【エクシオグループ(1951)】配当C(66点)・DOE4.5%目標明示 — 2027年3月期Q1

観察中(筆者は当該銘柄を未保有)📁 建設業

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結論: 営業益+89.4%、DOE4.5%目途で年80円へ増配予想。

📊 スコア: C 66点
💰 配当: 68→80円(+12円)
良い点: 営業利益+89.4%自己資本比率54.8%、14期連続増配
⚠️ 注意点: ネットキャッシュ△544億円、利回り3.03%、システムソリューションの受注減


1. 業績ハイライト

  • 売上高 155,722百万円(+12.4%)・3セグメントとも増収
  • 営業利益 10,690百万円(+89.4%)・売上総利益率は17.3%へ
  • 経常利益 11,317百万円(+96.9%)・純利益 6,907百万円(+88.1%)
  • 自己資本比率 54.8%(+5.3pt)・総資産は3ヶ月で△9.4%
  • 通期予想・年間配当80円(+12円)ともに修正なし

サマリー

  • 利益の伸びが売上を大きく上回る: 売上高は+12.4%だが営業利益は+89.4%。売上総利益率が14.5%→17.3%へ+2.8pt改善し、販売費及び一般管理費の増加(+12.7%)を吸収した
  • 通期進捗は2割前後: 通期予想に対する第1四半期の進捗は売上20.8%・営業利益19.1%(百万円実額から算出)。前年同期の営業利益5,644百万円は2026年3月期実績52,016百万円の10.9%だったため、進捗そのものは前年より前倒しになっている
  • 総資産の圧縮で自己資本比率が上昇: 自己資本は342,077→342,937百万円と+0.3%にとどまる一方、総資産が△9.4%縮んだため比率は49.5%→54.8%へ。短信は受取手形・完成工事未収入金等の減少を主因に挙げており、前期末に積み上がった工事代金債権の回収が進んだ形

2. 配当判断サマリー

  • 2027年3月期は中間40円+期末40円=年80円の予想(+12円)で、第1四半期時点でも修正なし。2026年3月期の68円から+17.6%の増配計画にあたる
  • 配当方針は「安定した配当を継続的に実施することを基本方針とし、DOE(自己資本配当率)4.0%を目途に配当」で、次期(当期)はDOE 4.5%を目途とすると明示。DOEの数値目標を示す型で配当方針は8/10点
  • 通期予想ベースの配当性向45.8%(予想DPS80円÷予想EPS174.82円)は、建設業が配当性向の業種補正対象外のためメーカー・小売の中央値35%を準用して+10.8pt。前期実績45.0%(+10.0pt)から帯が一段下がった
  • 分割後基準では2013年3月期から2026年3月期まで14期連続増配で、直近5年に減配はない。同じ情報通信工事のコムシスホールディングス(1721)(B70点)も連続増配を12期にわたり続けており、両社とも増配減配耐性は10/10点

3. スコア内訳

配当持続性ランク: C(66/100点) ★★★☆☆

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 36 性向7・DOE7・利回り4・方針8・耐性10
財務 25 15 自己資本10・ネットキャッシュ2・営業CF安定性3
収益 25 15 営業利益率8・ROE7
合計 100 66

営業利益率ROEは、第1四半期単独ではなく当期通期の会社予想を採点根拠とした。営業利益率は通期予想7.5%(営業利益56,000百万円÷売上高750,000百万円)、ROEは通期予想10.4%(予想純利益35,500百万円÷自己資本342,507百万円=期首342,077百万円と第1四半期末342,937百万円の平均)である。配当性向・配当利回りも当期通期予想の年80円を基準に判定している。

3-1. 主な加点(高得点項目)

  • 自己資本比率 10/10: 54.8%(前期末49.5%から+5.3pt)。建設業は受注工事の運転資金で構造的にレバレッジが高くなるため自己資本比率の業種補正が適用され、40%以上で満点となる。本則の60%には届かないが、補正後の閾値40%は大きく上回っている
  • 増配減配耐性 10/10: 分割後基準で2013年3月期から2026年3月期まで14期連続増配(有価証券報告書で2012年3月期まで遡って確認)、直近5年に減配なし。当期も80円の増配予想のため「3年以上連続増配+直近5年で減配なし+来期増配予想」の最上位帯
  • 配当方針 8/10: 「安定した配当を継続的に実施することを基本方針とし、DOE(自己資本配当率)4.0%を目途に配当」に加え、当期はDOE 4.5%を目途とすると明示。DOEの数値目標を示す型で「DOE目標明示」帯
  • 配当性向 7/10: 通期予想ベース45.8%(予想DPS80円÷予想EPS174.82円)。建設業は配当性向の業種補正対象外でメーカー・小売の中央値35%を準用し、乖離+10.8ptの「+10〜+20pt」帯
  • DOE 7/10: 4.2%(2026年3月期実績・通期決算短信「配当の状況」純資産配当率(連結)記載値)。3〜5%帯で、会社が当期の目途に掲げる4.5%も同じ帯に収まる
  • ROE 7/10: 通期予想ベース10.4%(予想純利益35,500百万円÷平均自己資本342,507百万円)。10〜15%帯の下限付近

3-2. 主な減点(低得点項目)

  • ネットキャッシュ 2/10: △54,414百万円(現金及び預金52,163+短期有価証券14,986−有利子負債121,563・百万円)。時価総額比約△10.0%で本則は「マイナス」帯の0点だが、建設業の業種補正(受注工事の運転資金で構造的にマイナス)により2点
  • 配当利回り 4/10: 3.03%(予想DPS80円 ÷ 株価¥2,636・2026-08-28終値)。2.5〜3.5%帯で、3.5%の境界までは0.47ptの距離がある

3-3. スコアの動き(定点観測)

  • スコア変動: 前期(2026年3月期 通期)65点 → 今期66点(+1点)・ランクはCのまま
  • 変動の内訳: 動いたのは2項目。ROE 4→7は、前カルテが2026年3月期実績9.4%で採点していたのに対し、四半期カルテの規則どおり当期通期予想10.4%を採点根拠としたことで「10〜15%」帯へ移ったもの。配当性向9→7は、基準が2026年3月期実績45.0%(中央値+10.0pt)から2027年3月期通期予想45.8%(+10.8pt)へ移り「+10〜+20pt」帯に入ったことによる
  • 満点項目維持: 自己資本比率10(49.5%→54.8%)・増配減配耐性10(14期連続増配+当期の増配予想)
  • 現在の位置づけ: C(55〜69点)の上位で、B(70点)まで4点。スコアの上限要因になっているのは建設業の構造要因であるネットキャッシュ2点と、2.5〜3.5%帯にとどまる配当利回り4点。営業利益率は通期予想7.5%で「5〜10%」帯の中位にある

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. 事業の強み・構造リスク

4-1. ✅ 事業の強み

  • 受注が売上に先行する工事構造: 第1四半期の受注高2,182億円(+5.1%)は、同じ期間の売上高1,557億円を625億円上回っている。工事の進捗に応じて売上が後追いする構造のため、この差は当期後半以降の収益へ振り替わる余地として残る
  • データセンター需要に紐づく電気工事: 社会インフラは大規模データセンターと大型開発ビルの電気関連工事が牽引し、インターネットイニシアティブ・ゲットワークスとの協業でモジュール型/コンテナ型のエッジデータソリューション提供も開始した。設備投資サイクルに直結する需要基盤を持つ

4-2. ⚠️ 構造リスク

  • システムソリューションの受注減: 3事業で唯一、受注高が△9.1%(805億円)と前年同期を下回った。同事業の売上は+16.8%と伸びているが、受注は売上の先行指標にあたるため、この乖離が続けば来期以降の売上寄与は細る
  • 電気工事の担い手が拡大の制約: 会社は電気関連工事を担う人財育成を引き続き進めると明記しており、需要ではなく供給側(技術者)が事業拡大の制約になりうる。人件費が上がる局面では、受注の増加がそのまま利益率に結びつかない可能性がある

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有していません(観察対象として継続フォロー予定)


5. 筆者メモ

配当の目途がDOE4.0%から4.5%に上がった。中期経営計画と同時の引き上げで、年80円という金額よりも目途の水準そのものが動いた点に注目している。

次回(2027年3月期 中間期・2026年11月発表予定)見るポイント:

  • 中間配当40円の実施: 第1四半期時点で据え置いた年間80円の計画が中間段階でも維持されるか
  • システムソリューションの受注: 第1四半期に△9.1%だった受注高が、中間期で前年同期を上回る水準へ戻るか
  • 自己資本比率の反動: 総資産の圧縮で54.8%まで上がった比率が、未成工事支出金等の再増加でどこまで押し戻されるか

6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目
2025年3月期実績 中間31円+期末32円=63円
2026年3月期実績 中間33円+期末35円=68円(+5円)
2027年3月期予想 中間40円+期末40円=80円(+12円・2026-05-13公表から修正なし)
配当性向(連結・表面・通期予想ベース) 45.8%(予想DPS80円 ÷ 予想EPS174.82円・2026年3月期決算短信「配当の状況」の2027年3月期予想欄も45.8%)
DOE(連結・純資産配当率) 4.2%(2026年3月期実績・通期決算短信「配当の状況」記載値。2027年3月期予想欄に記載はなく、四半期短信にもDOE欄はない)
配当利回り 3.03%(予想DPS80円 ÷ 株価¥2,636・2026-08-28終値・J-Quants API)
配当方針 「安定した配当を継続的に実施することを基本方針とし、DOE(自己資本配当率)4.0%を目途に配当を実施」、次期(当期)は「DOE 4.5%を目途に配当を実施」と明示(2026年3月期決算短信「1.(4)今後の見通し」の「利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当」)
連続増配年数 14期連続増配(2013年3月期〜2026年3月期・分割後基準・有価証券報告書で遡及確認)。2027年3月期の80円予想どおりなら15期目

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算・分割後ベース統一)

2022年以前の履歴を表示(連続増配の検証用)
年度 DPS(円・分割後換算) EPS(円・分割後換算) 配当性向
2012 10 37.48 26.7%
2013 11 54.63 20.1%
2014 12 73.88 16.2%
2015 16 61.92 25.8%
2016 19 62.95 30.2%
2017 23 72.62 31.7%
2018 25 94.71 26.4%
2019 35 195.13 17.9%
2020 40 69.88 57.2%
2021 41 108.67 37.7%
2022 48 125.32 38.3%
年度 DPS(円・分割後換算) EPS(円・分割後換算) 配当性向
2023 51 102.49 49.8%
2024 60 94.76 63.3%
2025 63 128.97 48.8%
2026 68 151.13 45.0%
2027(予) 80 174.82(予) 45.8%

(注)

  • データ基準: 年度は3月期(例: 2026=2026年3月期)。EDINET DB引用で、2025年3月期の配当性向48.8%・2026年3月期の45.0%・2027年3月期予想の45.8%は、いずれも2026年3月期決算短信「2.配当の状況」の記載と一致確認済
  • 分割後ベースへの統一: 2024年4月1日を効力発生日(基準日2024年3月31日・2023年11月10日取締役会決議)として普通株式1株→2株の株式分割が行われており、本表は全期を分割後基準へ統一している。出典は適時開示「株式分割及び株主優待制度の廃止に関するお知らせ」、2025年3月期・2026年3月期の有価証券報告書「発行済株式総数、資本金等の推移」の注記(同分割で発行済株式総数が106,812,419株増加し213,624,838株)、および2024年3月期決算短信の注記。なお発行済株式総数はその後の自己株式の消却によって減っており、2026年6月末は§7-2に記載のとおり205,624,838株である
  • 基準が切り替わる期はEPSとDPSで1年ずれる: EPSは2024年3月期の開示値94.76円が既に分割後基準(短信が前連結会計年度の期首に当該分割が行われたと仮定して算定)である一方、DPSは2026年3月期有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」注4「第70期(2024年3月期)以前の1株当たり配当額は、当該株式分割前の実際の株式数及び配当額を記載」により2025年3月期から分割後基準となる。したがって2024年3月期は「DPSが分割前・EPSが分割後」の境界年にあたり、本表では同期のDPS開示値120円だけを2で除している。2023年3月期以前はDPS開示値(2023年3月期102円など)とEPS開示値(2023年3月期204.98円など)をいずれも2で除した。分割後基準に揃えたときにのみ配当性向が2026年3月期決算短信の記載値(2025年3月期48.8%・2026年3月期45.0%・2027年3月期予想45.8%)と一致することも、この扱いを裏づけている
  • 連続増配の起点と数え方: 分割後基準では2012年3月期10円→2013年3月期11円が増配で、以降2026年3月期68円まで毎期増配が続く。2026年3月期が14期目にあたる。分割前の表面ベース(2012年3月期20円→2013年3月期22円→2014年3月期24円→2015年3月期32円)でも同じく単調に増えており、換算方法によって連続年数は変わらない。有価証券報告書で遡って確認できた範囲での起点が2013年3月期であり、それ以前へさらに遡る可能性は否定できない
  • 記念配当特別配当: 2026年3月期決算短信および2027年3月期第1四半期決算短信の「2.配当の状況」に記念配当・特別配当の内訳注記はなく、直近3期(2025年3月期〜2027年3月期予想)は表面DPSと普通配当が一致する。遡って確認できた内訳は2022年3月期の1件で、同期の年間96円(分割前の表面ベース)は普通配当94円+記念配当2円(2021年10月の商号変更「エクシオグループ」記念)の構成だった。出典は2021年11月10日「配当予想の修正(記念配当)に関するお知らせ」と2022年3月期有価証券報告書の配当政策で、2026年3月期有価証券報告書までの注記「第68期の1株当たり配当額には、記念配当2円を含んでおります」でも継続して確認できる。分割後換算では表面48円=普通47円+記念1円にあたるが、普通配当ベースでも2021年3月期41円→2022年3月期47円→2023年3月期51円と増配が続くため、増配減配耐性の判定は変わらない
  • 配当政策の傾向: 配当性向は2019年3月期の17.9%を底に切り上がり、2024年3月期の63.3%をピークとして直近3期は45〜49%帯で安定している。DOEの目途は2026年3月期の4.0%から当期4.5%へ引き上げられ、還元の下支えは方針側にも置かれている

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 2026年3月期は63→68円(+5円・+7.9%)、2027年3月期は68→80円(+12円・+17.6%)の増配予想。内訳は中間33→40円(+7円)・期末35→40円(+5円)で、中間と期末の両方を引き上げる形になっている
  • 方針シグナル: 2026年3月期決算短信「1.(4)今後の見通し」の「利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当」は、DOE(自己資本配当率)4.0%を目途とする従来方針に加え、次期(当期)はDOE 4.5%を目途とすることを明示。中期経営計画(2026〜2030)の公表と同じタイミングで目途の水準が引き上げられている。累進配当の宣言はない
  • 耐性実績: 分割後基準で2013年3月期11円から2026年3月期68円まで14期連続増配、直近5年に減配はない。コロナ期(2020年3月期40円→2021年3月期41円)も+1円の増配で通過している。当期は80円の増配予想のため「3年以上連続増配+直近5年で減配なし+来期増配予想」の10点帯にあたる

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー(第1四半期累計)

指標 当第1四半期 前年同期 前年同期比
売上高 155,722百万円 138,599百万円 +12.4%
売上総利益 26,985百万円 20,104百万円 +34.2%
営業利益 10,690百万円 5,644百万円 +89.4%
営業利益率(四半期実績) 6.9% 4.1% +2.8pt
経常利益 11,317百万円 5,748百万円 +96.9%
親会社株主帰属四半期純利益 6,907百万円 3,672百万円 +88.1%
EPS 33.91円 17.82円 +90.3%

通期予想に対する進捗率は売上20.8%・営業利益19.1%・経常利益20.8%・純利益19.5%(いずれも百万円実額から算出)。単純按分の25%はいずれも下回るが、前年同期の営業利益5,644百万円が2026年3月期実績52,016百万円の10.9%だったことと比べると進捗は前倒しになっている。

セグメント別(対前年同期比)

セグメント 売上高 前年同期比 セグメント利益 前年同期比
通信インフラ 60,122百万円 +4.1% 5,837百万円 +10.7%
社会インフラ 49,188百万円 +19.7% 2,677百万円 +1,400.2%
システムソリューション 46,411百万円 +16.8% 2,174百万円 +1,044.5%

売上高は外部顧客への売上高で、セグメント利益は調整額の計上がなく、合計10,690百万円がそのまま連結営業利益となる。受注高は通信インフラ76,588百万円(+13.3%)・社会インフラ61,163百万円(+18.8%)・システムソリューション80,510百万円(△9.1%)で、合計218,263百万円(+5.1%)。売上高・セグメント利益・受注高のいずれもセグメント別の金額は百万円未満を切り捨てて開示されているため、上記の単純合算は開示された合計と1〜2百万円ずれる(本記事は開示された合計値を採っている)。なお当四半期から報告セグメントの区分を見直し、従来「システムソリューション」に含めていたグローバルユニットを案件の性質に応じて各セグメントへ配分し、従来「都市インフラ」の一部を「通信キャリア」へ移管したうえで名称を「通信インフラ」「社会インフラ」へ変更している。前年同期の数値は変更後の区分で組み替えて開示されているため、上表の増減率は同じ区分同士の比較である。

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟢 当第1四半期は特別利益・特別損失ともに計上なし。前年同期には投資有価証券売却益761百万円があり、その反動を受けたうえで税金等調整前四半期純利益は6,510→11,317百万円(+73.8%)。増益は本業段階から積み上がっている
営業外損益 🟡 経常+96.9%が営業+89.4%を上回るのは、為替差益387百万円(前年同期は計上なし)と受取利息・受取配当金の増加が主因。営業外収益771→1,352百万円に対し、営業外費用は支払利息の増加(274→392百万円)を含めて667→725百万円にとどまる
純利益押し下げ/押し上げ要因 🟡 法人税等は3,001→4,382百万円だが、税金等調整前四半期純利益に対する負担率は46.1%→38.7%へ低下した。会社は四半期特有の会計処理として見積実効税率法を採用しており、通期の税負担率の見積りが変われば期中の税金費用も振れる
開示の誠実性 🟢 報告セグメントの区分変更を注記し、前年同期を変更後区分へ組み替えて開示。四半期連結キャッシュ・フロー計算書が未作成であることと、代わりに減価償却費3,099百万円・のれん償却額886百万円を注記していることも明記している

業績の質: 高品質(前年同期の特別利益の反動を吸収したうえで、3セグメントとも増収増益という本業要因で増益)

7-2. 財務・CFサマリー

指標 前期末(2026年3月末) 当第1四半期末(2026年6月末)
現金及び預金(BS・百万円) 41,718 52,163(+25.0%)
短期有価証券(BS流動・百万円) 0 14,986
現金及び現金同等物 期末残高(CF・百万円) 41,376 N/A(CF未作成)
有利子負債(百万円) 137,240 121,563(△11.4%)
自己資本比率(%) 49.5 54.8(+5.3pt)
  • 有利子負債 121,563百万円: 短期借入金5,601+1年内償還予定の社債20,000+長期借入金95,962(2027年3月期 第1四半期決算短信「四半期連結貸借対照表」)。リース債務は流動・固定とも「その他」に含まれ区分開示されていないため算入していない。前期末は137,240百万円(短期借入金21,251+1年内償還予定の社債20,000+長期借入金95,989)で、3ヶ月で△15,677百万円圧縮された
  • ネットキャッシュ: 現金及び預金52,163百万円 + 短期有価証券14,986百万円 − 有利子負債121,563百万円 = △54,414百万円(2026年6月末BS基準)。時価総額約5,420.27億円(株価¥2,636×期末発行済株式数205,624,838株・自己株式を含む)の約△10.0%で、本則は「マイナス」帯の0点。建設業は受注工事の運転資金でネットキャッシュが構造的にマイナスとなるため業種補正が適用され2/10点となる。前期末の△95,522百万円(現金及び預金41,718+短期有価証券0−有利子負債137,240)からは+41,108百万円改善した。短期有価証券は前期末には計上がなく、当第1四半期に14,986百万円が流動資産の「有価証券」として計上されている
  • 営業CF: 第1四半期の四半期連結キャッシュ・フロー計算書は作成されていない(短信注記)。営業CF安定性の採点は直近5期(2022年3月期〜2026年3月期)の通期実績 26,406 → 5,483 → 41,902 → 6,842 → 33,230百万円を対象とする。5期連続黒字だが5期平均22,772百万円に対する乖離は△75.9%+84.0%と大きく、±20%超の振れが5期中4期に出るため「黒字維持だがブレあり」の3/5点
  • 財政状態の変動: 総資産は691,154→625,986百万円(△65,168百万円)。受取手形・完成工事未収入金等が305,419→191,937百万円(△113,482百万円)へ減る一方、未成工事支出金等は58,031→75,452百万円(+17,421百万円)へ増えた。負債側も支払手形・工事未払金等が82,463→54,379百万円(△28,084百万円)、短期借入金が21,251→5,601百万円(△15,650百万円)へ減少している。自己資本は342,077→342,937百万円と+860百万円にとどまるため、自己資本比率の+5.3pt上昇はほぼ総資産の圧縮によるもの
  • 自己株式: 期末発行済株式数(自己株式を含む)は205,624,838株で前期末から変わらず、当第1四半期の消却はない。自己株式は1,548,975株(3,392百万円)→2,408,213株(5,825百万円)へ増えており、短信も純資産の変動要因に自己株式の取得を挙げている

7-3. 通期業績予想(2027年3月期)

項目 予想 前期比
売上高 750,000百万円 △4.8%
営業利益 56,000百万円 +7.7%
経常利益 54,500百万円 +3.4%
親会社株主帰属当期純利益 35,500百万円 +14.4%
EPS 174.82円 +15.7%
営業利益率(通期予想) 7.5%(56,000百万円÷750,000百万円・本ブログ算出) +0.9pt
ROE(通期予想) 10.4%(35,500百万円÷342,507百万円・本ブログ算出) +1.0pt
  • 増減トーン: 売上高は△4.8%の減収計画だが、営業+7.7%・経常+3.4%・純利益+14.4%と利益は増益。2026年5月13日公表の予想から修正はなく、第1四半期短信でも「変更はありません」と据え置きが確認されている
  • 前提条件: 中期経営計画(2026〜2030)の初年度にあたり、通信インフラ・社会インフラ・システムソリューションの3事業で利益バランスの均等化を図る方針。受注高は通期7,700億円(△5.2%)の計画で、第1四半期の受注高2,182億円は進捗28.3%と先行している。中東情勢については一部資材の納期遅延が懸念されるものの、中東地域で事業活動を行っていないため業績への直接的な影響は限定的と説明されている
  • ROE分母の考え方: 期首自己資本(2026年3月末342,077百万円)と直近開示時点(2026年6月末342,937百万円)の平均342,507百万円を用いている。四半期・中間期のカルテでは営業利益率とROEを当期通期の会社予想ベースで採点しており、四半期単独の実績値は採点に用いていない

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
第1四半期の売上・売上総利益・営業利益・経常利益・純利益・EPS・受注高・セグメント別・減価償却費・のれん償却額 2027年3月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-08-07開示) 🟢 一次情報
通期業績予想・当期配当予想(中間40円+期末40円) 2027年3月期 第1四半期決算短信「3.2027年3月期の連結業績予想」「2.配当の状況」 🟢 一次情報
営業利益率(通期予想)・ROE(通期予想) 本ブログ算出(会社予想値より計算・ROE分母は期首自己資本(前期末)と直近開示時点自己資本の平均) 🟡 補助データ
配当方針・DOE(純資産配当率)4.2%・2026年3月期の配当性向45.0%・通期受注高計画 2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」「1.(4)今後の見通し」(2026-05-13開示) 🟢 一次情報
自己資本比率・自己資本・総資産・現金及び預金・短期有価証券・有利子負債・発行済株式数・自己株式数 2027年3月期 第1四半期決算短信「四半期連結貸借対照表」「注記事項(4)発行済株式数」 🟢 一次情報
営業CF・投資CF・財務CF・現金及び現金同等物 期末残高(通期実績) 2026年3月期 決算短信「連結キャッシュ・フロー計算書」・EDINET DB 🟢 一次情報
過去配当履歴・EPS推移・営業CF5期時系列 EDINET DB 🟢 一次情報
株式分割(2024年4月1日効力発生・1株→2株)の内容と遡及基準・2022年3月期の記念配当2円 「株式分割及び株主優待制度の廃止に関するお知らせ」(2023-11-10)・「配当予想の修正(記念配当)に関するお知らせ」(2021-11-10)・2022年3月期〜2026年3月期 有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」「発行済株式総数、資本金等の推移」「配当政策」 🟢 一次情報
株価¥2,636(2026-08-28終値) J-Quants API(JPX 公式) 🟢 一次情報

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本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。