【KeePer技研(6036)】配当B(83点)・8期連続増配 — 2026年6月期

観察中(筆者は当該銘柄を未保有)📁 サービス業

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結論: 売却益で純利益倍増、配当は100円据え置き予想

📊 スコア: B 83点
💰 配当: 60→100円(+40円)、来期100円予想(±0円)
良い点: 高営業利益率、厚いネットキャッシュ、8期連続増配、性向30%目標
⚠️ 注意点: 営業益△2.6%、来期は据え置き、予想利回り3.38%


1. 業績ハイライト

  • 売上25,959百万円(+12.4%)・総来店台数90.6万台
  • 営業益6,914百万円(△2.6%)・成長投資1,093百万円が先行
  • 純利益9,830百万円(+101.1%)・投資有価証券売却益が主因
  • 新規出店28店(直営13・FC15)でキーパーLABOは184店舗体制
  • 来期予想は営業益+30.3%・純利益△36.7%

サマリー

  • 本業は増収・実力ベース増益: 売上高は+12.4%。営業利益は△2.6%だが、売却益を原資とした成長投資1,093百万円を足し戻すと8,007百万円(+12.8%)となる。
  • 利益の質に留意: 当期純利益+101.1%ROE45.6%は投資有価証券売却益6,792百万円を含む水準で、来期は反動で当期純利益△36.7%の予想。
  • 配当は100円で据え置き予想: 当期は中間40+期末60の100円で8期連続増配。来期予想は期末100円のみの据え置きで、配当性向は27.8%から43.9%へ上がる。

2. 配当判断サマリー

  • 当期配当100円(+40円)で8期連続増配・来期予想は100円据え置き(±0円)
  • 配当性向27.8%は有価証券報告書が掲げる30%目標を下回るが、来期予想は43.9%へ上昇
  • ネットキャッシュ12,980百万円・営業CF4,392百万円に対し配当総額は2,729百万円で原資に厚み
  • 同じサービス業で配当性向30%目標を掲げるバリューコマース(2491)と方針の水準は近い

3. スコア内訳

配当持続性ランク: B(83/100点) ★★★★☆

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 38 性向10・DOE10・利回り4・方針6・耐性8
財務 25 20 自己資本10・ネットキャッシュ7・営業CF安定性3
収益 25 25 営業利益率15・ROE10
合計 100 83

3-1. 主な加点(高得点項目)

  • 営業利益率 15/15: 来期予想30.7%(9,012百万円÷29,380百万円)、ガイドの「15%以上」帯で満点
  • 配当性向 10/10: 27.8%(100円÷EPS360.20円)、標準中央値35%(サービス業は業種補正の対象外)を下回る「中央値以下」帯で原資に余裕
  • DOE 10/10: 12.7%(決算短信「2.配当の状況」の純資産配当率)、ガイドの「5%以上」帯で満点
  • 自己資本比率 10/10: 74.8%(前期72.7%から+2.1pt)、ガイドの「60%以上」帯で満点
  • ROE 10/10: 来期予想24.8%(6,222百万円÷当期末自己資本25,090百万円)、ガイドの「15%以上」帯
  • 増配・減配耐性 8/10: 8期連続増配+直近5年で減配なし。来期予想が100円据え置きのため、来期増配を要件とする10点帯には届かず「3年以上連続増配+直近5年で減配なし」帯の8点
  • ネットキャッシュ 7/10: +12,980百万円(現金及び預金14,277 + 短期有価証券0 − 有利子負債1,297)、時価総額比15.5%で「プラス・10〜30%」帯

3-2. 主な減点(低得点項目)

  • 配当利回り 4/10: 3.38%(来期予想DPS100円÷株価¥2,958)、ガイドの「2.5〜3.5%」帯。配当額が据え置き予想の一方で株価が前回カルテ時点の¥2,525から上昇したため、利回りは低下している

3-3. スコアの動き(定点観測)

  • スコア変動: 前期85点 → 今期83点(△2点)
  • 変動の内訳: 動いたのは配当カテゴリのみで40→38点。今期の決算による変化は2つで、配当利回りが7→4点(株価¥2,525→¥2,958で予想利回り3.96%→3.38%)、増配減配耐性が10→8点(来期予想100円据え置きで来期増配の要件を外れる)へ下がった
  • 前回採点の訂正: 配当方針は3→6点へ上げているが、これは今期の変化ではなく前回の採点の訂正である。有価証券報告書「配当政策」に配当性向30%目標が明記されており、前回カルテはこれを反映せず定性評価にとどめていた
  • 満点項目は維持: 配当性向10/10・DOE10/10・自己資本比率10/10・営業利益率15/15・ROE10/10は前回カルテから据え置き
  • 現在の位置づけ: 収益性(来期予想の営業利益率30.7%・ROE24.8%)と財務(自己資本比率74.8%・ネットキャッシュ+12,980百万円)は満点近辺にあり、B帯上位という位置は配当利回りと来期据え置きの2点で決まっている

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. 事業の強み・構造リスク

4-1. ✅ 事業の強み

  • FC主体へ切り替わった出店構造: 当期の新規28店は直営13・FC15で初めてFCが直営を上回り、来期計画も直営20・FC30。自社の設備投資を抑えたまま店舗網と製品供給を伸ばせる形になっている。
  • 新車ディーラー純正採用の広がり: EXキーパーはスバル・トヨタ・ホンダ・三菱・VOLVO・スズキ・メルセデス・ベンツで純正採用され、新車マーケット売上は+29.4%・構成比34.2%へ拡大。個人来店に依らない販路が育っている。

4-2. ⚠️ 構造リスク

  • ガソリンスタンド網の縮小: 会社は燃料油販売の減少で給油所の店舗数減少は避けられないと明記しており、製品事業売上の58.8%を占めるアフターマーケットの土台が細る。LABOへの転換で吸収できるかが確認点。
  • 天候と気温に振れる来店需要: 猛暑対策に128百万円を投じた第1四半期、少雨が追い風になった第4四半期、台風が響いた6月と、月次の来店台数は天候で上下する。年度内の利益の出方が読みにくい。

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有していません(観察対象として継続フォロー予定)


5. 筆者メモ

営業利益は減益なのに純利益が倍増したのは投資有価証券の売却益による。来期は反動で純利益だけが減る見通しで、100円配当を支えるのが本業の利益かを次で確かめたい。

次回(2027年6月期 第1四半期決算・2026年11月予定)見るポイント:

  • 期末一括100円という来期の配当形態と、予想配当性向43.9%と30%目標との開き
  • 直営20店・FC30店の計50店出店計画の進捗と、FC比率の上昇が製品事業の利益率に与える影響
  • 売却益の反動を除いた実力ベースの営業利益(来期予想9,012百万円)の四半期進捗

6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目
2025年6月期実績 60円(期末60)
2026年6月期実績 100円(中間40+期末60)・前期比+40円
2027年6月期予想 100円(第2四半期末0+期末100)・前期比±0円
配当性向(単体・表面) 27.8%(100円 ÷ EPS360.20円・決算短信記載値)
DOE(単体・純資産配当率) 12.7%(決算短信記載値)
配当利回り 3.38%(予想DPS100円 ÷ 株価¥2,958・2026-08-14終値・J-Quants API)
配当方針 有価証券報告書「配当政策」で配当性向30%を目標と明示。剰余金の配当は期末年1回が基本。DOE目標なし・累進配当の宣言なし
連続増配年数 8期連続増配(2019年6月期〜2026年6月期)・2027年6月期予想は100円据え置きのため連続記録は伸びない

6-2. 過去年度 DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)

2022年以前の履歴を表示
年度 DPS(円・分割後換算) 実質普通DPS(円・分割後換算) EPS(円・分割後換算) 配当性向
2016 3(普通2.25+記念0.75) 2.25 19.12 11.8%
2017 4.75 4.75 22.84 20.8%
2018 4.5 4.5 20.67 21.8%
2019 6 6 29.99 20.0%
2020 7.5 7.5 32.31 23.2%
2021 20 20 75.65 26.4%
2022 31 31 113.41 27.3%
年度 DPS(円・分割後換算) 実質普通DPS(円・分割後換算) EPS(円・分割後換算) 配当性向
2023 43 43 145.06 29.6%
2024 50 50 162.02 30.9%
2025 60 60 179.14 33.5%
2026(実績) 100 100 360.20 27.8%
2027(予想) 100 100 227.98 43.9%

(注)

  • データ基準: 年度はいずれも6月期。2016〜2025年6月期のDPS・EPSはEDINET DB(有価証券報告書由来)引用で、EPSは会社開示の遡及値を採用。2026年6月期の実績と2027年6月期の予想は2026年6月期決算短信(2026年8月14日開示)記載値
  • 株式分割の換算: 2017年7月1日(1株→2株)・2020年10月1日(1株→2株)の株式分割を反映し、全年度を直近の株数ベースへそろえている。2016年6月期以前には2014年11月27日(1株→800株)・2015年10月1日(1株→2株)の分割もあり、上表の2016年6月期はこれらも織り込んだ換算値。株式併合の実施はない
  • DPS列の方針: 1列目は表面DPS(記念配当を含む年額)、2列目は実質普通配当ベース(記念配当を除外)。該当のない年は両列が同値。配当性向は実質普通配当ベースで再計算している
  • 2016年6月期の記念配当: 表面の年額12円(分割後換算3円)には創業30周年記念配当3円(同0.75円)が中間配当として含まれる(2017年6月期 有価証券報告書の注記)。除外後の実質普通配当は年額9円(同2.25円)で、上表の実質列と配当性向11.8%はこの値で計算している
  • 連続増配の数え方: 分割後換算ベースでは2017年6月期4.75円→2018年6月期4.5円が減配にあたり、連続増配の起点はその翌期の2019年6月期。そこから2026年6月期まで8期連続で増配しており、上表の2017年6月期以降を並べれば読者側でも確認できる。2027年6月期予想は100円据え置きのため連続記録は伸びない
  • 配当政策の傾向: 配当性向は2016〜2025年6月期に11.8〜33.5%で切り上がり、有価証券報告書が掲げる30%目標に近づいてきた。2026年6月期は特別利益でEPSが押し上がったため27.8%へ下がり、2027年6月期予想は100円据え置きとEPS減少で43.9%となる

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 2019年6月期を起点に8期連続増配。2026年6月期は60→100円(+40円)で、会社の基本方針である期末年1回に対して中間配当40円を実施した年でもある
  • 方針シグナル: 有価証券報告書「配当政策」で配当性向30%を目標と明示。DOE目標なし・累進配当の宣言なし。2027年6月期予想の配当性向43.9%は目標を上回る水準
  • 耐性実績: 直近5年(2022〜2026年6月期)に減配はなく、コロナ期(2020〜2021年6月期)も増配を継続。当期の配当総額2,729百万円に対し営業CFは4,392百万円

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー

指標 当期(2026/6) 前期(2025/6) 前期比
売上高 25,959百万円 23,093百万円 +12.4%
営業利益 6,914百万円 7,098百万円 △2.6%
経常利益 6,930百万円 7,131百万円 △2.8%
当期純利益 9,830百万円 4,888百万円 +101.1%
EPS 360.20円 179.14円 +101.1%
営業利益率 26.6% 30.7% △4.1pt
ROE 45.6% 30.1% +15.5pt

セグメント別(対前年同期比)

区分 売上 前期比
キーパーLABO運営事業 14,028百万円 +10.5%
キーパー製品等関連事業 11,931百万円 +14.7%

セグメント利益はLABO運営が2,170百万円(△20.2%)、製品等関連が4,744百万円(+8.2%)。LABO運営の減益は売却益を原資とした先行投資1,093百万円が同事業に計上されたためで、これを除くと3,263百万円(+20.1%)。

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟡 損益計算書の投資有価証券売却益6,792百万円(特別利益)が当期純利益を倍増させた。営業利益は△2.6%で、本業と純利益の動きが逆向き(短信本文の概況は同売却益を「67億62百万円」と記載しており、損益計算書の計上額と30百万円の開きがある)
営業外損益 🟢 受取利息・受取配当金の増加と為替差損61百万円が概ね相殺し、経常利益は営業利益とほぼ同水準
純利益押し上げ要因 🟡 +101.1%の主因は特別利益。会社は売却益を原資に1,093百万円の先行投資を実行したと明示し、これがなかった場合の営業利益8,007百万円(+12.8%)・経常利益8,024百万円(+12.5%)を併記している
開示の誠実性 🟢 先行投資額と足し戻し後の利益、減損損失11百万円の対象店舗(千葉県松戸市)、資産除去債務の見積り変更546百万円をいずれも本文・注記で明示

業績の質: 本業は増収で先行投資を除けば増益だが、当期純利益とROEは一過性の売却益で嵩上げされている

7-2. 財務・CFサマリー

指標 2025/6(前期) 2026/6(当期)
営業CF(百万円) 5,855 4,392(△25.0%)
投資CF(百万円) △6,796 +8,946(投資有価証券の売却による収入11,063)
財務CF(百万円) △27 △3,235
現金及び預金(BS・百万円) 4,172 14,277
短期有価証券(BS流動・百万円) 0 0
現金及び現金同等物 期末残高(CF・百万円) 4,172 14,277
自己資本比率(%) 72.7 74.8(+2.1pt)
  • 有利子負債: 1年内返済予定の長期借入金474,316千円 + 長期借入金468,789千円 + リース債務(流動28,817千円+固定325,521千円)= 合計1,297百万円(前期1,750百万円から△453百万円)
  • ネットキャッシュ: 現金及び預金14,277百万円 + 短期有価証券0百万円 − 有利子負債1,297百万円 = +12,980百万円。時価総額836.5億円(株価¥2,958×期末発行済株式数28,280,840株・自己株式を含む)の15.5%にあたり、「プラス・時価総額の10〜30%」帯で7/10点。短期有価証券は貸借対照表の流動資産に計上がないため0とした。上表のキャッシュ・フロー計算書の期末残高14,277百万円は参考値で、当社は貸借対照表の現金及び預金と同額
  • 営業CF安定性の評価対象5期(いずれも決算短信のキャッシュ・フロー計算書より): 2022年6月期 3,221百万円 → 2023年6月期 3,663百万円 → 2024年6月期 5,279百万円 → 2025年6月期 5,855百万円 → 2026年6月期 4,392百万円。5期とも黒字だが、5期平均4,482百万円に対して2022年6月期が約△28.1%、2025年6月期が約+30.6%と±20%の帯を外れる年が2期あり、外れ値1件の除外では説明できないため安定性は3/5(「黒字維持だがブレあり」帯)
  • 投資CFのプラス転換: 投資有価証券の売却による収入11,063百万円が有形固定資産の取得1,682百万円を上回り、現金及び預金は4,172→14,277百万円へ増加。ネットキャッシュの厚みは当期の資産売却が主因

7-3. 来期業績予想(2027年6月期)

項目 予想 前期比
売上高 29,380百万円 +13.2%
営業利益 9,012百万円 +30.3%
経常利益 9,012百万円 +30.0%
当期純利益 6,222百万円 △36.7%
EPS 227.98円 △36.7%
営業利益率(来期予想) 30.7%(9,012百万円÷29,380百万円・本ブログ算出) +4.1pt
ROE(来期予想) 24.8%(6,222百万円÷当期末自己資本25,090百万円・本ブログ算出) △20.8pt

売上・営業利益・経常利益はいずれも増加見通しである一方、当期に計上した投資有価証券売却益の反動で当期純利益のみ△36.7%の減益予想。キーパーLABOは直営20店・FC30店の合計50店を出店し234店舗体制を目指す計画で、2026年7月末時点で33店の目処が立っているとしている(短信「今後の見通し」より)。

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
売上・営業利益・経常利益・当期純利益・EPS・ROE・営業利益率 2026年6月期 決算短信(2026年8月14日開示) 🟢 一次情報
来期業績予想・出店計画 2026年6月期 決算短信「1.(4)今後の見通し」 🟢 一次情報
営業利益率(来期予想)・ROE(来期予想) 本ブログ算出(会社予想値より計算・ROE分母は当期末自己資本) 🟡 補助データ
配当実績・来期配当予想・配当性向・純資産配当率 2026年6月期 決算短信「2.配当の状況」 🟢 一次情報
配当方針(配当性向30%目標)・2016年6月期の記念配当内訳 有価証券報告書「第4 提出会社の状況 3 配当政策」(EDINET・2025年9月25日提出)ほか 🟢 一次情報
自己資本比率・現金及び預金・短期有価証券・有利子負債・発行済株式数 2026年6月期 決算短信「貸借対照表」「発行済株式数」 🟢 一次情報
営業CF・投資CF・財務CF・現金及び現金同等物 期末残高 2026年6月期 決算短信「キャッシュ・フロー計算書」 🟢 一次情報
セグメント別(LABO運営/製品等関連) 2026年6月期 決算短信「経営成績等の概況」「セグメント情報等」 🟢 一次情報
過去配当履歴・EPS推移 EDINET DB 🟢 一次情報
株価¥2,958(2026-08-14終値) J-Quants API(JPX 公式) 🟢 一次情報

【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。