,500百万円)
配当利回り 4.43%(2026年予想DPS48円 ÷ 株価¥1,084・2026-05-15終値・J-Quants API)
配当方針 中期経営計画(2026-2028)の株主還元方針で累進配当の実施を明示し、総還元性向65%以上・配当性向60%以上を目標に掲げる(2026年2月6日公表)。機動的な自己株式取得も還元手段として併記。会社IRの配当政策は「業績を考慮した利益配当を実施」と記載
連続増配年数 15期連続増配(2011年12月期を起点・分割考慮ベース)+ 2026年12月期予想48.00円の達成で 16期目 継続見込み

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、分割後ベース)

2022年12月期以前の履歴を表示
年度 DPS(円・分割後) EPS(円・分割後) 配当性向
2020/12期 22.50 35.16 64.0%
2021/12期 24.00 44.29 54.2%
2022/12期 27.50 50.46 54.5%
年度 DPS(円・分割後) EPS(円・分割後) 配当性向
2023/12期 32.50 53.15 61.1%
2024/12期 37.50 64.00 58.6%
2025/12期 42.50 70.67 60.1%
2026/12期(予想) 48.00 72.07 66.6%

(注)

  • データ基準: 2020年12月期〜2025年12月期のDPS・EPSは EDINET DB(有価証券報告書由来)引用(2025年12月期EPS 70.67円は有価証券報告書記載の分割遡及後値)、2025年12月期DPSと2026年12月期(予想)は決算短信記載値。配当性向は配当÷EPSの再計算値。
  • 決算期: 船井総研ホールディングスは12月決算で、上表の期間に決算期の変更はなく、いずれも12ヶ月の通期決算。
  • 株式分割の反映: 2026年1月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を実施しており、上表のDPS・EPSは分割後の株数ベースに揃えている(実額の2分の1)。2025年12月期の実際の年間配当は85.00円、2024年12月期は75.00円で、2025年12月期決算短信に「株式分割を考慮しますと、それぞれ37円50銭、42円50銭」と注記されている。なお2016年1月1日付(1株→1.2株)、2018年1月1日付(1株→1.5株)にも分割を実施しているが、上表の期間には影響しない。
  • 表の起点と連続増配年数の数え方: 会社は2026年12月期第1四半期の決算概要書で「2011年12月期より15期連続増配中」「2026年度は5.5円増配し年間48円の計画/達成すると16期連続増配」と公表している。同資料の1株当たり配当金推移(分割考慮後)は2010年12月期6.1円→2011年12月期6.65円→7.2→8.05→8.9→10.0→12.0→15.0→17.5→20.0円(2019年12月期)と続き、2020年12月期以降は上表のとおり。2010年12月期から2011年12月期への増配が起点で、2025年12月期の42.50円まで15期連続となる。上表はEDINET DBで遡れる範囲に合わせて2020年12月期から掲載している。
  • 記念配当特別配当: 2018年12月期の期末配当に特別配当2円(特別利益の計上に鑑みたもの)、2019年12月期の期末配当に記念配当3円(創立50周年)が含まれる(いずれも当時の実額ベース)。これらを除いた実質普通配当ベースでも各期の配当は前期を上回っており、連続増配は途切れない。上表の期間(2020年12月期以降)に記念配当・特別配当の記載はなく、表面DPSと実質普通配当ベースは一致する。
  • 配当政策の傾向: 減配履歴はなく、配当性向は2020年12月期以降おおむね54〜64%で推移。2026年12月期予想の66.6%はやや高いが、過去の水準からの延長線上にある。

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 利益成長に連動した増配スタイル、15期連続増配でDPSは分割後ベースで2011年12月期6.65円→2025年12月期42.50円へ約6.4倍(直近5期でも2020年12月期22.50円→42.50円で約1.9倍)。
  • 方針シグナル: 中期経営計画(2026-2028)が総還元性向65%以上・配当性向60%以上を掲げ、累進配当の実施と機動的な自己株式取得を還元手段として明示。DOE目標の開示はないが、結果としてDOE17.8%の高水準を継続、株主資本を効率的に還元する姿勢が読み取れる。
  • 耐性実績: コロナ期(2020年12月期22.50円→2021年12月期24.00円)も増配を継続、2018年12月期の特別配当・2019年12月期の記念配当を除いた実質普通配当ベースでも増配が途切れず、減配リスクは過去実績上は低い。

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー

指標 当Q1 前年同期Q1 前期比
売上高 7,944百万円 7,775百万円 +2.2%
営業利益 2,100百万円 2,307百万円 △9.0%
経常利益 2,136百万円 2,321百万円 △8.0%
親会社株主帰属純利益 1,391百万円 79百万円 +1,660.8%
1株Q1純利益(分割後) 15.31円 0.85円 +1,701%
営業利益率(Q1) 26.4% 29.7% △3.2pt

売上高内訳(対前年同期比)

区分 当Q1 前期比
月次支援 4,620百万円 +10.2%
プロジェクト 657百万円 +3.4%
M&A 237百万円 △12.9%
経営研究会費 810百万円 +7.6%
広告運用 650百万円 +1.3%
物流BPO 610百万円 △30.2%
その他 356百万円 △12.1%

(注)当Q1より報告セグメントを単一セグメントへ変更したため、セグメント利益開示は省略。

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟡 前年同期に減損2,156百万円・当期は事務所移転費用138百万円、純利益の伸びは特損反動分を含む。
営業外損益 🟢 受取利息+19百万円、保険金収入28百万円、健全な営業外推移。
純利益押し下げ/押し上げ要因 🟡 法人税等調整額△36百万円、前年同期の△797百万円(税効果)の反動で税負担増。
開示の誠実性 🟢 セグメント変更注記・売上内訳・分割注記が丁寧に開示。

業績の質: 🟡 中(前年同期の減損反動で純利益の見た目が大きく改善・本業の営業利益は減益基調)

7-2. 財務・CFサマリー

指標 2025/12期末 当Q1末(2026/3)
現金及び預金(BS・百万円) 12,463 11,580
短期有価証券(BS流動・百万円) 2,896 200
現金及び現金同等物 期末残高(CF・百万円) N/A(CF未作成) N/A(CF未作成)
長期預金(投資その他の資産・百万円) 2,600 3,200
短期借入金(百万円) 250 200
長期借入金(百万円) 25 40
自己資本比率(%) 72.4 78.2
  • 有利子負債: 短期借入金200百万円 + 1年内返済長期借入金10百万円 + 長期借入金40百万円 = 約250百万円、極めて軽微。
  • ネットキャッシュ: 現金及び預金11,580百万円 + 短期有価証券200百万円 − 有利子負債250百万円 = +11,530百万円。時価総額約1,084億円(株価¥1,084×期末発行済株式総数100,000,000株・自己株式を含む)の10.6%で「プラス・10〜30%」帯の7/10点。
  • (注)2026-08-13 訂正: ネットキャッシュの分子に長期預金3,200百万円(投資その他の資産)を算入していましたが、採点ガイドの分子定義は貸借対照表の「現金及び預金」+流動資産の「短期有価証券」で、長期預金は算入対象外であるため除外しました。ネットキャッシュは約14,730百万円→+11,530百万円、時価総額比は約13.6%→10.6%となりますが、いずれも「プラス・10〜30%」帯の内側で、得点7/10点・総点82点・ランクBに変更はありません。
  • (注)2026-08-04 訂正: 時価総額の算定株数を発行済株式総数(自己株式を含む)ベースへ統一し、時価総額・時価総額比の数値を修正しました(ネットキャッシュの得点に変更はありません)。
  • (注)Q1決算短信のためキャッシュ・フロー計算書の開示はなし、貸借対照表の資金項目から推計。

7-3. 通期業績予想(2026年12月期)

項目 予想 前期比
売上高 37,000百万円 +11.0%
営業利益 9,100百万円 +2.9%
経常利益 9,100百万円
親会社株主帰属当期純利益 6,550百万円 +0.4%
EPS(分割後) 72.07円
営業利益率(通期予想) 24.6%(9,100百万円÷37,000百万円・本ブログ算出) △1.8pt(2025年実績26.4%)
ROE(通期予想) 約26%(6,550百万円÷自己資本24,500百万円・本ブログ算出)

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
Q1売上・営業利益・経常利益・純利益・EPS・売上内訳 2026年12月期 第1四半期決算短信(2026-05-13開示) 🟢 一次情報
通期業績予想 2026年12月期 第1四半期決算短信「1.(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」 🟢 一次情報
配当方針(累進配当の実施・総還元性向65%以上・配当性向60%以上)・2025年実績ROE 会社IR「中期経営計画(2026-2028)策定に関するお知らせ」および同説明資料(2026-02-06公表) 🟢 一次情報
営業利益率(通期予想)・ROE(通期予想)・DOE 本ブログ算出(会社予想値より計算) 🟡 補助データ
配当実績・当期配当予想・株式分割注記 2026年12月期 第1四半期決算短信「2.配当の状況」 🟢 一次情報
自己資本比率・現金等・有利子負債・自己株式 2026年12月期 第1四半期決算短信「四半期連結貸借対照表」 🟢 一次情報
過去配当履歴・EPS推移 EDINET DB(2026年株式分割を遡及調整して再構築) 🟢 一次情報
株価¥1,084(2026-05-15終値) J-Quants API(JPX 公式) 🟢 一次情報

【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。