【ショーボンドホールディングス(1414)】配当B(79点)・10期連続増配 — 2026年6月期

保有中(筆者が当該銘柄を保有)📁 建設業

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結論: 10期連続増配とDOE8.7%が支柱、受注残の減少が重し。

📊 スコア: B 79点
💰 配当: 43.875→45.75円(+1.875円)、来期46.5円予想(+0.75円)
良い点: 10期連続増配、自己資本比率82.3%、無借金
⚠️ 注意点: 受注残 △11.3%配当性向60.1%、上位3顧客で43.5%


1. 業績ハイライト

  • 売上高: 892.04億円(△1.7%)、国と高速道路会社向けの工事売上が低調。
  • 営業利益: 208.31億円(+0.2%)、売上総利益率29.9%の維持で微増益。
  • 純利益: 154.39億円(+2.5%)、14期連続の増益。
  • 受注残高: 724.98億円(△11.3%)で先行指標の鈍化が継続。
  • 配当: 分割後45.75円(+1.875円)で10期連続増配、来期46.5円予想。

サマリー

  • 本業は横ばい圏: 売上高は国と高速道路会社向け工事の低調で892.04億円(△1.7%)。一方で売上総利益率29.9%を維持し、営業利益208.31億円(+0.2%)と小幅増益を確保した。
  • 利益は14期連続増益: 純利益154.39億円(+2.5%)。経常段階でタイとアメリカの持分法適用会社の収益改善が効き、特別利益では投資有価証券売却益11.38億円が寄与した。
  • 先行指標は鈍化継続: 受注高800.04億円(△2.7%)が売上高を下回り、受注残高は724.98億円(△11.3%)へ減少。地方自治体と高速道路会社の受注が前年を下回った。

2. 配当判断サマリー

  • 分割後ベースで43.875→45.75円(+1.875円+4.3%)、来期46.5円予想で10期連続増配(2017年6月期〜2026年6月期)。この間に減配はない。
  • 純資産配当率(DOE)8.7%は本ブログの採点で最上位帯にあたる水準で、当期の配当総額は92.26億円。
  • 中期経営計画2027で総還元性向90%、配当性向60%、自己株式取得年50億円を掲げ、2026年8月10日に上限440万株・50億円の取得を決議。累進配当宣言とDOE目標は未公表。
  • 配当性向は60%台に定着し、増配余地は利益成長に連動する構造。同じ建設業で連続増配を続けるオーテック(1736)は2026年3月期の配当性向が35.0%で、還元の設計が対照的。

3. スコア内訳

配当持続性ランク: B(79/100点) ★★★★☆

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 37 性向4・DOE10・利回り7・方針6・耐性10
財務 25 20 自己資本10・ネットキャッシュ7・営業CF安定性3
収益 25 22 営業利益率15・ROE7
合計 100 79

3-1. 主な加点(高得点項目)

  • 営業利益率 15/15: 来期予想23.33%(210億円 ÷ 900億円)で「15%以上」帯の満点。補修工事の高い売上総利益率が土台。
  • DOE 10/10: 8.7%(配当総額92.26億円 ÷ 自己資本1,060.12億円〔期首1,051.01億円と期末1,069.22億円の平均〕)でガイドの「5%以上」帯。短信の純資産配当率と一致する。
  • 増配減配耐性 10/10: 10期連続増配、直近5年に減配なし、来期も増配予想でガイドの最高帯。
  • 自己資本比率 10/10: 82.3%(+0.9pt)で「60%以上」帯。建設業の業種補正を使わずに満点。
  • 配当利回り 7/10: 3.54%(来期予想46.5円 ÷ 株価¥1,312)で「3.5〜4.5%」帯。
  • ネットキャッシュ 7/10: +372.47億円時価総額の13.0%、「プラス、10〜30%」帯。
  • ROE 7/10: 来期予想14.50%(155億円 ÷ 当期末自己資本1,069.22億円)で「10〜15%」帯。高い自己資本比率が分母を押し上げている。

3-2. 主な減点(低得点項目)

  • 配当性向 4/10: 60.1%(来期予想46.5円 ÷ EPS77.36円)で、本ブログ採点基準の中央値35%から+25.1ptの「+20〜+30pt」帯。建設業の業種補正は配当性向には適用されない。

3-3. スコアの動き(定点観測)

  • スコア変動: 前回カルテ(2026年6月期Q3)73点 → 今回79点(+6点)。ランクはBのまま。
  • 変動の内訳: 財務17→20はネットキャッシュ4→7(期末に短期有価証券114.87億円が新規計上され、時価総額比7.3%→13.0%)。配当34→37は配当利回り4→7(通期決算のカルテは来期予想配当を分子に取るため3.47%→3.54%となり3.5%帯に乗った)。
  • 配当本体は満点維持: DOE 10、増配減配耐性 10、自己資本比率 10、営業利益率 15 は前回から不変で、連続増配と無借金の骨格は動いていない。
  • 現在の位置づけ: 79点はB帯(70〜84)の上位で、A帯との差は配当性向4/10と営業CF安定性3/5に集約されている。利回りは3.5%帯に入ったばかりで、株価¥1,328.6を超えると3.5%を割り込む位置にある。

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. 事業の強み・構造リスク

4-1. ✅ 事業の強み

  • 予算措置に紐づく需要基盤: 2025年6月6日閣議決定の第1次国土強靭化実施中期計画で、2026年度からの5年間におおむね20兆円強程度の事業規模が想定されている。発注が計画と予算に連動する分、配当原資の振れ幅を抑える方向に働く。
  • 工事材料が工事売上の減少を相殺: 耐震補強用材料とカップリング材の販売増で「その他」の外部売上は43.56億円(+10.7%)。工事売上が減る局面でも売上総利益率29.9%の維持に寄与している。

4-2. ⚠️ 構造リスク

  • 上位3顧客への依存: 東日本高速道路198.87億円、西日本高速道路100.16億円、国土交通省89.20億円で売上の43.5%を占め、3社とも前期比で減少した。発注量の変動が売上に直結しやすい。
  • 報告セグメントが国内建設のみ: 海外建設と製品販売を含む「その他」は外部売上の4.9%にとどまる。国内公共インフラ以外の収益源が小さく、発注環境の変化を吸収する余地は限られる。

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有しています(株数は非開示・2026年8月時点)。


5. 筆者メモ

事業説明会で若手から社長までが補修の現場感を持って話すのを見て、この会社は続くと感じたのが保有の入口だった。受注残が1割減ってもDOE8.7%を保てるのは無借金だからで、その余力を見ている。


6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目
2025年6月期実績(分割後換算) 43.875円(中間16円 + 期末27.875円)
2026年6月期実績(分割後換算) 45.75円(中間20.5円 + 期末25.25円)
2027年6月期予想 46.5円(中間21円 + 期末25.5円)
増配 +1.875円(+4.3%)、来期は +0.75円(+1.6%)
連続増配年数 10期連続増配(2017年6月期〜2026年6月期)
配当性向(2026年6月期実績・表面) 60.1%(45.75円 ÷ EPS76.08円)
DOE(純資産配当率・連結) 8.7%(配当総額92.26億円 ÷ 自己資本1,060.12億円〔期首1,051.01億円と期末1,069.22億円の平均〕・短信記載値と一致)
配当利回り 3.54%(予想DPS46.5円 ÷ 株価¥1,312・2026-08-10終値・J-Quants API)
配当方針 中期経営計画2027(2025年8月12日公表)で総還元性向90%・配当性向60%・自己株式取得年50億円(3年累計150億円)。累進配当宣言とDOE目標は未公表
株式分割 2026年1月1日付で普通株式1株→4株。本記事は分割後ベースで統一
  • 2026年6月期は中間配当が分割前の82円、期末配当が分割後の25.25円で、短信も年間合計を単純合計できないとして空欄にしている。会社は分割考慮後の年間配当を45.75円と明示しており、本記事はこの値を採用した。
  • 期末配当25.25円は、株式分割を考慮しない場合の101円に相当する(短信注記)。

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算・分割後ベース統一)

2022年以前の履歴を表示
年度 DPS(分割後・円) EPS(分割後・円) 配当性向(再計算)
2016/6期 10.875 29.11 37.4%
2017/6期 13 32.50 40.0%
2018/6期 15.625 33.91 46.1%
2019/6期 16.875 37.53 45.0%
2020/6期 19.875 41.83 47.5%
2021/6期 26.375 52.67 50.1%
2022/6期 29.5 57.77 51.1%
年度 DPS(分割後・円) EPS(分割後・円) 配当性向(再計算)
2023/6期 31.75 60.88 52.1%
2024/6期 34.75 68.43 50.8%
2025/6期 43.875 73.01 60.1%
2026/6期 45.75 76.08 60.1%
2027/6期(予想) 46.5 77.36 60.1%

(注)

  • データ基準: EDINET DB引用。株式分割を2回跨ぐため、2026年1月1日付の1株→4株に加え、2019年7月1日付の1株→2株を反映し、2019年6月期以前は累積8分の1、2020年6月期以降は4分の1に換算して基準を統一した(2019年7月1日の分割は2019年6月期決算短信の注記で確認)。直近期は短信記載と一致確認済。
  • 配当政策の傾向: 2016年6月期以降で減配はなく、2017年6月期から2026年6月期まで10期連続増配。なお2016年6月期は本表のデータ取得元で遡れる最も古い年度のため、連続増配はこの10期が確認できる下限で、それ以前は本表の対象外。配当性向は2025年6月期に50%台から60%台へ切り上がり、中期経営計画2027の配当性向60%方針に沿った水準で推移している。

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 分割後ベースで43.875→45.75円(+1.875円+4.3%)、来期46.5円予想(+0.75円+1.6%)。中間配当は分割前の82円、期末配当は分割後の25.25円で、会社が分割考慮後の年間45.75円を明示している。
  • 方針シグナル: 中期経営計画2027で総還元性向90%、配当性向60%、自己株式取得年50億円(3年累計150億円)を掲げ、2026年8月10日には上限440万株・50億円の自己株式取得を決議。配当水準の下限を約束する累進配当宣言とDOE目標はいずれも未公表。
  • 耐性実績: 2017年6月期から2026年6月期まで10期連続増配で、この間に減配はない。コロナ影響下の2020年6月期も分割後16.875→19.875円(+17.8%)と増配している。

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー

指標 当期 前期 前期比
売上高 892.04億円 907.12億円 △1.7%
営業利益 208.31億円 207.94億円 +0.2%
経常利益 214.85億円 211.39億円 +1.6%
親会社株主帰属当期純利益 154.39億円 150.61億円 +2.5%
EPS 76.08円 73.01円 +4.2%
ROE 14.6% 14.5% +0.1pt

セグメント別(対前期比・外部顧客への売上高)

区分 売上 前期比
国内建設 848.47億円 △2.2%
その他 43.56億円 +10.7%

受注実績・受注残高

項目 当期 前期 前期比
受注高 800.04億円 821.82億円 △2.7%
受注残高 724.98億円 816.98億円 △11.3%
  • 主因: 国からの受注は増加したものの、地方自治体と高速道路会社の受注が前年を下回り受注高は △2.7%。受注高が売上高を下回った結果、受注残高は △11.3% まで減少した。
  • 乖離点: 売上高が △1.7% でも売上総利益率29.9%を維持したため売上総利益は増加し、営業利益は +0.2% を確保した。
  • 着地評価: 通期計画(売上910億円・営業210億円)に対し売上892.04億円・営業208.31億円で小幅未達。純利益は計画153億円に対し154.39億円で上振れた。

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟡 一部あり 純利益 +2.5% のうち、投資有価証券売却益11.38億円(前期8.13億円)の増分が寄与
営業外損益 🟢 安定 経常214.85億円と営業208.31億円の差6.54億円は受取配当金3.00億円、持分法投資利益1.67億円などが中心
特別損益 🟢 軽微 特別利益11.38億円(投資有価証券売却益)、特別損失0.51億円(固定資産除却損)で、前期にあった減損損失1.31億円は当期なし
開示の誠実性 🟢 高 株式分割の影響を配当・EPS・純資産・発行済株式数の各所で注記し、分割を考慮しない場合の期末配当101円も併記

業績の質: 概ねクリーン(営業増益は売上総利益率の維持が主因、純利益の伸びには投資有価証券売却益も寄与)

7-2. 財務・CFサマリー

指標 2025/6期末 2026/6期末
現金及び預金(億円) 325.23 257.60(△20.8%)
有価証券(流動・億円) 114.87(新規計上)
自己資本比率(%) 81.4 82.3(+0.9pt)
営業CF(億円) 94.73 193.30(+104.1%)
  • 有利子負債 は実質ゼロ(借入金と社債の掲記なし。リース債務は流動負債・固定負債の「その他」に含まれ独立掲記されていないが、当期のリース債務返済額は0.28億円と軽微)
  • ネットキャッシュ: 現金及び預金257.60億円 + 流動資産の有価証券114.87億円 − 有利子負債0 = +372.47億円(借入金と社債の掲記がなく、リース債務も独立掲記されていないため0として算定。当期のリース債務返済額0.28億円から見て影響は僅少)。時価総額2,873.03億円(株価¥1,312 × 期末発行済株式数218,980,720株・自己株式を含む)の13.0%で「プラス、10〜30%」帯
  • 営業CFの5期推移: 2022年6月期 78.34億円 → 2023年6月期 37.51億円 → 2024年6月期 194.06億円 → 2025年6月期 94.73億円 → 2026年6月期 193.30億円
  • 営業CF 193.30億円(+104.1%) — 税金等調整前当期純利益225.72億円と売上債権の減少60.04億円が主因。前期は売上債権の増加で94.73億円にとどまっていた。5期推移の直近期は2026年6月期 決算短信の連結キャッシュ・フロー計算書、それ以前はEDINET DBによる
  • 財務CF △148.74億円 — 配当金の支払98.45億円と自己株式の取得50.00億円が中心
  • 自己株式 △172.02億円(前期末 △122.01億円) — 当期取得50.00億円。期末発行済株式数は前期末と同じ218,980,720株で、消却は行っていない
  • 後発事象: 2026年8月10日の取締役会で自己株式取得を決議(上限440万株・発行済株式総数〔自己株式を除く〕の2.2%・取得価額の総額50億円・2026年8月12日〜2027年6月30日)

7-3. 来期業績予想(2027年6月期)

項目 予想 前期比
売上高 900億円 +0.9%
営業利益 210億円 +0.8%
経常利益 216億円 +0.5%
親会社株主帰属当期純利益 155億円 +0.4%
EPS 77.36円 +1.7%
営業利益率(通期予想) 23.33%(210億円 ÷ 900億円) △0.02pt
ROE(通期予想) 14.50%(155億円 ÷ 当期末自己資本1,069.22億円) △0.1pt
  • 増減トーン: 売上 +0.9%、営業 +0.8%、純利益 +0.4% と横ばい圏の計画。受注残高が △11.3% 減った状態からの出発になる。
  • 前提条件: 国内インフラメンテナンス市場について、インフラ長寿命化基本計画と国土強靭化基本計画に基づく取り組みが継続し、受注環境は中長期的に堅調と想定。
  • 施策: 中期経営計画2027の各施策を継続し、持続的な利益成長と社会課題への取り組みの両立を図る方針。

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
通期売上・営業利益・経常利益・純利益・EPS・ROE・セグメント・受注実績 2026年6月期 決算短信(2026年8月10日開示) 🟢 一次情報
2027年6月期 業績予想・配当予想 2026年6月期 決算短信「(4)今後の見通し」「(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当」 🟢 一次情報
自己資本比率82.3%・現金及び預金257.60億円・有価証券114.87億円・自己株式・発行済株式数 2026年6月期 決算短信「連結貸借対照表」「1株当たり情報」 🟢 一次情報
株式分割(2026年1月1日付・1株→4株)・分割考慮後の年間配当45.75円 2026年6月期 決算短信「配当の状況」注記・「(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当」注記 🟢 一次情報
株式分割(2019年7月1日付・1株→2株)・分割前後の配当基準 2019年6月期 決算短信(2019年8月9日開示)「配当の状況」注記2 🟢 一次情報
自己株式取得の決議(上限440万株・50億円) 2026年6月期 決算短信「重要な後発事象」 🟢 一次情報
過去年度の配当履歴・EPS推移 EDINET DB 🟢 一次情報
株価・配当利回り J-Quants API(2026-08-10 終値) 🟢 一次情報

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本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。