結論: 半導体好調で通期上方修正、配当245円へ
📊 スコア: C 68点
💰 配当: 130→245円予想(+115円)、8月6日に188円から+57円増額
✅ 良い点: 通期予想を上方修正、自己資本比率76.1%、営業利益率24.1%
⚠️ 注意点: 予想利回り2.42%、2025年3月期に減配、半導体向けに集中
1. 業績ハイライト
- 売上高183.04億円(+35.6%)、電子機器が牽引。
- 営業利益49.63億円(+83.4%)、操業度が向上。
- 経常利益53.71億円(+94.2%)、為替差益が上乗せ。
- 純利益36.73億円(+85.8%)、EPS160.69円。
- 通期予想を上方修正、年間配当は245円へ増額。
サマリー
- 増益の中身は粗利の拡大: 売上総利益が55.04億円→84.08億円へ+29.04億円増え、販売費及び一般管理費の増加+6.47億円を吸収して営業利益は+22.58億円となった。
- 通期予想を大幅に上方修正: 会社は5月14日公表の通期予想を売上高830億円・営業利益200億円・純利益140億円へ引き上げた(2026年8月6日開示「業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」)。半導体市場の回復を受けた製造装置向けフッ素樹脂製品の販売が国内外で想定を超え、増収に伴う操業度の向上が利益を押し上げたことを会社は理由に挙げている。
- 利益の進捗が前倒し: 上方修正後の通期予想に対する進捗率は売上高22.1%・営業利益24.8%・純利益26.2%。前年同期の対通期実績比(営業利益22.3%)より利益側が先行している。
2. 配当判断サマリー
- 2027年3月期の年間配当予想を188円から245円へ引き上げ(前期実績130円から+115円)。ただし第2四半期末・期末の内訳はいずれも未定のままである。
- 会社は「安定的かつ継続的な配当と配当水準の向上」を基本方針とし、2027年3月期(2026年度)配当より配当性向40%を目標に実施すると開示。2026年8月6日の配当予想修正の開示でも、連結ベースの配当性向40%を目標に据える点が基本方針として改めて示されており、245円は同方針と上方修正後の通期予想に沿った年間配当予想の引き上げにあたる(開示の表で改められたのは合計額のみで、第2四半期末・期末の内訳は未定のまま)。予想245円は予想EPS612.39円の40.0%である。
- 予想配当利回りは2.42%(株価¥10,140)で、大幅増配後も水準は高くない。DOEは2026年3月期実績で3.9%。
- 同じ半導体製造装置向けを主戦場とするアバールデータ(6918)とは、両社とも直近5年内に業績連動の減配履歴を持つ点が共通する。
3. スコア内訳
配当持続性ランク: C(68/100点) ★★★☆☆
| カテゴリ | 配点 | 得点 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 配当 | 50 | 26 | 性向9・DOE7・利回り2・方針6・耐性2 |
| 財務 | 25 | 17 | 自己資本10・ネットキャッシュ4・営業CF安定性3 |
| 収益 | 25 | 25 | 営業利益率15・ROE10 |
| 合計 | 100 | 68 | — |
3-1. 主な加点(配点比70%以上)
- 営業利益率 15/15: 2027年3月期の通期会社予想 24.1%(営業利益200億円÷売上高830億円)を採点根拠とし、15%以上で満点。第1四半期単独の実績は27.1%でこれを上回る
- ROE 10/10: 2027年3月期の通期会社予想 17.2%(予想純利益140億円÷自己資本平均815.61億円)を採点根拠とし、15%以上で満点。2026年3月期の実績は11.7%で「10〜15%」帯だった
- 自己資本比率 10/10: 76.1%(前期末75.2%から+0.9pt)、60%以上で満点
- 配当性向 9/10: 40.0%(当期通期予想245円÷予想EPS612.39円)。機械は業種補正の対象外でメーカー・小売の中央値35%を用い、+5.0pt上回るため「中央値〜+10pt」帯
- DOE 7/10: 3.9%(2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」純資産配当率(連結))で「3〜5%」帯。2027年3月期(予想)行には同欄の記載がなく、予想配当総額56.01億円÷自己資本平均815.61億円で試算すると6.9%相当になるが、採点は会社開示の実績値を用いている
3-2. 主な減点(配点比40%以下)
- 配当利回り 2/10: 2.42%(予想DPS245円÷株価¥10,140・2026-08-27終値・J-Quants API)で「1.5〜2.5%」帯。前期カルテの1.87%から上がったが帯は変わらない
- 増配減配耐性 2/10: 2024年3月期→2025年3月期に159→125円の減配があり、特別配当10円と100周年記念配当10円を除いた実質普通配当ベースでも139→125円(△14円)の純減配。この減配は直近5年(2022年3月期〜2026年3月期)の対象期間に入るため「直近5年内に単年減配あり」帯にとどまる
- ネットキャッシュ 4/10: 現金及び預金22,202百万円 + 短期有価証券0百万円 − 有利子負債11,450百万円 = +10,752百万円。時価総額2,539.30億円比4.2%で「プラス・時価総額の10%未満」帯
3-3. スコアの動き(定点観測)
- スコア変動: 前期(2026年3月期)カルテの66点 → 今回68点(+2点)
- 変動の内訳: 点数が動いたのはROEと配当性向の2項目だけで、収益カテゴリが22→25点、配当カテゴリが27→26点となった。ROEは採点根拠が2026年3月期実績11.7%から2027年3月期の通期予想17.2%に替わって7→10点、配当性向も同じく実績33.5%から予想40.0%に替わって10→9点になっている
- 満点項目は維持: 営業利益率 15/15・自己資本比率 10/10 は据え置き。DOE 7/10・配当方針 6/10・増配減配耐性 2/10・ネットキャッシュ 4/10・営業CF安定性 3/5 も前期カルテと同じ点数である
- 現在の位置づけ: 収益25/25と自己資本比率10/10がスコアを支え、配当利回り2/10と増配減配耐性2/10が伸びを抑える構図は前期カルテから変わらない。68点はC帯(55〜69点)の上限に近い位置にある
※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。
4. 事業の強み・構造リスク
4-1. ✅ 事業の強み
- 保守・更新需要を持つ産業機器の併営: 会社は産業機器関連について、設備投資動向への注視は必要としつつ保守・更新需要や環境対応分野を中心に安定的な需要を見込むと説明する。半導体の投資サイクルとは別の需要源を社内に抱えることは、装置投資が止まる局面でも売上の土台を残す。
- カーボン製品での協働と中国の新工場: タンケンシールセーコウとのシナジー発現に向け、カーボン製品を中心に技術・生産・営業の各分野で協働を進めると開示。中国では新工場が稼働を開始した。供給体制と製品幅がともに広がれば、配当原資を半導体一本足に頼らない構図づくりが進む。
4-2. ⚠️ 構造リスク
- 半導体向けへの収益集中が一段と進行: 報告セグメント計の利益に占める電子機器関連の比率は前年同期78.0%から90.3%へ上がった(44.75億円÷49.57億円)。半導体の投資サイクルが配当原資をほぼ一手に左右する状態に近づいている。
- 産業機器関連の採算低下: 売上はほぼ横ばい(+0.4%)ながらセグメント利益は5.93億円→4.82億円(△18.7%)。会社は製品構成の変化と原材料価格・人件費の上昇を理由に挙げる。谷を埋める役の利益率が細っている。
保有状況: 筆者は本銘柄を 保有していません(観察対象として継続フォロー予定)。
5. 筆者メモ
配当を88%増やしても予想利回りは2.42%どまりで、株価がすでに増配を織り込んでいる。増配額の大きさと利回りの水準が噛み合わない状態が続いている点を記録しておきたい。
次回(2027年3月期 中間期・2026年11月頃発表予定)見るポイント:
- 年間245円の内訳開示: 第2四半期末・期末ともに未定のままの配分が、中間期決算でどう示されるか
- 上方修正後の進捗: 営業利益の進捗率24.8%が中間期でどこまで積み上がるか
- 産業機器関連の採算: 売上横ばいで△18.7%となったセグメント利益が戻るか
6. 配当の見方
6-1. 配当の中身
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 2025年3月期実績 | 中間54円+期末71円=125円 |
| 2026年3月期実績 | 中間50円+期末80円=130円(+5円) |
| 2027年3月期予想 | 年間245円(+115円・第2四半期末と期末の内訳は未定。2026年8月6日に188円から+57円上方修正) |
| 配当性向(連結・当期通期予想・表面) | 40.0%(予想245円 ÷ 予想EPS612.39円・配当÷EPSで再計算)。2026年3月期の実績は33.5%(決算短信記載値) |
| DOE(連結・純資産配当率) | 3.9%(2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」純資産配当率(連結)記載値。2027年3月期(予想)行に同欄の記載はなく、予想配当総額56.01億円÷自己資本平均815.61億円で試算すると6.9%相当) |
| 配当利回り | 2.42%(予想DPS245円 ÷ 株価¥10,140・2026-08-27終値・J-Quants API) |
| 配当方針 | 安定的かつ継続的な配当と配当水準の向上を基本方針とし、2027年3月期(2026年度)配当より配当性向40%を目標に実施すると開示(会社IR「配当・株主優待」)。2026年8月6日開示「業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」でも、連結ベースの配当性向40%を目標に据える点が基本方針として改めて示され、245円への増額はこの方針と上方修正後の通期予想に沿ったものと説明されている。DOEの数値目標や累進配当の宣言はない |
| 連続増配年数 | 1期連続増配(2025年3月期→2026年3月期 +5円)。2027年3月期予想245円が実現すれば2期目。直前の2024年3月期→2025年3月期は159→125円の減配で、連続増配はそこで一度途切れている |
6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)
2022年以前の履歴を表示
| 年度 | DPS(円) | 実質普通DPS(円) | EPS(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2015/3期 | 20 | 20 | 80.29 | 24.9% |
| 2016/3期 | 28 | 28 | 97.23 | 28.8% |
| 2017/3期 | 34 | 34 | 131.06 | 25.9% |
| 2018/3期 | 36 | 36 | 139.98 | 25.7% |
| 2019/3期 | 45 | 45 | 152.13 | 29.6% |
| 2020/3期 | 40 | 40 | 108.57 | 36.8% |
| 2021/3期 | 50 | 50 | 144.66 | 34.6% |
| 2022/3期 | 106 | 106 | 350.47 | 30.2% |
| 年度 | DPS(円) | 実質普通DPS(円) | EPS(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2023/3期 | 133 | 133 | 442.99 | 30.0% |
| 2024/3期 | 159(特別10・記念10含む) | 139 | 462.57 | 30.0% |
| 2025/3期 | 125 | 125 | 355.82 | 35.1% |
| 2026/3期 | 130 | 130 | 388.19 | 33.5% |
| 2027/3期(予想) | 245 | 245 | 612.39 | 40.0% |
(注)
- データ基準: DPSは各年度の決算短信「2.配当の状況」、EPSはEDINET DBの系列(直近期は決算短信の1株当たり当期純利益と一致確認済)。配当性向は全年度とも配当÷EPSで再計算し、記念配当・特別配当を含む年度は実質普通DPSベースで記載している
- 株式分割: 対象期間に株式分割・株式併合はない(EDINET DBの分割調整係数は全年度1.0)。表の全年度が同一の株数基準である
- 記念配当・特別配当: 2024年3月期の年間159円は中間60円+期末99円で、期末99円の内訳は普通配当79円+特別配当10円+100周年記念配当10円(2024年3月期 決算短信「2.配当の状況」注記)。特別配当10円は前後の年度(2023年3月期133円・2025年3月期125円)に内訳の注記が付いておらず、この年度限りの上乗せにあたるため、記念配当10円とあわせて実質普通DPSから除いている。実質普通DPSは139円、同年度の配当性向も実質ベースの30.0%を記載している(表面ベースなら34.4%)。他の年度は表面DPSと実質普通DPSが一致する
- 2025年3月期の減配: 表面159→125円(△34円)、特別配当・記念配当を除いた実質普通配当ベースでも139→125円(△14円)の純減配。EPSが462.57円→355.82円(△23.1%)へ縮んだのに連動した業績連動減配で、配当性向は30.0%→35.1%とむしろ上がっている
- コロナ期の挙動: 2019年3月期→2020年3月期に45→40円(△5円)の減配があるが、この期間は直近5年の対象期間からすでに外れている
- 配当政策の傾向: EPSと連動して上下する業績連動色が強く、半導体サイクルの局面で配当額も動いてきた。2027年3月期(2026年度)配当から配当性向40%目標が明示され、2027年3月期予想245円は予想EPS612.39円の40.0%にあたる
6-3. 配当の評価ポイント(3点)
- 増配構造: 2027年3月期予想245円は前期実績130円から+115円(+88.5%)。8月6日に期初予想188円から+57円引き上げており、増配幅は通期純利益予想の上方修正(107億円→140億円)と歩調が合っている
- 方針シグナル: 2027年3月期(2026年度)配当より配当性向40%を目標に掲げ、予想245円は予想EPS612.39円の40.0%にあたる。2026年8月6日の増額開示でも配当性向40%目標が基本方針として繰り返されており、245円は方針の変更や記念配当の上乗せではなく、方針の枠内で利益予想の引き上げに連動した結果である。目標に沿って配当額が決まる設計のため、利益が動けば配当額も動く。DOEの数値目標や累進配当の宣言はない
- 耐性実績: 2020年3月期に45→40円、2025年3月期に159→125円(実質139→125円)の減配があり、後者は直近5年の対象期間に入る。2027年3月期は大幅増配予想だが、判定では直近5年内の減配履歴が先に効く
7. 詳細データ
7-1. 業績サマリー(第1四半期累計)
| 指標 | 当第1四半期 | 前年同期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 183.04億円 | 134.99億円 | +35.6% |
| 売上総利益 | 84.08億円 | 55.04億円 | +52.8% |
| 売上総利益率 | 45.9% | 40.8% | +5.2pt |
| 営業利益 | 49.63億円 | 27.05億円 | +83.4% |
| 営業利益率(四半期実績) | 27.1% | 20.0% | +7.1pt |
| 経常利益 | 53.71億円 | 27.65億円 | +94.2% |
| 親会社株主帰属四半期純利益 | 36.73億円 | 19.77億円 | +85.8% |
| EPS | 160.69円 | 84.95円 | +89.2% |
上方修正後の通期予想に対する進捗率は売上高22.1%・営業利益24.8%・経常利益26.3%・純利益26.2%(いずれも百万円実額から算出)。前期の通期実績に対する前年同期の進捗率は売上高22.7%・営業利益22.3%・経常利益21.4%・純利益22.1%で、利益側の進捗が1年前より前倒しで進んでいる。
セグメント別(対前年同期比)
| 区分 | 売上 | 前年同期比 | セグメント利益 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|---|
| 電子機器関連事業 | 137.10億円 | +53.6% | 44.75億円 | +112.4% |
| 産業機器関連事業 | 45.84億円 | +0.4% | 4.82億円 | △18.7% |
| その他(不動産賃貸業等) | 0.09億円 | +7.1% | 0.06億円 | +5.1% |
会社は電子機器関連について、半導体市場の回復を背景に半導体製造装置向けフッ素樹脂製品の販売が国内外ともに好調に推移し、増収に伴う操業度の向上等で営業利益も大きく増えたと説明している。地域別では日本が92.64億円→120.31億円、アジアが25.44億円→43.88億円へ増え、アジア比率は18.8%から24.0%へ上がった。
業績増減要因の「業績の質」診断
| 観点 | 評価 | 解釈 |
|---|---|---|
| 一過性要因 | 🟢 軽微 | 当第1四半期に特別利益・特別損失の計上はなく、税金等調整前四半期純利益は経常利益と同額の53.71億円。営業増益22.58億円は売上総利益の増加29.04億円と販売費及び一般管理費の増加6.47億円でほぼ全額が説明できる |
| 営業外損益 | 🟡 注意 | 為替差益2.72億円(前年同期は為替差損0.12億円)で営業外収益が1.23億円→4.65億円へ増え、経常+94.2%が営業+83.4%を上回った。差の一部は為替によるもので、次期も同水準が続くとは限らない |
| 純利益押し下げ要因 | 🟢 軽微 | 法人税等合計は7.88億円→16.97億円で税負担率は28.5%→31.6%へ上がった。純利益+85.8%が経常+94.2%を下回るのはこの税負担の増加によるもので、利益を膨らませる一過性要因は入っていない |
| 開示の誠実性 | 🟢 高 | セグメント別の売上・利益と地域別の収益内訳を開示し、四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成していない旨と減価償却費8.58億円・のれん償却額1.16億円を明記。通期予想と配当予想の修正も別途開示している |
→ 業績の質: 特別損益ゼロで、営業増益22.58億円のほぼ全量が電子機器関連の本業から出ている。
7-2. 財務・CFサマリー
| 指標 | 2026年3月期末 | 2027年3月期Q1末 |
|---|---|---|
| 営業CF(百万円) | 15,126 | N/A(CF未作成) |
| 投資CF(百万円) | △5,882 | N/A(CF未作成) |
| 財務CF(百万円) | △5,316 | N/A(CF未作成) |
| 現金及び預金(BS・百万円) | 25,531 | 22,202(△13.0%) |
| 短期有価証券(BS流動・百万円) | 0 | 0 |
| 現金及び現金同等物 期末残高(CF・百万円) | 25,531 | N/A(CF未作成) |
| 自己資本比率(%) | 75.2 | 76.1(+0.9pt) |
| 投資有価証券(百万円) | 7,643 | 10,669(+39.6%) |
CFの3行は通期実績(第1四半期は四半期連結キャッシュ・フロー計算書が作成されていない)。現金及び預金・短期有価証券・自己資本比率・投資有価証券は各期末時点の四半期連結貸借対照表の値である。
- 有利子負債: 短期借入金750百万円 + 1年内返済予定の長期借入金400百万円 + 社債10,000百万円 + 長期借入金300百万円 = 11,450百万円(2026年6月末・前期末は11,525百万円)
- ネットキャッシュ: 現金及び預金22,202百万円 + 短期有価証券0百万円(四半期連結貸借対照表の流動資産に有価証券の計上なし) − 有利子負債11,450百万円 = +10,752百万円(時価総額2,539.30億円〔株価¥10,140×期末発行済株式総数25,042,406株・自己株式を含む〕の4.2%で「プラス・時価総額の10%未満」帯=4/10点)。投資有価証券106.69億円は投資その他の資産に計上された長期保有分のため分子に算入していない
- 営業CF安定性: 第1四半期は四半期連結キャッシュ・フロー計算書を作成していないため、直近5期の通期実績で評価する。2022年3月期11,950 → 2023年3月期6,058 → 2024年3月期5,640 → 2025年3月期14,184 → 2026年3月期15,126百万円。5期とも黒字だが5期平均10,592百万円に対して2023年3月期△42.8%・2024年3月期△46.8%・2025年3月期+33.9%・2026年3月期+42.8%と±20%を超える振れが4期あり、外れ値1件の除外では説明できないため3/5点
- 現金が減った中身: 現金及び預金は33.29億円減った。第1四半期に前期末の期末配当80円(総額約18.29億円)を支払っており、利益剰余金は666.87億円→685.31億円へ18.44億円の増加にとどまる(四半期純利益36.73億円 − 配当18.29億円)。加えて受取手形及び売掛金が115.95億円→140.80億円、棚卸資産(商品及び製品・仕掛品・原材料及び貯蔵品)が107.89億円→120.04億円へ積み上がった
- 自己株式・発行済株式数: 期末発行済株式総数は25,042,406株で前期末と同数、当第1四半期に消却は行われていない(短信「株主資本の金額に著しい変動があった場合の注記」は該当なし)。期末自己株式数は2,181,018株→2,181,192株と174株の増加にとどまる
7-3. 通期業績予想(2027年3月期・2026年8月6日開示「業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」による上方修正)
| 項目 | 予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 830億円 | +39.5% |
| 営業利益 | 200億円 | +65.2% |
| 経常利益 | 204億円 | +57.6% |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 140億円 | +56.6% |
| EPS | 612.39円 | +57.8% |
| 営業利益率(通期予想) | 24.1%(200億円÷830億円・本ブログ算出) | +3.7pt |
| ROE(通期予想) | 17.2%(140億円÷自己資本平均815.61億円〔2026年3月末794.18億円と2026年6月末837.04億円の平均〕・本ブログ算出) | +5.5pt |
5月14日公表の通期予想(売上高700億円・営業利益155億円・経常利益155億円・純利益107億円・EPS 468.04円)からの修正で、売上高+130億円・営業利益+45億円・経常利益+49億円・純利益+33億円の引き上げにあたる。会社が挙げる修正理由は2点で、電子機器関連では半導体市場の回復を背景に半導体・液晶製造装置向けのフッ素樹脂製品が国内外とも当初想定を超えて売れ、今後も堅調な販売を見込むうえ増収による操業度の向上が利益を押し上げること、産業機器関連では精密機械装置向けメカニカルシールの販売が堅調に推移する見通しであることである。配当予想245円の引き上げも同じ開示で示され、連結配当性向40%目標という基本方針と上方修正後の通期予想を踏まえた配当予想の修正と説明されている(方針の変更や記念配当の上乗せによるものではない)。ただし開示の表で改められたのは年間合計額の188円→245円のみで、第2四半期末・期末の内訳はいずれも未定のまま据え置かれている。
7-4. データ出典の透明性
| 項目 | 出典 | 信頼度 |
|---|---|---|
| 第1四半期の売上高・売上総利益・営業利益・経常利益・純利益・EPS・セグメント別・地域別収益 | 2027年3月期 第1四半期決算短信(2026-08-06開示) | 🟢 一次情報 |
| 通期業績予想(売上高・営業利益・経常利益・純利益・EPS)・前回予想・上方修正の理由 | 2026年8月6日開示「業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」、2027年3月期 第1四半期決算短信「3.2027年3月期の連結業績予想」 | 🟢 一次情報 |
| 営業利益率(通期予想)・ROE(通期予想) | 本ブログ算出(会社予想値より計算・ROE分母は期首自己資本(前期末)と直近開示時点自己資本の平均) | 🟡 補助データ |
| 配当実績・当期配当予想245円(前回予想188円)・内訳未定の注記・増額の理由 | 2026年8月6日開示「業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」、2027年3月期 第1四半期決算短信「2.配当の状況」 | 🟢 一次情報 |
| DOE(純資産配当率)・配当金総額・2026年3月期の配当性向 | 2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」 | 🟢 一次情報 |
| 配当方針(配当性向40%目標) | 会社IR「配当・株主優待」ページ、2026年8月6日開示「業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」 | 🟢 一次情報 |
| 総資産・自己資本比率・現金及び預金・短期有価証券・投資有価証券・有利子負債・自己株式・発行済株式数 | 2027年3月期 第1四半期決算短信「四半期連結貸借対照表」 | 🟢 一次情報 |
| 営業CF・投資CF・財務CF・現金及び現金同等物 期末残高(通期) | 2022〜2026年3月期 各決算短信「連結キャッシュ・フローの状況」 | 🟢 一次情報 |
| 中期経営計画「One2030」・産業機器関連の需要見通し・中国の新工場・カーボン製品の協働 | 2026年3月期 決算短信「1.(4)今後の見通し」 | 🟢 一次情報 |
| 過去配当履歴・EPS推移(2015〜2026年3月期) | EDINET DB | 🟢 一次情報 |
| 2024年3月期 期末配当99円の内訳(普通79円+特別10円+100周年記念10円) | 2024年3月期 決算短信「2.配当の状況」注記 | 🟢 一次情報 |
| 株価¥10,140(2026-08-27終値) | J-Quants API(JPX 公式) | 🟢 一次情報 |
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