結論: 中間経常+59.9%で上方修正、配当予想は年52円へ
📊 スコア: C 65点
💰 配当: 42→52円予想(+10円)、中間24円を決定(4月公表の18円から+6円)・期末28円予想(修正なし)
✅ 良い点: 自己資本比率73.2%、実質無借金、超精密ガスフィルター+69.5%、配当性向50%程度を目途
⚠️ 注意点: 前期に減配履歴、ニッケル価格は軟調、中計の経常利益目標に届かない見通し
1. 業績ハイライト
- 売上251.45億円(+11.9%)・金属繊維が牽引
- 営業利益18.53億円(+55.1%)・利益率7.4%
- 純利益14.13億円(+56.6%)・EPS46.01円
- 中間期の会社予想を経常で28.1%上回る
- 通期予想を上方修正、年間配当予想は46→52円に引き上げ(前期実績42円)
サマリー
- 増益の主因は製品構成: 会社の経常利益の変化要因分解では、超精密ガスフィルターの販売増などによる内容差+526百万円が増益幅+744百万円の7割を占め、ニッケル市況の寄与は+110百万円だった。
- 金属繊維が全体を牽引: 金属繊維部門は54.80億円(+45.4%)、超精密ガスフィルターは37.26億円(+69.5%)。主力のステンレス鋼線は販売数量が月2,931トン(+1.1%)と小幅増で、売上は+5.1%。
- 中間の上振れで通期を修正: 中間期の経常利益は会社予想15.50億円を上回る19.86億円。通期予想を売上515億円・経常43.5億円へ引き上げ、中間配当も18円→24円へ増やした。
2. 配当判断サマリー
- 中間配当は4月公表の18円から6円増やして24円に決め(前年同期16円・支払開始予定日2026年12月3日)、期末予想28円は据え置いた。年52円は前期42円から+10円で、2026年3月期の減配(56→42円)から増配に戻る見込み
- 会社は連結配当性向50%程度を目途に還元するとしており、上方修正後の予想配当性向51.5%(52円÷予想EPS100.91円)は方針どおりの水準。利益予想の引き上げがそのまま増配に結びつく業績連動型の配当
- 中間期末の現金及び預金173.28億円に対し有利子負債は約5.13億円(リース債務は前期末の残高で代用)で、実質無借金が続く
- 半導体製造装置向けの需要を取り込む点ではPILLAR(6490)と近い。同社は2027年3月期から配当性向40%を目標に置き、性向50%程度を目途とする本銘柄と同じく利益に連動させる設計
3. スコア内訳
配当持続性ランク: C(65/100点) ★★★☆☆
| カテゴリ | 配点 | 得点 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 配当 | 50 | 29 | 性向7・DOE7・利回り7・方針6・耐性2 |
| 財務 | 25 | 24 | 自己資本10・ネットキャッシュ10・営業CF安定性4 |
| 収益 | 25 | 12 | 営業利益率8・ROE4 |
| 合計 | 100 | 65 | — |
3-1. 主な加点(高得点項目)
- 自己資本比率 10/10: 73.2%(前期末75.4%から△2.2pt)で、60%以上の満点帯
- ネットキャッシュ 10/10: 現金及び預金173.28億円 + 短期有価証券0億円 − 有利子負債5.13億円(リース債務は前期末の残高で代用した概算) = +168.15億円。時価総額比で「30%以上」帯
- 営業CF安定性 4/5: 前期までの通期5期(2022〜2026年3月期)は44.73→18.61→46.82→47.19→36.17億円で赤字の期はない。2023年3月期を除いた4期は、その4期平均から±20%以内に収まる
- 配当性向 7/10: 通期予想51.5%(52円 ÷ 予想EPS100.91円)。鉄鋼は配当性向の業種補正がなく、標準中央値35%との差は+16.5ptで「+10〜+20pt」帯
- DOE 7/10: 3.1%(2026年3月期 決算短信に記載された2026年3月期実績の純資産配当率)で「3〜5%」帯。当期の会社見込みDOEは数値の開示がないため直近通期の開示実績を採用
- 配当利回り 7/10: 予想DPS52円ベースで「3.5〜4.5%」帯
3-2. 主な減点(低得点項目)
- 増配減配耐性 2/10: 2026年3月期に56→42円(△25.0%)の減配があり、判定対象の直近5年に減配を含むため。当期予想は52円(+10円)の増配だが、帯は変わらない
- ROE 4/10: 通期予想7.2%(予想純利益31億円 ÷ 平均自己資本429.64億円)で「5〜10%」帯。上方修正で前回の6.6%から上がった
3-3. スコアの動き(定点観測)
- スコア変動: 前回(2027年3月期Q1)62点 → 今回(2027年3月期 中間期)65点(+3点)
- 変動の内訳: 動いたのは配当利回りの4→7点だけ。分子の予想DPSが46円→52円に増え、「3.5〜4.5%」帯に入った。配当性向は予想EPSも91.17円→100.91円に上がったため50.5%→51.5%とほぼ変わらず7点のまま。DOEは前回の本ブログ算出3.3%から、今回は採用する値の順に沿って直近通期の開示実績3.1%に改めたが、どちらも「3〜5%」帯で7点。営業利益率(7.8%→8.2%)・ROE(6.6%→7.2%)も上方修正で上がったが帯は同じ
- 満点項目の維持: 自己資本比率10点(73.2%)とネットキャッシュ10点は前回に続いて満点で、営業CF安定性4点と合わせ財務は24点で据え置き
- 現在の位置づけ: C帯の中位で、B帯(70点以上)まで5点。財務24/25に対し配当29/50・収益12/25と偏りがあり、2026年3月期の減配が直近5年に残る増配減配耐性2点と、ROE4点・営業利益率8点が上値を抑えている
※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。
4. 事業の強み・構造リスク
※本章はスコア(§3)に入っていない事業上の強み・構造リスクを扱います。
4-1. ✅ 事業の強み
- 高機能・独自製品の比重が上昇: 月当たり売上に占める高機能・独自製品の比率は2026年3月期の66.1%から上期67.3%へ上がり、医療向けの極細ばね用材やMLCC向け極細線も堅調だった。市況に左右されにくい製品が増えるほど、配当原資の振れは小さくなる。
- 需要先の複線化: ステンレス鋼線は自動車・半導体製造装置向けボルト材や医療向け、金属繊維は半導体向けフィルターとPETフィルム・炭素繊維向けフィルターと、売り先が分かれている。上期は住宅向けねじ材が低調でも全体で増収を保ち、一つの市場の不振が配当原資を一度に削りにくい。
4-2. ⚠️ 構造リスク
- 中計の経常利益目標との開き: 中期経営計画NSG26の最終年度(2027年3月期)目標は売上高500億円・経常利益52億円。修正後の予想は売上高515億円と目標を超えるが、経常利益は43.5億円にとどまる。性向を目途とする方針では、利益率の伸び悩みが配当の伸びを抑える。
- ニッケル価格の下落: 上期はニッケル価格の上昇による棚卸資産評価益が経常利益に+110百万円寄与したが、LMEニッケルの平均価格は4〜6月の8.23ドル/ポンドから7〜9月は7.52ドルへ下がった。下落が続けば、評価益は逆に利益を削る方向に働く。
保有状況: 筆者は本銘柄を 保有していません(観察対象として継続フォロー予定)。
5. 筆者メモ
今回の増益はニッケル市況より、半導体向けフィルターの伸びによるところが大きい。配当性向50%程度を目途とする方針なので、この需要が続くかがそのまま配当額を左右する。
次回(2027年3月期 第3四半期・2027年1月下旬予定)見るポイント:
- 超精密ガスフィルターの月当たり売上(上期621百万円・前年同期366百万円)が下期も保たれるか
- ニッケル価格の下落が、棚卸資産の評価を通じて利益を押し下げないか
- 期末28円・年52円の予想が維持されるか(配当性向50%程度を目途とする方針のもとで、利益予想の変化に合わせて動くか)
6. 配当の見方
6-1. 配当の中身
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 2026年3月期実績 | 42円(中間16+期末26・前期56円から△14円) |
| 2027年3月期 中間期実績 | 中間配当24円(4月公表の予想18円から+6円・前年同期16円・配当金総額742百万円・支払開始予定日2026年12月3日) |
| 2027年3月期予想 | 52円(中間24+期末28・+10円)。期末予想28円は修正なし、年間は4月公表の46円から+6円 |
| 配当性向(連結・通期予想ベース) | 51.5%(52円 ÷ 予想EPS100.91円・本ブログ算出。会社の決算説明資料の修正予想ベースも51.5%。記念配当・特別配当はなく実質普通配当ベースでも同値。前期実績60.0%) |
| DOE(連結・純資産配当率) | 3.1%(決算短信記載値=2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」の2026年3月期実績。当期の会社見込みDOEは数値の開示なし。参考: 予想DPS52円 × 期末株式数30,720,594株(自己株式を除く)÷ 平均自己資本42,964百万円で本ブログが算出すると3.7%) |
| 配当利回り | 採点帯 3.5〜4.5%(7/10)・予想DPS52円 |
| 配当方針 | 「連結業績や財政状態などを総合的に勘案し、連結配当性向50%程度を目途に配当を行うことを基本」(第96期有価証券報告書「3 配当政策」)。2026年10月28日の決算説明資料も、株主還元の考え方を連結配当性向50%程度を目途とする還元と記載。中間・期末の年2回が基本 |
| 連続増配年数 | 0期(2026年3月期に△14円減配)+ 当期予想52円で 増配へ転換 見込み |
6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)
2022年以前の履歴を表示
| 年度 | DPS(円) | EPS(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2017 | 13 | 57.75 | 22.5% |
| 2018 | 16 | 91.75 | 17.4% |
| 2019 | 26 | 85.93 | 30.3% |
| 2020 | 16 | 45.50 | 35.2% |
| 2021 | 22 | 59.53 | 37.0% |
| 2022 | 42 | 103.62 | 40.5% |
| 年度 | DPS(円) | EPS(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2023 | 42 | 100.65 | 41.7% |
| 2024 | 42 | 84.52 | 49.7% |
| 2025 | 56 | 105.97 | 52.8% |
| 2026 | 42 | 69.94 | 60.1% |
| 2027(予想) | 52 | 100.91 | 51.5% |
(注)
- データ基準: EDINET DB引用。2022〜2026年度は第96期有価証券報告書「主要な経営指標等の推移(連結)」および決算短信の記載と一致確認済。2027年度は2026年10月28日に修正した会社予想
- 株式分割: 2024年4月1日付で普通株式1株につき5株の分割を実施。有価証券報告書は2022年3月期の期首に分割が行われたものとして1株当たり指標を算定しており、本表も全期を分割後ベースに統一
- 2024年度EPSの補正: 公的データベースの分割調整済EPS(16.90円)は、すでに分割後基準で開示されている84.52円にさらに1/5を掛けた二重調整値。本表は有価証券報告書記載の84.52円を採用し、会社開示の連結配当性向49.7%と一致することを確認した
- 異常値の説明: 2026年3月期は太陽光発電パネル向け極細線の販売減と中国子会社解散に伴う特別損失でEPSが△34.0%となり、DPSを△14円減配しつつ配当性向を60.0%(決算短信の記載値・本表の再計算では60.1%)まで引き上げて減配幅を抑えた
- 特別配当・記念配当: 2022年3月期以降の決算短信・有価証券報告書・会社IR「株式配当金」ページに記念配当・特別配当の記載はなく、表面DPS=普通配当ベース
- 配当政策の傾向: 中期経営計画NSG26の初年度(2025年3月期)から「連結配当性向50%程度を目途」へ引き上げ。2026年3月期は減益で42円へ減配したが性向は60.0%まで許容し、当期予想52円は性向51.5%で方針水準に戻る
6-3. 配当の評価ポイント(3点)
- 増配構造: 当期予想52円は前期比+10円(+23.8%)。中間24円(前期16円)・期末28円(同26円)で、増額の大半は中間配当の上乗せ。減配前の2025年3月期56円にはなお4円届かない
- 方針シグナル: 配当性向50%程度を目途とする方針を有価証券報告書と決算説明資料の両方に明記。業績予想を引き上げた同じ日に中間配当を増やしており、性向を軸に利益の変化を配当へ反映させる運用が続いている
- 耐性実績: 2026年3月期の56→42円(△25.0%)が判定対象の直近5年に含まれるため耐性は2点。業績連動の方針のもとでは、利益が上振れれば配当も増え、下振れれば減る
7. 詳細データ
7-1. 業績サマリー(2027年3月期 中間期累計)
| 指標 | 当中間期 | 前年同中間期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 25,145百万円 | 22,478百万円 | +11.9% |
| 営業利益 | 1,853百万円 | 1,194百万円 | +55.1% |
| 経常利益 | 1,986百万円 | 1,242百万円 | +59.9% |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 1,413百万円 | 902百万円 | +56.6% |
| EPS(中間期) | 46.01円 | 29.41円 | +56.4% |
| 売上総利益率 | 14.97% | 13.35% | +1.62pt |
| 営業利益率(中間期実績) | 7.4% | 5.3% | +2.1pt |
| 自己資本比率 | 73.2% | 75.4%(前期末) | △2.2pt |
(注)営業利益率は中間期累計の実績で、スコアの営業利益率(8.2%)・ROE(7.2%)は通期予想ベースで採点している。
会社の中間期予想との比較
| 指標 | 中間期予想(2026年4月30日) | 実績 | 予想比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 23,800百万円 | 25,145百万円 | 105.7% |
| 営業利益 | 1,500百万円 | 1,853百万円 | 123.5% |
| 経常利益 | 1,550百万円 | 1,986百万円 | 128.1% |
| 中間純利益 | 1,100百万円 | 1,413百万円 | 128.5% |
製品別売上(対前年同期比)
| 区分 | 売上 | 前年同期比 |
|---|---|---|
| ステンレス鋼線 | 196.64億円 | +5.1% |
| 金属繊維(ナスロン®) | 54.80億円 | +45.4% |
| うち超精密ガスフィルター(NASclean®) | 37.26億円 | +69.5% |
| うちナスロン®フィルター | 17.54億円 | +11.6% |
- ステンレス鋼線は、住宅着工の低調で建築・土木向けのねじ用材が振るわない一方、自動車・半導体製造装置向けのボルト用材、日用品向けのばね用材、医療向けの極細ばね用材が伸びた。極細線は太陽光発電パネル向けが低調、MLCC向けが堅調
- 超精密ガスフィルターはAI・データセンター向け半導体の需要を背景に、半導体製造装置メーカー向けが大きく伸びた。月当たり売上は前年同期366百万円→上期621百万円
- 地域別のセグメント利益は日本16.64億円(+54.4%)・タイ1.32億円(+103.1%)・中国・韓国0.92億円(+31.4%)
業績増減要因の「業績の質」診断
| 観点 | 評価 | 解釈 |
|---|---|---|
| 一過性要因 | 🟢 良好 | 会社の経常利益の変化要因分解では、内容差+526百万円・数量変化+151百万円・原価低減と価格改定+81百万円が増益の中心で、ニッケル市況による棚卸資産評価益は+110百万円。固定費等はベースアップによる労務費増で△209百万円 |
| 営業外損益 | 🟡 注意 | 営業外収益161百万円(前年同期76百万円)のうち、為替差益47百万円・環境対策引当金戻入額29百万円は毎期続くとは限らない |
| 純利益押し下げ/押し上げ要因 | 🟢 良好 | 特別損益の計上なし。税金等調整前1,986百万円→純利益1,413百万円で、法人税等566百万円(税負担率28.5%)と非支配株主分6百万円で説明できる |
| 開示の誠実性 | 🟢 高 | 決算説明資料で経常利益の増減をニッケル市況・数量変化・原価低減と価格改定・内容差・固定費等・営業外損益の6項目に金額で分け、中間期と通期の両方を示した。修正後の配当性向も中間期と通期で併記している |
→ 業績の質: 高め(増益の7割が半導体向けフィルターを中心とする製品構成の改善で、ニッケル市況の寄与は小さい)
7-2. 財務・CFサマリー
| 指標 | 前期末(2026/3)・前年同中間期 | 当中間期末(2026/9) |
|---|---|---|
| 営業CF(百万円) | 2,083 | 3,890 |
| 投資CF(百万円) | △1,883 | △2,380 |
| 財務CF(百万円) | △946 | △890 |
| 現金及び預金(BS・百万円) | 16,768 | 17,328 |
| 短期有価証券(BS流動・百万円) | 0 | 0 |
| 現金及び現金同等物 期末残高(CF・百万円) | 15,909 | 16,570 |
| 自己資本比率(%) | 75.4 | 73.2(△2.2pt) |
(注)CFの3行は4〜9月の6ヶ月累計(左列は前年同期)、現金及び預金・短期有価証券・現金及び現金同等物 期末残高・自己資本比率は各期末時点(左列は前期末=2026年3月末、右列は中間期末=2026年9月末)。中間連結貸借対照表の流動資産に有価証券の科目はなく、短期有価証券は0とした。現金及び預金と現金及び現金同等物の差は預入期間が3か月を超える定期預金など。
- 有利子負債: 短期借入金86百万円 + 1年内返済予定の長期借入金162百万円 + 長期借入金257百万円 + リース債務8百万円 = 513百万円(前期末596百万円)。中間連結貸借対照表ではリース債務が区分表示されておらず(負債の「その他」に含まれる)金額を特定できないため、直近に開示された2026年3月末の残高8百万円(2026年3月期 決算短信の連結貸借対照表・流動4百万円+固定4百万円)を用いた
- ネットキャッシュ: 現金及び預金17,328百万円 + 短期有価証券0百万円 − 有利子負債513百万円 = +16,815百万円(時価総額比〔期末発行済株式数31,265,190株・自己株式を含む〕・「30%以上」帯=10/10点)。投資その他の資産1,783百万円は分子に算入していない
- 現金の動き: 営業CF38.90億円(前年同期20.83億円)は、税金等調整前中間純利益19.86億円に仕入債務の増加15.48億円が加わり、法人税等の支払が1百万円(前年同期7.54億円)と小さかったことによる。投資CFでは有形固定資産の取得に23.05億円(前年同期16.35億円)を使い、財務CFは配当金の支払8.03億円が中心
- 設備投資: 建物及び構築物が5,686→7,710百万円に増え、建設仮勘定は2,816→2,147百万円に減った。会社は高機能・独自製品の開発・増産投資を進めていると説明している
- 自己資本比率の低下: 支払手形及び買掛金が6,446→7,991百万円に増えて負債合計が+1,844百万円拡大した一方、純資産は+391百万円にとどまり、比率は75.4%→73.2%へ
- 営業CF安定性: 評価対象は前期までの通期5期(2022〜2026年3月期)の4,473→1,861→4,682→4,719→3,617百万円。赤字の期はなく、2023年3月期が5期平均3,870百万円から約52%下振れするため5点には届かないが、これを除いた4期は4期平均4,373百万円から±20%以内(最大の乖離は2026年3月期の約17%)で4/5点
- 自己株式・発行済株式数: 期末発行済株式総数(自己株式を含む)は31,265,190株で前期末から変わらず、消却はない。期末自己株式数は552,371株→544,596株(株式給付信託(BBT)が保有する株式を含む)
7-3. 通期業績予想(2027年3月期・2026年10月28日上方修正)
| 項目 | 予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 51,500百万円 | +10.5% |
| 営業利益 | 4,200百万円 | +36.5% |
| 経常利益 | 4,350百万円 | +34.2% |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 3,100百万円 | +44.3% |
| EPS | 100.91円 | +44.3% |
| 営業利益率(通期予想) | 8.2%(4,200百万円÷51,500百万円・本ブログ算出) | +1.6pt(前期実績6.6%) |
| ROE(通期予想) | 7.2%(3,100百万円÷平均自己資本42,964百万円・本ブログ算出) | +2.1pt(前期実績5.1%) |
| 1株当たり年間配当 | 52円 | +10円(予想配当性向51.5%) |
- 上方修正: 4月30日公表値から売上高+1,800百万円(+3.6%)、営業利益+300百万円(+7.7%)、経常利益+450百万円(+11.5%)、純利益+300百万円(+10.7%)。予想EPSは91.17円→100.91円。会社はステンレス鋼線の販売数量の増加と、超精密ガスフィルター・ナスロン®フィルターの好調を理由に挙げた
- 進捗: 通期予想に対する上期の進捗は売上高48.8%、営業利益44.1%、経常利益45.7%、純利益45.6%。前期の上期比率(売上高48.2%、営業利益38.8%、経常利益38.3%、純利益42.0%)を上回る
- 下期に必要な額(本ブログ算出・通期予想−上期実績): 売上高26,355百万円(前年下期比+9.3%)、営業利益2,347百万円(同+24.6%)、経常利益2,364百万円(同+18.3%)、純利益1,687百万円(同+35.5%)。上期の伸び(経常+59.9%)より低い伸びを置いた組み立て
- 前期比の見方: 売上高から純利益までの前期比は決算短信「3.2027年3月期の連結業績予想」の記載値。営業利益率の前期実績6.6%(売上高営業利益率)とROEの前期実績5.1%(自己資本当期純利益率)は、2026年3月期 決算短信の記載値。ROEの分母は期首自己資本42,767百万円と中間期末自己資本43,161百万円の平均
7-4. データ出典の透明性
| 項目 | 出典 | 信頼度 |
|---|---|---|
| 中間期の売上高・営業利益・経常利益・中間純利益・EPS・自己資本比率・製品別売上・営業外損益・地域別セグメント | 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-10-28開示) | 🟢 一次情報 |
| 通期業績予想の修正(前回予想・修正の理由)・中間配当の決定(配当金総額・効力発生日)・期末配当予想 | 「業績予想の修正及び剰余金の配当(中間配当)に関するお知らせ」(2026-10-28開示)・中間期決算短信「2.配当の状況」「3.2027年3月期の連結業績予想」 | 🟢 一次情報 |
| 経常利益の変化要因分解・高機能/独自製品比率・製品別月商・修正後の配当性向・株主還元の考え方・増産投資の説明 | 2027年3月期 第2四半期 決算説明資料(2026-10-28・会社IR) | 🟢 一次情報 |
| 中期経営計画NSG26の2027年3月期目標(売上高500億円・経常利益52億円) | 2027年3月期 第1四半期 決算説明資料(2026-07-24・会社IR)「2027.3期 連結業績見通し」の(参考)NSG26欄(売上高50,000百万円・経常利益5,200百万円・売上高経常利益率10.40%)。2026年3月期の決算説明資料(2026-04-30)にも同じ値 | 🟢 一次情報 |
| 配当実績・DOE(純資産配当率)・中間期予想・前期の営業利益率とROE・リース債務(2026年3月末) | 2026年3月期 決算短信(2026-04-30開示)「2.配当の状況」「3.2027年3月期の連結業績予想」「(1)連結経営成績」「連結貸借対照表」 | 🟢 一次情報 |
| 配当方針(連結配当性向50%程度を目途)・株式分割(2024年4月1日付1:5)・過去5期の連結EPS/営業CF | 第96期 有価証券報告書(2026-06-22提出)「3 配当政策」「1 主要な経営指標等の推移」 | 🟢 一次情報 |
| 現金及び預金・借入金・建物及び構築物・建設仮勘定・支払手形及び買掛金・自己資本・発行済株式数・自己株式数 | 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信「中間連結貸借対照表」「(4)発行済株式数(普通株式)」 | 🟢 一次情報 |
| 中間期の営業CF・投資CF・財務CF・現金及び現金同等物 中間期末残高 | 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信「中間連結キャッシュ・フロー計算書」 | 🟢 一次情報 |
| 営業利益率(通期予想)・ROE(通期予想)・配当性向(通期予想ベース)・ネットキャッシュ・時価総額比・進捗・下期に必要な額・DOEの参考値 | 本ブログ算出(会社予想値・決算短信の自己資本および株式数より計算。ROE分母は期首自己資本(前期末)と中間期末自己資本の平均) | 🟡 補助データ |
| 過去配当履歴・EPS推移(2017年3月期〜2024年3月期) | EDINET DB | 🟢 一次情報 |
| 株価・配当利回り | 筆者が確認した終値を採点にのみ使用(数値は非掲載) | 🟡 補助データ |
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