【インソース(6200)】配当A(87点)・DOE18%目標明示 — 2026年9月期Q3

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結論: DOE18%目標到達見込み、記念配当で総還元強化。

📊 スコア: A 87点
💰 配当: 25→29.50円(+4.50円、普通配当ベース)、記念配当5.50円含め総額35.00円(表面 +10.00円)
良い点: DOE約18%で目標到達見込み、記念配当上乗せ、営業利益率約40%、無借金・自己資本81%
⚠️ 注意点: 営業利益 +3.7%鈍化、販管費 +13.2%増、配当性向約56%、記念配当は一過性


1. 業績ハイライト

  • 売上高115.83億円(+8.9%)、講師派遣・公開講座・IT・その他の4事業すべて増収。
  • 営業利益44.49億円(+3.7%)、販管費 +13.2%増で営業利益率は38.4%へ小幅低下。
  • 通期進捗率は約70%、通期予想(売上160億・営業利益63.8億)は5/7予想を据え置き。
  • 期末配当を29.50→35.00円へ上方修正、東証上場10周年の記念配当5.50円を上乗せし総還元を強化。
  • 自己株取得(上限20億円・3.5%)+消却(上限4.7%)を決議、資本政策も還元寄り。

サマリー

  • 本業は底堅い増収: 人的資本経営・DX研修の需要を背景に売上 +8.9%。デジタル研修の実施回数 +16.7%・DX研修受講者数 +25.8%と成長領域が牽引した。
  • 総還元を大幅に上積み: 普通配当を +18%増配し記念配当5.50円を上乗せ、加えて自己株取得(上限20億)+消却(上限4.7%)を決議。DOE18%目標に沿った還元姿勢を数字で示した。
  • 収益性・財務は最上位を維持: 営業利益率は約40%、自己資本比率81.3%、有利子負債ゼロの無借金。高採算・厚い自己資本が高DOE目標の裏付けになっている。

2. 配当判断サマリー

  • 普通配当ベースで25→29.50円(+4.50円(+18%))増配、記念配当5.50円を上乗せし期末総額35.00円へ上方修正。
  • 普通配当ベースのDOEは約18%で中計「Road to Next 2028」のDOE18%目標に到達する見込み、記念配当と自己株取得・消却で総還元を上積み。
  • 配当性向は普通配当ベースで約56%とサービス業中央値(35%)より高いが、無借金・現預金82億で原資余力は厚い。
  • DOE18.9%の実績がある日本M&Aセンター(2127)と並ぶ高DOE型で、純資産対比の還元強度が同社の持ち味。

3. スコア内訳

配当持続性ランク: A(87/100点) ★★★★★

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 42 性向4・DOE10・利回り10・方針8・耐性10
財務 25 20 自己資本10・ネットキャッシュ7・営業CF安定性3
収益 25 25 営業利益率15・ROE10
合計 100 87

3-1. 主な加点(高得点項目)

  • 営業利益率 15/15: 通期予想約39.9%(3Q累計38.4%)、極めて高い収益性(ガイド「15%以上」で満点)
  • DOE 10/10: 約18.4%(普通配当総額約24.8億円÷自己資本135.06億円・当ブログ試算)、ガイド「5%以上」で満点、中計のDOE18%目標に到達する見込み(通期着地の自己資本で変動)
  • 配当利回り 10/10: 4.68%(予想DPS普通配当29.50円・株価¥631)、ガイド「4.5%以上」で満点
  • 自己資本比率 10/10: 81.3%(前期77.3%から+4.0pt)、サービス業として極めて健全
  • ROE 10/10: 通期予想ベースの年換算で約34%(期首自己資本ベース・3Q累計では約24.6%)、ガイド「15%以上」で満点
  • 増配減配耐性 10/10: 上場(2016年)以降、普通配当ベースで一貫増配・減配なし、当期予想でも +18%増配
  • 配当方針 8/10: 中計「Road to Next 2028」で配当性向50%・株主資本配当率(DOE)18%を目標と明示(DOE目標明示型)、累進配当宣言は短信になし
  • ネットキャッシュ 7/10: 現預金82.2億円・有利子負債ゼロ、時価総額比約15.3%(ガイド「10〜30%」帯)

3-2. 主な減点(低得点項目)

  • 配当性向 4/10: 普通配当ベースで約56.3%(予想)、サービス業中央値35%から+21.3pt乖離、+20〜30pt帯

3-3. スコアの動き(定点観測)

  • スコア変動: 前期86点 → 今期87点(+1点)
  • 変動の内訳: 株価が¥682→¥631へ下落し、普通配当ベースの増配(29.50円)で予想利回りが4.68%に上がり配当利回りが7→10点(+3点)。営業CF安定性は算定基準(直近5期の平均乖離方式)の確定値を今回から反映し5→3点(△2点)。DOE(自己資本ベース約18.4%=満点)とネットキャッシュ(時価総額比15.3%=7点)は前回から同点維持(前回カルテのDOE・ネットキャッシュは2026-07-22に算定誤りを訂正済)。
  • 主な満点項目は維持: 増配減配耐性10・営業利益率15・自己資本比率10・ROE10が引き続き満点で、A評価の支柱は不変。
  • 現在の位置づけ: A下端(86)から一段上がった位置。営業CF安定性(3/5)と配当性向約56%(4/10)が中位〜低位で、それ以外は高得点圏という構図。

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. Pros & Cons

4-1. ✅ Pros

  • LMS「Leaf」のストック収益基盤: アクティブユーザー546万人(+19.3%)・有料組織919(+10.2%)・ARR14.75億円の月額課金型。研修需要の変動を契約更新収入が下支えし、配当原資のブレを抑える。
  • 4事業を貫く同一顧客基盤: 講師派遣・公開講座・IT・その他が人的資本/DX教育という同一テーマで顧客を共有(DX研修受講者 +25.8%)。1顧客あたりの取引を厚くするクロスセル構造が売上の底堅さを生む。

4-2. ⚠️ Cons

  • 増益レバレッジの弱さ(人材集約型): 売上 +8.9%に対し営業利益 +3.7%、販管費 +13.2%増。講師・制作の人件費と採用・広告が先行し増収が即増益に結びつきにくく、配当原資の伸びは利益成長ペースに規定される。
  • DX教育需要への依存度上昇: 成長ドライバが生成AI・DX研修(デジタル研修回数 +16.7%)に傾斜。市場が成熟・競争激化すれば単価・受講者数の伸びが鈍り、利益成長=配当成長の前提が揺らぐ確認点。

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有しています(株数は非開示・2026年7月時点)


5. 筆者メモ

18%というDOE目標の高さに惹かれて持っています。自己資本80%超・無借金だから掲げられる数字で、今期は普通配当ベースのDOEが約18%と、目標水準に届く見込みになってきました。達成の先で記念配当や自己株消却をどう積み増していくのかに、関心が移っています。

次回(2026年9月期通期・2026年11月頃予定)見るポイント:

  • 通期着地で普通配当ベースのDOEが18%目標に届いたか、記念配当(東証上場10周年・単発)剥落後の来期普通配当の伸び
  • 来期(2027年9月期)の普通配当予想と、記念配当・自己株を含む総還元方針の継続性
  • 販管費(人件費・採用・広告)の増勢が一巡し営業利益率が約40%水準へ戻るか

6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目
2025/9期実績 25.00円(期末一括)
2026/9期予想 期末35.00円(普通配当29.50円+記念配当5.50円〈東証上場10周年・単発〉)、普通配当ベースで +4.50円(+18%)増配。記念配当は2026-07-21適時開示で「記念配当とは別に配当性向50%・DOE18%方針で還元を実施する予定」と明記
配当性向(連結・普通配当ベース) 56.3%(普通29.50円 ÷ EPS52.39円・通期予想)※表面(記念含む)は66.8%
DOE(株主資本配当率) 約18.4%(普通配当総額約24.8億円 ÷ 3Q末自己資本135.06億円・当ブログ試算、中計DOE18%目標に到達する見込み。通期着地の自己資本で変動)
配当利回り 4.68%(予想DPS29.50円[普通配当ベース・記念配当分は除外] ÷ 株価¥631・2026-07-21終値・J-Quants API)
配当方針 中期経営計画「Road to Next 2028」で配当性向50%・株主資本配当率(DOE)18%を目標と明示。累進配当宣言は短信になし
連続増配 上場(2016年)以降、普通配当ベースで一貫増配・減配なし

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)

2022年以前の履歴を表示
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2016 0.66 2.35 28.3%
2017 1.08 3.07 35.3%
2018 1.50 4.80 31.3%
2019 4.00 9.93 40.3%
2020 4.62 5.30 87.2%
2021 7.75 18.71 41.4%
2022 10.75 26.53 40.5%
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2023 13.00 31.79 40.9%
2024 20.00 39.98 50.0%
2025 25.00 49.20 50.8%
2026(予) 35.00 52.39 66.8%(普通ベース56.3%)

(注)

  • データ基準: EDINET DB引用(DPS/EPSとも分割調整後ベース)、直近期は短信記載と一致確認済
  • 異常値の説明: 2020年の配当性向87.2%はコロナ影響でEPSが一時的に低下(5.30円)したことによる一過性。2026(予)は記念配当5.50円を含む表面ベースで66.8%、恒常的な普通配当ベースでは56.3%
  • 記念配当の内訳: 2026年9月期予想の期末35.00円は普通配当29.50円+記念配当5.50円(東証上場10周年)。表面では2025→2026(予)が25.00→35.00円だが、普通配当ベースでは25.00→29.50円(+18%)の増配。過去6年の表面・実質の対応は下表のとおり
年度 表面DPS(円) 実質普通DPS(円) 備考
2021 7.75 7.75
2022 10.75 10.75
2023 13.00 13.00
2024 20.00 20.00
2025 25.00 25.00
2026(予) 35.00 29.50 記念配当5.50円含む(東証上場10周年・2026-07-21適時開示の内訳に基づく)
  • 配当政策の傾向: 上場来、普通配当ベースで一貫増配。配当性向は20%台から50%台へ段階的に切り上げ、当期はDOE18%目標に到達する見込みのうえ記念配当・自己株取得で総還元を強化

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 普通配当ベースで上場来一貫増配、当期25→29.50円(+4.50円(+18%))。記念配当5.50円と自己株取得(上限20億円)+消却(上限4.7%)を上乗せし総還元を強化
  • 方針シグナル: 中計でDOE18%・配当性向50%目標を明示。当期は普通配当ベースDOEが約18%と目標に到達する見込みで、方針の実効性が数字で裏付けられつつある(累進配当宣言は短信になし)
  • 耐性実績: 上場来減配なし+営業利益率約40%+無借金+自己資本比率81.3%で、減益局面でも配当原資に厚みがある

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー

指標 当3Q累計 前3Q累計 前年同期比
売上高 115.83億円 106.37億円 +8.9%
営業利益 44.49億円 42.92億円 +3.7%
経常利益 45.03億円 43.06億円 +4.6%
四半期純利益 30.77億円 28.97億円 +6.2%
EPS 36.63円 34.51円 +6.1%
ROE 約24.6%(3Q累計・自己資本ベース)

※営業利益率は当3Q累計で38.4%(前3Q累計40.3%、△1.9pt)。ROEは通期予想純利益44億円ベースの年換算では約34%(期首自己資本ベース)。

事業種別 売上(対前年同期比)

区分 売上 前期比
講師派遣型研修事業 55.77億円 +10.8%
公開講座事業 28.13億円 +8.4%
ITサービス事業(LMS Leaf 等) 15.20億円 +4.8%
その他事業 16.73億円 +7.4%

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟢 確認できず 増収は4事業の実需(研修回数 +5.1%・DX受講者 +25.8%・映像制作 +61.0%)が主因
営業外損益 🟢 安定 経常45.03億 vs 営業44.49億の差は投資有価証券売却益等で軽微、特別損失は固定資産除却損449千円のみ
純利益押し上げ要因 🟢 質改善 前期の投資有価証券評価損108百万が剥落し、純利益 +6.2%が営業利益 +3.7%を上回る
利益率の変化 🟡 構造的 販管費 +13.2%増(人件費・採用・広告先行)で営業利益率が40.3%→38.4%へ低下
開示の誠実性 🟢 高 単一セグメント・注記も簡潔、数値は会社公表値(監査法人レビュー報告書は8/3予定・レビュー未了)

業績の質: 実需ベースの増収+前期特損の剥落で純利益の伸びが上振れ、質は高い(人件費先行で利益率は調整局面)

7-2. 財務・CFサマリー

指標 前期末(2025/9) 当3Q末(2026/6)
自己資本比率(%) 77.3 81.3(+4.0pt)
現預金(百万円) 8,191 8,218
有利子負債(百万円) 0 0
ネットキャッシュ(百万円) +8,191 +8,218
  • 有利子負債: ゼロ(借入金・社債・リース負債いずれも計上なし=無借金経営)
  • ネットキャッシュ: 現預金8,218百万 − 有利子負債0 = +8,218百万(82.2億円)。時価総額537.9億円(¥631 × 発行済85,243千株)の約15.3%でガイド「10〜30%」帯=7点
  • 四半期連結CF計算書は未作成(短信注記)。減価償却費146百万・のれん償却5.8百万(のれんは当3Qで完済)
  • 後発事象: 自己株取得(上限3,000千株・20億円・2026/7/22〜9/30・市場買付)+消却(上限4,000千株=取得分+保有自己株、発行済除自己株の4.7%・9/30予定)
  • 監査法人によるレビュー: 8/3完了予定(本短信はレビュー前開示)

7-3. 通期業績予想(2026年9月期・2026/5/7予想を据え置き)

項目 予想 前期比
売上高 160.00億円 +10.3%
営業利益 63.80億円 +6.7%
経常利益 64.30億円 +7.2%
親会社株主帰属当期純利益 44.00億円 +6.5%
EPS 52.39円 +6.5%

→ 営業利益率は約39.9%見込み。3Q累計進捗は売上72.4%・営業利益69.7%・純利益69.9%で、教育サービス業の下期偏重を踏まえれば妥当な範囲。

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
3Q累計売上・営業利益・経常利益・純利益・EPS 2026年9月期 第3四半期決算短信(2026-07-21開示) 🟢 一次情報
通期業績予想・配当方針 2026年9月期 第3四半期決算短信「3.連結業績予想」、中期経営計画「Road to Next 2028」 🟢 一次情報
配当実績・当期配当予想(普通29.50+記念5.50)・配当性向 2026年9月期 第3四半期決算短信「2.配当の状況」 🟢 一次情報
DOE約18.4%(普通配当ベース) 決算短信の配当・自己資本から当ブログ試算 🟡 試算値
自己資本比率81.3%・現預金・有利子負債・純資産・自己株取得/消却 2026年9月期 第3四半期決算短信「四半期連結貸借対照表」「重要な後発事象」 🟢 一次情報
事業種別売上・Leaf ARR/アクティブユーザー 2026年9月期 第3四半期決算短信「経営成績の概況」 🟢 一次情報
過去配当履歴・EPS推移 EDINET DB 🟢 一次情報
株価¥631(2026-07-21終値) J-Quants API(JPX 公式) 🟢 一次情報

【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。