【シーティーエス(4345)】配当A(88点)・累進配当方針 — 2027年3月期 中間期

保有中(筆者が当該銘柄を保有)📁 サービス業

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結論: 累進配当を継続、上期は会社の中間計画に届かず

📊 スコア: A 88点
💰 配当: 29→30円予想(+1円)、中間15円を決定
✅ 良い点: 累進配当方針、8期連続増配、自己資本比率75.3%
⚠️ 注意点: 中間計画に未達、下期頼みの通期予想、投資有価証券偏重


1. 業績ハイライト

  • 売上高6,205百万円(+0.3%)・営業利益1,545百万円(+1.5%)
  • 経常利益1,787百万円(+4.3%)・中間純利益1,238百万円(+0.9%)・EPS30.13円
  • 会社の中間期計画に対し売上高94.0%・営業利益94.3%の着地
  • 通期予想に対する進捗は売上46.0%・営業利益43.8%で、前年同期(48.5%・45.2%)を下回る
  • 自己資本比率75.3%(△0.9pt)・現金及び預金3,637百万円(△12.8%)

サマリー

  • 上期はほぼ横ばい: 売上総利益は+3.3%と伸び、売上総利益率も50.2%から51.7%へ上がった。一方でベースアップを含む人件費、既存拠点の移転、上場管理コスト、システム管理費で販管費が+5.0%増え、営業増益率は+1.5%にとどまった。
  • 会社の中間計画に約6%届かず: 4月公表の中間期予想(売上高6,600百万円・営業利益1,640百万円)に対し売上高94.0%・営業利益94.3%。会社は概ね計画どおりとして通期予想を据え置いたが、達成には下期に前年下期比で売上高+11.2%・営業利益+7.5%が要る。
  • SAPの伸びを他の事業の落ち込みが打ち消す: 統合サービス「SAP」の売上は1,542百万円(+18.5%)でDDS事業の約4割になった。一方、SAP以外のDDS事業は約△2.4%(算出値)、SMS事業は△8.6%と、着工の鈍さで落ち込んだ。

2. 配当判断サマリー

  • 10月29日に中間配当15円を決定(前年同期14円から+1円)。年間予想30円(中間15円+期末15円)は修正なしで、前期29円から+1円(+3.4%)
  • 中期経営計画(2027年3月期〜2029年3月期)の期間は「前期の水準(記念配当などを除く)に対して維持又は増配」を基本とする累進配当を採用している。配当性向の数値目標はなく、DOEの数値目標もない
  • 実質普通配当ベースで2019年3月期から8期連続増配、当期予想が実現すれば9期目。直近5年に減配はなく、増配減配耐性は満点
  • 同じ3年間(2027年3月期〜2029年3月期)の中期経営計画の期間に累進配当を掲げるシステムリサーチ(3771)と同型の方針で、方針タイプごとの読み方は配当方針タイプ別ガイドに整理している

3. スコア内訳

配当持続性ランク: A(88/100点) ★★★★★

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 44 性向7・DOE10・利回り7・方針10・耐性10
財務 25 19 自己資本10・ネットキャッシュ4・営業CF安定性5
収益 25 25 営業利益率15・ROE10
合計 100 88 —

中間期カルテのため、配当・収益カテゴリは「中間期実績+2027年3月期通期予想」、財務カテゴリは中間期末(2026年9月末)の連結貸借対照表を基準に採点。過去系列(営業CF・配当履歴)は直近5期の通期実績を使用。サービス業は配当性向・自己資本比率・ネットキャッシュのいずれについても業種補正の対象外で、補正なし(本則)で採点している。

3-1. 主な加点(配点比70%以上)

  • 営業利益率 15/15: 通期予想26.1%(営業利益3,530百万円÷売上高13,500百万円)で15%以上の帯。中間期実績も24.9%
  • 配当方針 10/10: 中期経営計画の期間(2027年3月期〜2029年3月期)の配当方針として、前期の水準(記念配当などを除く)に対して維持又は増配を基本とする累進配当を採用。減配しないことを明示した方針として最上位の帯
  • 増配減配耐性 10/10: 2019年3月期から8期連続増配+直近5年で減配なし+当期30円(+1円)の増配予想
  • DOE 10/10: 8.4%(2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」の純資産配当率・直近通期の開示実績)で5%以上の帯。中間期の決算短信に純資産配当率の記載はない
  • 自己資本比率 10/10: 75.3%(中間期末・自己資本17,771百万円÷総資産23,603百万円)で60%以上の帯。サービス業は自己資本比率の業種補正の対象外だが、本則基準でも満点
  • ROE 10/10: 通期予想16.2%(予想純利益2,720百万円÷自己資本の平均16,738百万円=期首15,706百万円と中間期末17,771百万円の平均)で15%以上の帯。前期実績は18.8%
  • 営業CF安定性 5/5: 直近5期(2022〜2026年3月期)は2,905→2,614→2,982→2,842→3,339百万円。赤字の期はなく、5期平均2,936百万円からの乖離は△11.0%〜+13.7%と±20%以内
  • 配当性向 7/10: 当期予想45.2%(30円÷予想EPS66.31円)。サービス業は配当性向の業種補正の対象外で、本則の中央値35%に対し+10.2ptの超過となり「+10〜+20pt」帯
  • 配当利回り 7/10: 予想DPS30円ベースで3.5〜4.5%の帯。分子は当期の会社予想DPSで、記念配当・特別配当は含まない

3-2. 主な減点(配点比40%以下)

  • ネットキャッシュ 4/10: 現金及び預金3,637百万円 + 短期有価証券0百万円 − 有利子負債1,289百万円 = +2,348百万円。時価総額比で「プラス・10%未満」帯。手元資金の多くが投資有価証券12,492百万円の形で保有され、ネットキャッシュの計算には算入していない

3-3. スコアの動き(定点観測)

  • スコア変動: 前回(2027年3月期Q1)88点 → 今回(2027年3月期 中間期)88点(±0点)。配当44・財務19・収益25の3カテゴリとも前回と同じ
  • 変動の内訳: 10項目すべてが前回と同じ帯にとどまった。DOEは前回の本ブログ算出約7.5%から、採用する値の順に沿って直近通期の開示実績8.4%(2026年3月期)に改めたが、どちらも5%以上の帯。ROE(通期予想)は16.9%→16.2%(どちらも分母は期首と各期末の自己資本の平均。前回記事の§3-1にあった16.5%は第1四半期末の自己資本だけで割った値で、16.9%に訂正した)で、15%以上の帯のまま。配当性向は45.4%→45.2%(予想EPSが自己株式取得の織り込みで66.07円→66.31円に上がったため)、自己資本比率は77.8%→75.3%と動いたが、いずれも帯の境界をまたいでいない。配当利回りは「3.5〜4.5%」帯、ネットキャッシュは「プラス・時価総額の10%未満」帯で、ともに前回と同じ帯
  • 満点項目維持: 配当方針10点・増配減配耐性10点・DOE10点・自己資本比率10点・ROE10点・営業CF安定性5点・営業利益率15点の7項目は前回から不変。今回、2022年3月期と2023年3月期の年間配当に創立50周年の記念配当(2円・5円)が含まれていたことを各期の有価証券報告書で確認し、§6-2を表面と実質普通の2列に改めた。実質普通配当ベースでも毎期増配で、連続増配年数と耐性の帯は変わらない
  • 現在の位置づけ: Aの下限から3点上の88点。満点との差12点は、ネットキャッシュ4点(△6)・配当性向7点(△3)・配当利回り7点(△3)の3項目による。累進配当の明示と厚い自己資本が、やや高めの配当性向を支える構図は前回から続いている

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. 事業の強み・構造リスク

※本章はスコア(§3)に反映されていない事業上の強み・構造リスクを扱います。

4-1. ✅ 事業の強み

  • レンタル収益を含むストック収入が売上の過半: レンタル収益を含む「その他の収益」が3,316百万円と、顧客との契約から生じる収益2,889百万円を上回り、前年同期(3,122対3,061)より差が広がった。読みやすい収入の比重が増すほど、配当原資の見通しも立てやすくなる。
  • 開拓余地と目標を社数・金額で示した中期計画: 中期経営方針は対象を地場ゼネコン約2,600社・広域ゼネコン約100社と社数で示し、中期経営目標でSAP売上55億円(2026年3月期対比+96%)を掲げる。配当原資の伸びしろを外部から追える形で開示している。

4-2. ⚠️ 構造リスク

  • 経常段階の伸びを作る投資収益: 営業外収益272百万円のうち受取配当金は142百万円(前年同期115百万円)、投資有価証券売却益は61百万円。売却益を除くと経常利益の伸びは+0.8%で、売却益は毎期続く配当原資としては見込みにくい。
  • 総資産の過半を占める投資有価証券: 投資有価証券は9,628→12,492百万円へ増え、総資産23,603百万円の52.9%を占める。その他有価証券評価差額金4,272百万円は純資産の24.0%にあたり、株価次第で自己資本とDOEが振れる。

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有しています(株数は非開示・2026年10月時点)。


5. 筆者メモ

保有している立場でまず気になるのは、上期の本業が会社自身の中間計画に約6%届かなかったことです。通期予想は据え置きなので、下期に売上を前年より1割強伸ばせるかを第3四半期で確かめます。


6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目 値
2026年3月期実績 中間14円+期末15円=29円(+4円・+16.0%)
2027年3月期 中間期実績 中間配当15円(前年同期14円から+1円・2026年10月29日決議・効力発生日2026年12月1日・配当金総額614百万円)
2027年3月期予想 中間15円+期末15円=30円(+1円・+3.4%)。中間期 決算短信「2.配当の状況」記載値で、直近の配当予想からの修正なし
配当性向(連結・当期通期予想・表面) 45.2%(予想DPS30円 ÷ 予想EPS66.31円・本ブログ算出)。2027年3月期予想に記念配当・特別配当は含まれないため実質普通配当ベースでも同値。前期実績は44.6%(2026年3月期 決算短信記載値)
DOE(連結・純資産配当率) 8.4%(決算短信記載値=2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」の2026年3月期実績。中間期の決算短信には記載なし)
配当利回り 採点帯 3.5〜4.5%(7/10)・予想DPS30円
配当方針 中期経営計画(2027年3月期〜2029年3月期)の財務活動方針に「持続的な利益成長に応じた『累進配当』の継続」を掲げ、同期間の配当方針として「前期の水準(記念配当などを除く)に対して維持又は増配」を基本とする累進配当を採用している(中間期 決算短信「1.(1)当中間期の経営成績の概況」・2026年10月29日「剰余金の配当(中間配当)に関するお知らせ」)。配当性向の数値目標はなく、DOEの数値目標もない
連続増配年数 8期連続増配(実質普通配当ベース・2019年3月期〜2026年3月期) + 当期予想で 9期目 継続見込み

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(2025年3月期までは EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)

2022年以前の履歴を表示
年度 DPS(円) 実質普通DPS(円) EPS(円) 配当性向
2018 9 9 25.01 36.0%
2019 11 11 24.63 44.7%
2020 12.2 12.2 29.24 41.7%
2021 14 14 34.14 41.0%
2022 18(普通16+記念2) 16 40.80 39.2%
年度 DPS(円) 実質普通DPS(円) EPS(円) 配当性向
2023 22(普通17+記念5) 17 41.51 41.0%
2024 22.5 22.5 43.86 51.3%
2025 25 25 52.46 47.7%
2026(実績) 29 29 65.06 44.6%
2027(予想) 30 30 66.31 45.2%

(注)

  • データ基準: 2025年3月期まではEDINET DB引用。2026年3月期のDPS29円・EPS65.06円は2026年3月期 決算短信(2026-04-28開示)記載値、2027年3月期(予想)のDPS30円・予想EPS66.31円は2027年3月期 中間期 決算短信(2026-10-29開示)記載値。配当性向は実質普通DPS÷EPSの再計算値
  • DPS 列の方針: 「DPS」は記念配当を含む表面の年間額、「実質普通DPS」は普通配当だけを取り出した額。配当性向は実質普通DPSベースで記載している(表面ベースでは2022年3月期44.1%・2023年3月期53.0%)
  • 記念配当の内訳: 2022年3月期の年間18円は、期末11円に創立50周年(2022年4月11日)の記念配当2円を含む(普通配当は中間7円+期末9円=16円)。2023年3月期の年間22円は、中間10.50円・期末11.50円にそれぞれ記念配当2.50円を含む(普通配当は中間8円+期末9円=17円)。いずれも各期の有価証券報告書「配当政策」の記載で、会社の決算説明資料の1株配当金推移グラフも両期を記念配当込みで示している。2024年3月期の22.5円は普通配当のみで、表面では22→22.5円の小幅増だが、実質普通配当ベースでは17→22.5円の増配になる
  • 表の起点と連続増配年数の数え方: 期末発行済株式数は2018年3月期から2023年3月期まで43,400千株で一定(2024年3月期以降は自己株式の消却で42,400→42,000千株へ減るが、1株当たり配当金の基準は変わらない)。実質普通配当ベースで2018年3月期の9円を起点に、2019年3月期の11円から2026年3月期の29円まで8期連続で増配しており、本記事の連続増配年数はこの範囲で数えている。2017年3月期以前は期末発行済株式数が11,200千株→22,400千株と動いたうえ、EDINET DB の分割調整係数も2016年3月期のみに適用されるなど基準が揃わないため、上表の対象外とした。なお会社は決算説明資料で、当期予想の30円を「15期連続での増配」と表示している(株式分割前の期を含む会社の集計)
  • 配当性向の推移: 実質普通配当ベースでは2022年3月期39.2%→2023年3月期41.0%から、2024年3月期に51.3%へ上がり、その後は利益の伸びが配当の伸びを上回って47.7%→44.6%と切り下がった。当期予想は45.2%と横ばい圏

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 当期予想30円は前期比+1円(+3.4%)。2026年3月期の25→29円という+16.0%の増配から伸び率は1桁台に落ちるが、中間配当を14→15円へ引き上げて実施し、期末15円と同額に揃えた。記念配当・特別配当による上乗せはない
  • 方針シグナル: 累進配当の基準は「前期の水準(記念配当などを除く)」で、2022〜2023年3月期のような記念配当の上乗せ分は下限に含まれない。対象は中期経営計画の3年間(2029年3月期まで)で、その後の配当方針は今回の開示に記載がない
  • 耐性実績: 2019年3月期から8期連続増配で、直近5年に減配はない。当中間期に支払った前期末配当618百万円・自己株式の取得277百万円・リース債務の返済372百万円の合計1,267百万円は、営業CF1,272百万円の範囲に収まった。現金及び預金が534百万円減ったのは、投資有価証券の取得337百万円などの投資CFの支出による

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー

中間期実績(2026年4月1日〜2026年9月30日)

指標 当中間期 前年同期 前年同期比
売上高 6,205百万円 6,184百万円 +0.3%
売上総利益 3,208百万円 3,106百万円 +3.3%
販売費及び一般管理費 1,663百万円 1,583百万円 +5.0%
営業利益 1,545百万円 1,522百万円 +1.5%
経常利益 1,787百万円 1,713百万円 +4.3%
親会社株主帰属中間純利益 1,238百万円 1,226百万円 +0.9%
EPS 30.13円 29.70円 +1.4%
営業利益率 24.9% 24.6% +0.3pt

売上高・営業利益・経常利益・純利益の増減率と営業利益率は中間期 決算短信「▼当社グループ」表の会社開示値、売上総利益・販管費の増減率は短信本文の会社開示値。EPSの増減率のみ算出値。

計画に対する進み具合(2027年3月期・2026年4月28日公表予想から修正なし)

項目 当中間期 中間期計画 計画比 通期計画 通期進捗 前年同期の通期進捗
売上高 6,205百万円 6,600百万円 94.0% 13,500百万円 46.0% 48.5%
営業利益 1,545百万円 1,640百万円 94.3% 3,530百万円 43.8% 45.2%
経常利益 1,787百万円 1,780百万円 100.4% 3,890百万円 45.9% 45.9%
親会社株主帰属当期純利益 1,238百万円 1,240百万円 99.9% 2,720百万円 45.5% 45.6%

計画比は会社の決算説明資料の記載値、通期進捗と前年同期の通期進捗(前年同期の中間実績÷2026年3月期の通期実績)は算出値。経常利益・純利益は投資収益の上乗せで中間期計画並みとなった一方、売上高と営業利益は計画を約6%下回った。会社は下期について、例年の季節性に応じて着工が進みつつあると説明している。

セグメント別(対前年同期比)

区分 売上 前年同期比
DDS事業(デジタルデータサービス) 3,792百万円 +5.1%
(内訳)SAP(サイトアシストパッケージ) 1,542百万円 +18.5%
SMS事業(測量計測システム) 1,738百万円 △8.6%
その他 674百万円 △0.2%

セグメント利益はDDS事業1,114百万円(+1.3%・利益率29.4%/△1.1pt)、SMS事業322百万円(+2.3%・利益率18.5%/+1.9pt)、その他109百万円(+0.8%・利益率16.2%/+0.2pt)。SAPの通期計画3,470百万円に対する進捗は44.4%(決算説明資料)。2026年10月1日には建設業向けのAIエージェント「SAPマインド」をリリースしたが、会社はサービス提供の緒についたばかりとしている。「その他」は建設現場向けユニットハウス等のレンタル・販売、道路標示及び標識の工事等を含む。

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟡 当中間期は特別損益の計上がない一方、投資有価証券売却益61百万円を営業外収益に計上した。前年同期は売却益28百万円を特別利益に計上しており、経常段階の前年比較には区分の違いが入る
営業外損益 🟡 営業外収益272百万円のうち受取配当金142百万円(前年同期115百万円)・投資有価証券売却益61百万円。持分法による投資利益は出資先の株式追加取得に伴うのれん償却で94→62百万円へ減った。経常利益+4.3%は営業利益+1.5%を上回るが、売却益を除くと+0.8%
費用構造 🟡 売上総利益率は50.2%→51.7%へ改善したが、人件費・拠点移転・上場管理コスト・システム管理費で販管費が+5.0%増え、営業増益率は+1.5%にとどまった
開示の誠実性 🟢 投資有価証券の保有目的を「レンタル資産の保全」と注記で詳述し、売却益の実現は戦略的投資の負担を補う範囲に限ると明記。決算説明資料で中間期計画と実績の対比表も示している

→ 業績の質: 中程度(粗利の質は上がったが、経常段階の伸びは受取配当金と投資有価証券の売却益に支えられ、本業の伸びは販管費の増加で抑えられた)

7-2. 財務・CFサマリー

指標 前期末(2026年3月末)/CFは前年同中間期 当中間期(2026年9月末)
営業CF(中間累計・百万円) 1,516 1,272(△16.1%)
投資CF(中間累計・百万円) △446 △536
財務CF(中間累計・百万円) △927 △1,269
現金及び預金(BS・百万円) 4,171 3,637(△12.8%)
短期有価証券(BS流動・百万円) 0 0
現金及び現金同等物 期末残高(CF・百万円) 4,171 3,637
投資有価証券(百万円) 9,628 12,492(+29.7%)
リース債務(固定・百万円) 1,176 1,289
自己資本比率(%) 76.2 75.3(△0.9pt)

(注)営業CF・投資CF・財務CFの3行は中間期の累計で、左列は前年同中間期(2025年4〜9月)の値。それ以外の行は前期末(2026年3月末)と当中間期末の残高。現金及び現金同等物の期末残高は、前期末・当中間期末とも貸借対照表の現金及び預金と同額。

  • 有利子負債: 中間連結貸借対照表に借入金・社債の科目はなく、利子性負債はリース債務のみ。固定分は1,289百万円で、流動分は流動負債の「その他」1,185百万円に含まれ内訳が開示されていない(2026年3月期末の流動リース債務は656百万円)
  • ネットキャッシュ: 現金及び預金3,637百万円 + 短期有価証券0百万円 − 有利子負債1,289百万円 = +2,348百万円。時価総額比(期末発行済株式数42,000,000株・自己株式を含む)で「プラス・10%未満」帯。有利子負債は中間連結貸借対照表に計上額として確認できる固定リース債務のみで、流動負債の「その他」1,185百万円を全額利子性負債とみなしても同じ得点帯に収まる
  • 直近5期の営業CF: 2022年3月期 2,905百万円 → 2023年3月期 2,614百万円 → 2024年3月期 2,982百万円 → 2025年3月期 2,842百万円 → 2026年3月期 3,339百万円。直近期は2026年3月期 決算短信の連結キャッシュ・フロー計算書、それ以前はEDINET DBによる
  • 中間期の資金の動き: 営業CF1,272百万円に対し、配当金の支払618百万円・自己株式の取得277百万円・リース債務の返済372百万円で財務CFは△1,269百万円。投資有価証券の取得337百万円などで投資CFが△536百万円となり、現金及び現金同等物は4,171→3,637百万円へ534百万円減った
  • 自己資本の増加内訳: 自己資本は15,706→17,771百万円へ2,065百万円増えたが、うち1,723百万円はその他有価証券評価差額金の増加(2,548→4,272百万円)。利益剰余金は中間純利益1,238百万円から配当618百万円を引いて10,812→11,431百万円、自己株式は取得277百万円で△654→△932百万円
  • 自己株式: 2026年4月28日の取締役会決議に基づき、当中間期末までに330,800株を取得。期末自己株式数は734,921株→1,065,723株で、発行済株式総数42,000,000株の2.5%。発行済株式総数は前期末から変わっておらず、当中間期の消却はない

7-3. 通期業績予想(2027年3月期・2026年4月28日公表から修正なし)

項目 予想 前期比
売上高 13,500百万円 +5.9%
営業利益 3,530百万円 +4.8%
経常利益 3,890百万円 +4.2%
親会社株主帰属当期純利益 2,720百万円 +1.2%
EPS 66.31円 +1.9%
年間配当 30円(中間15円+期末15円) +1円
営業利益率(通期予想) 26.1%(3,530百万円÷13,500百万円・本ブログ算出) △0.3pt
ROE(通期予想) 16.2%(2,720百万円÷16,738百万円・本ブログ算出) △2.6pt

(注)ROEの分母16,738百万円は、期首自己資本15,706百万円(2026年3月期末)と中間期末自己資本17,771百万円の平均。前期比は2026年3月期の会社開示の売上高営業利益率26.4%・自己資本当期純利益率18.8%との差。

  • 下期に必要な額: 売上高7,295百万円(前年下期比+11.2%)、営業利益1,985百万円(同+7.5%)。前年下期は売上高6,563百万円・営業利益1,847百万円だった
  • EPSの変更: 利益予想額は据え置きだが、1株当たり当期純利益は2026年4月28日時点の65.92円から、当中間期末までの自己株式取得330,800株を織り込んで66.31円へ改められている。本記事の配当性向はこの66.31円を分母に算出した
  • 中期経営計画(2027年3月期〜2029年3月期)の目標: 売上高160億円(2026年3月期対比+25%)、DDS事業売上高106億円(+41%・うちSAP55億円/+96%)、営業利益44億円(+30%)、営業利益率25%超、ROE20%超
  • 配当予想: 年間30円(中間15円+期末15円)で修正なし。予想配当性向は45.2%

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
中間期の売上高・売上原価・売上総利益・販管費・営業利益・営業外損益・経常利益・純利益・EPS・セグメント別の売上と利益・SAP売上・収益の分解情報・投資有価証券の保有目的・中期経営方針と中期経営目標 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-10-29開示)「1.経営成績等の概況」「中間連結損益計算書」「セグメント情報等の注記」 🟢 一次情報
通期業績予想・当期配当予想30円・自己資本比率・現金及び預金・投資有価証券・リース債務・自己資本の増減内訳・発行済株式数・自己株式数・営業CF・投資CF・財務CF・現金及び現金同等物の中間期末残高 同上「2.配当の状況」「3.2027年3月期の連結業績予想」「中間連結貸借対照表」「中間連結キャッシュ・フロー計算書」 🟢 一次情報
中間配当15円の決定・累進配当の基準(前期の水準(記念配当などを除く)に対して維持又は増配) 「剰余金の配当(中間配当)に関するお知らせ」(2026-10-29 適時開示) 🟢 一次情報
中間期計画との対比(売上高94.0%・営業利益94.3%)・SAPの通期計画3,470百万円・1株配当金推移グラフ(記念配当の内訳・会社集計の連続増配期数) 2027年3月期 第2四半期 決算説明資料(2026-10-29開示) 🟢 一次情報
前期実績の年間配当29円・配当性向44.6%・純資産配当率8.4%・EPS65.06円・売上高営業利益率26.4%・自己資本当期純利益率18.8%・営業CF・流動/固定リース債務の内訳・中間期計画(売上高6,600・営業利益1,640百万円) 2026年3月期 決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-04-28開示) 🟢 一次情報
2022年3月期・2023年3月期の記念配当(創立50周年)の金額と中間・期末の内訳 2022年3月期・2023年3月期 有価証券報告書「3 配当政策」(EDINET 開示書類の本文を EDINET DB 経由で確認) 🟢 一次情報
過去配当履歴・EPS推移(2018〜2025年3月期)・営業CF推移(2022〜2025年3月期)・期末発行済株式数の推移 EDINET DB(有価証券報告書由来) 🟢 一次情報
株価・配当利回り 筆者が確認した終値を採点にのみ使用(数値は非掲載) 🟡 補助データ

【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。