【三和ホールディングス(5929)】配当B(71点)・DOE15%目標明示 — 2027年3月期 中間期

保有中(筆者が当該銘柄を保有)📁 金属製品

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結論: 利益予想を下げた同じ日に年169円へ増配

📊 スコア: B 71点
💰 配当: 130→169円予想(+39円、創立70周年記念配当14円含む・普通配当ベース+25円)、中間73円を決定・期末96円予想
✅ 良い点: DOEの目安を15%へ引き上げ、自己資本比率64.1%、上期の営業CF29,634百万円、6期目の増配予想
⚠️ 注意点: 通期純利益予想を△25.0%修正、予想配当性向77.9%、北米・欧州の減益、中計の営業利益目標を引き下げ


1. 業績ハイライト

  • 売上高317,387百万円(+2.6%)・営業利益29,332百万円(△12.9%)
  • 純利益22,142百万円(△16.3%)・EPS106.04円
  • 10月30日に通期純利益予想を60,000→45,000百万円へ
  • 期末配当予想は73→96円へ増額し年169円
  • 自己株式の取得(上限100億円)と300万株の消却を決議

サマリー

  • 減益の主因は北米と欧州: 北米のセグメント利益は18,459→14,680百万円(△20.5%)、欧州は909百万円の利益から699百万円の損失に転じた。北米・欧州とも円換算の売上は横ばい〜増収だが、現地通貨ベースではそれぞれ△7.1%・△2.3%の減収だった。
  • 費用の伸びが売上を上回った: 販売費及び一般管理費は+8.8%と売上高の+2.6%を大きく上回り、中間期の営業利益率は10.9%から9.2%に下がった。期初の中間期予想に対しても営業利益は△2.9%届かなかった。
  • 通期の下方修正は構造改革費用を含む: 会社は海外の販売数量の減少とインフレによるコスト上昇に加え、構造改革費用の計上を修正の理由に挙げる。決算説明資料では欧州・アジアの事業再構築費用などで特別損失を通期74億円と見込み、純利益の修正幅△25.0%は営業利益の△11.1%より大きい。

2. 配当判断サマリー

  • 中間配当は期初予想どおり73円(普通66円+創立70周年記念配当7円・支払開始予定日2026年12月1日)。期末予想を73円から96円へ23円増やし、年間169円(普通155円+記念14円)は前期の130円から+39円
  • 予想配当性向は77.9%(169円÷修正後の予想EPS216.81円)で、第1四半期時点の50.7%から27.2pt上がった。記念配当を除く普通配当155円でも71.5%
  • 配当方針はDOE(株主資本配当率)の目安を10%から15%へ引き上げ、期末配当から適用する。期末96円は15%の半期分にあたるDOE7.5%で算定したと会社は説明している
  • 同じ金属製品のトーカロ(3433)は連結配当性向50%程度とDOE5%以上を目標に置く。三和HDは配当の基準を利益ではなく株主資本に置き、DOEの目安も15%と高い(トーカロのDOEは純資産ベースで、三和HDは株主資本ベースと分母の取り方は異なる)

3. スコア内訳

配当持続性ランク: B(71/100点) ★★★★☆

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 35 性向0・DOE10・利回り7・方針8・耐性10
財務 25 17 自己資本10・ネットキャッシュ4・営業CF安定性3
収益 25 19 営業利益率12・ROE7
合計 100 71 —

中間期カルテのため、配当・収益カテゴリは「2027年3月期の通期予想(10月30日修正後)」(DOEのみ、当期の会社見込みの数値の開示がないため直近通期の実績)、財務カテゴリは中間期末の連結貸借対照表を基準に採点。過去系列(営業CF・配当履歴)は直近5期の通期実績を使用。金属製品は業種補正の対象外で、すべて本則の帯で評価している。

3-1. 主な加点(配点比70%以上)

  • DOE 10/10: 8.2%(2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」の純資産配当率(連結)記載値)で5%以上の満点帯。当期の会社見込みDOEの数値の開示がないため、直近通期の開示実績を採用。DOE15%は配当方針の目安として配当方針の項目で評価している
  • 増配減配耐性 10/10: 5期連続増配(2022〜2026年3月期)+直近5年で減配なし+当期予想も普通配当ベースで130→155円の増配
  • 自己資本比率 10/10: 中間期末64.1%(前期末63.6%から+0.5pt)で60%以上の満点帯
  • 営業利益率 12/15: 通期予想10.6%(72,000百万円÷677,000百万円)で10〜15%の帯。中間期の実績は9.2%(前年同期10.9%)
  • 配当方針 8/10: DOE(株主資本配当率)15%を目安とする方針を数値で明示(10月30日の配当方針の変更・期末配当から適用)。DOE目標を明示する型
  • 配当利回り 7/10: 予想DPS155円ベースで3.5〜4.5%の帯。分子は記念配当14円を除く普通配当
  • ROE 7/10: 通期予想12.8%(45,000百万円÷平均自己資本350,491百万円)で10〜15%の帯。分母は期首自己資本348,490百万円と中間期末自己資本352,492百万円の平均

3-2. 主な減点(配点比40%以下)

  • 配当性向 0/10: 通期予想77.9%(169円÷予想EPS216.81円)。金属製品(メーカー基準)の中央値35%との差は+42.9ptで「+30pt超」の帯。記念配当を除く普通配当155円でも71.5%(+36.5pt)で同じ帯
  • ネットキャッシュ 4/10: +81,113百万円(現金及び預金120,263百万円+有価証券4,787百万円−有利子負債43,937百万円)で、時価総額比10%未満の帯

3-3. スコアの動き(定点観測)

  • スコア変動: 前回(2027年3月期Q1)83点 → 今回(2027年3月期 中間期)71点(△12点)。カテゴリ別では配当44→35、財務17→17、収益22→19
  • 変動の内訳: 動いたのは3項目で、2つは業績予想の修正、1つは採点の見直しによる。〔業績予想の修正〕配当性向7→0点は、10月30日の修正で予想EPSが288.08→216.81円に下がる一方、年間配当予想が146→169円に増え、予想配当性向が50.7%→77.9%に上がったため。ROE10→7点は、予想純利益が60,000→45,000百万円に下がり、通期予想ROEが17.5%→12.8%になったため。〔採点の見直し〕配当方針10→8点は、業績ではなく前回の読み方を配点表に合わせて見直したもの。前回は2026年3月期 決算短信の「年間配当146.0円を下限の目安」を事実上の累進配当と読んで10点とした(前回記事の見出しの「累進配当方針」も同じ読み方による)が、配点表の累進配当は減配しないことと毎期の増配・維持の明示を求め、146円という一定額の下限はこれに当たらない。10月30日の配当方針の変更の開示も、変更前・変更後とも方針をDOEの目安として示しているため、今回はDOE目標の8点で採点した。ほか7項目は前回と同じ帯
  • 満点項目は維持: DOE10点・増配減配耐性10点・自己資本比率10点の3項目は前回から不変。営業利益率(11.96%→10.6%)とネットキャッシュ(+73,705→+81,113百万円)は値が動いたが帯は同じ
  • 現在の位置づけ: B帯(70〜84点)の下限まで1点。予想配当性向の0点と、ネットキャッシュの4点が上限を抑える。配当性向は増配で上がり、ROEは純利益予想の引き下げで下がった。どちらも10月30日の同じ日の開示で動いた項目である

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. 事業の強み・構造リスク

※本章はスコア(§3)に反映されていない事業上の強み・構造リスクを扱います。

4-1. ✅ 事業の強み

  • 国内は価格転嫁と保守で利益を伸ばす: 日本のセグメント利益は14,391→15,554百万円(+8.1%)で、利益率は10.8%から11.5%に上がった。コスト上昇分の売価転嫁とメンテ・サービスが好調とされ、海外の不振の中で配当原資の土台を支える。

4-2. ⚠️ 構造リスク

  • 自己資本比率を下げる資本政策: 中計2027追補版は自己資本比率50%程度を最適資本構成の目安と位置付け、適正な財務レバレッジの活用を掲げた。中間期末の64.1%から財務の余力を還元に回す方向で、減益局面での緩衝は今より薄くなる。
  • 配当の物差しは自社株買いで縮む: DOEの分母の株主資本は、自己株式の取得額だけ減る。中計の自己株式取得は約1,000億円、中間期末の株主資本は265,676百万円(ROEの分母の自己資本とは別)。1株あたり株主資本を上回る価格で買い戻すと1株あたり株主資本が減り、同じDOE15%でも1株配当の基準が下がる。

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有しています(株数は非開示・2026年10月時点)。


5. 筆者メモ

前回、私が保有の理由に挙げたのは年146円という配当の床の固さでした。今回は利益予想が下がった同じ日に、DOEの目安が15%へ上がり年169円の予想になりました。株主資本の動きを追います。


6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目 値
2026年3月期実績 中間62円+期末68円=130円(配当金総額27,441百万円)
2027年3月期 中間期実績 中間配当73円(普通66円+創立70周年記念配当7円・期初予想どおり・支払開始予定日2026年12月1日)
2027年3月期予想 169円(中間73+期末96・普通155+記念14)・+39円。10月30日に期末予想を73円から96円(普通89+記念7)へ修正
配当性向(連結・通期予想・表面) 77.9%(169円 ÷ 修正後の予想EPS216.81円・決算短信「3.2027年3月期の連結業績予想」より本ブログ算出。記念配当14円を除く普通配当155円では71.5%。第1四半期時点の予想は146円÷288.08円で50.7%。前期実績は46.2%〔決算短信の記載値〕)
DOE(連結・純資産配当率) 8.2%(決算短信記載値=2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」の2026年3月期実績。当中間期の決算短信に同欄はなく、当期の会社見込みDOEの数値の開示もない。方針の目安DOE15%は配当方針の項目で評価)
配当利回り 採点帯 3.5〜4.5%(7/10)・予想DPS155円
配当方針 DOE 15%を目安(株主資本配当率=年間配当総額÷連結株主資本×100)とする(2026年10月30日「配当方針の変更および期末配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」・2027年3月期の期末配当から適用。従来のDOE 10%から引き上げ)。2026年3月期 決算短信には「年間配当146.0円を下限の目安」とする記載があるが、10月30日の開示が示した変更前・変更後の配当方針はいずれもDOEの目安だけで、146円の記載には触れていない。累進配当の宣言はない
連続増配年数 5期連続増配(2022年3月期〜2026年3月期)+ 当期予想(普通配当ベース130→155円)で 6期目

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)

2022年3月期以前の履歴を表示
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2016/3期 23 63.07 36.5%
2017/3期 25 74.61 33.5%
2018/3期 30 80.97 37.1%
2019/3期 32 92.95 34.4%
2020/3期 34 97.14 35.0%
2021/3期 34 96.21 35.3%
2022/3期 36 103.40 34.8%
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2023/3期 58 149.71 38.7%
2024/3期 78 196.03 39.8%
2025/3期 106 264.61 40.1%
2026/3期(実績) 130 281.61 46.2%
2027/3期(予想) 169(普通155+記念14) 216.81 77.9%

(注)

  • データ基準: EDINET DB引用。2026/3期のDPS130円・EPS281.61円は決算短信記載値と一致を確認済み。2027/3期(予想)は中間期決算短信の予想EPS216.81円(10月30日の修正後)で再計算した値で、配当性向は記念配当を含む表面の169円で計算している
  • 連続増配の起点: 2020/3期・2021/3期は34円で据え置き、2022/3期の36円から増配が再開している(連続増配5期の起点)
  • 記念配当の扱い: 2027/3期予想169円のうち14円(中間7円+期末7円)は創立70周年記念配当で、本ブログのルール上「記念配当は実質配当ベースから除外」のため普通配当ベースは155円(+25円)
  • 配当政策の傾向: 2022/3期までは配当性向35%前後で推移し、2023/3期以降は配当方針の切り替え(中期経営計画2024の配当性向40%→2025年度のDOE8%〔自己資本ベース〕→2026年度のDOE10%〔株主資本ベース〕→期末からDOE15%〔株主資本ベース〕)にあわせて配当性向が上がっている。DOEは2026年度から分母を自己資本から株主資本に変えており、8%と10%・15%は同じ物差しの数字ではない。2027/3期は増配と利益予想の引き下げが重なり、表面の配当性向は77.9%の予想

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 5期連続増配(2022/3期→2026/3期)でDPSは36円→130円。当期予想169円は記念配当を含むが、普通配当ベースの155円でも増配が続く
  • 方針シグナル: DOEの目安を10%から15%へ引き上げ、期中に期末配当予想を増額した。中計2027追補版では、中計3年間の総株主還元の目安を当初の1,250億円から2,000億円(配当総額1,000億円・自己株式取得1,000億円、いずれも決議ベース)へ広げた
  • 耐性実績: コロナ期(2020/3期・2021/3期)も34円を維持し、EDINET DB で確認できる2016/3期以降の各期に減配はない

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー(2027年3月期 中間期累計)

指標 当中間期 前年同中間期 前年同期比
売上高 317,387百万円 309,232百万円 +2.6%
売上総利益 104,269百万円 102,585百万円 +1.6%
販売費及び一般管理費 74,936百万円 68,890百万円 +8.8%
営業利益 29,332百万円 33,695百万円 △12.9%
経常利益 30,527百万円 34,500百万円 △11.5%
親会社株主に帰属する中間純利益 22,142百万円 26,451百万円 △16.3%
EPS(中間期) 106.04円 124.05円 △14.5%
営業利益率(中間期実績) 9.2% 10.9% △1.7pt

(注)売上高〜中間純利益の前年同期比は決算短信の記載値、売上総利益・販管費・EPS・営業利益率は本ブログ算出(営業利益率は29,332÷317,387=9.24%、前年同期は33,695÷309,232=10.90%)。スコアの営業利益率(10.6%)・ROE(12.8%)は通期予想ベースで採点している。

期初の中間期予想との比較: 2026年5月14日公表の中間期予想(売上高313,500百万円・営業利益30,200百万円・経常利益31,100百万円・純利益22,900百万円)に対し、実績は売上高+1.2%、営業利益△2.9%、経常利益△1.8%、純利益△3.3%だった。

セグメント別(対前年同期比・セグメント間取引消去前)

区分 売上 前年同期比 セグメント利益(前年同期比)
日本 135,444百万円 +2.1% 15,554百万円(+8.1%)
北米 115,528百万円 △0.1%(外貨ベース△7.1%) 14,680百万円(△20.5%)
欧州 61,569百万円 +11.4%(外貨ベース△2.3%) △699百万円(前年同期は909百万円の利益)
アジア 5,083百万円 △13.1% △144百万円(前年同期は△119百万円)
  • 北米は関税影響に対応した売価転嫁を進めたが住宅市場の低迷の影響を受け、欧州は低調な市場環境と各種コストの上昇が響いたと会社は説明する。アジアは台湾が堅調な一方、華東事業の構造改革に取り組んでいる
  • 当中間期に、米州で自動ドアの販売・施工・修理を手がけるYour Automatic Door Companyを連結子会社に加え、Overhead Door Inc.とNovoferm Siebau GmbHを連結の範囲から除いた

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟡 特別利益1,794百万円(投資有価証券売却益1,341・固定資産売却益453)と特別損失375百万円(子会社事業再構築費用354など)。差し引き+1,419百万円で、前年同期の+955百万円より上乗せが大きい
営業外損益 🟢 受取利息1,640→1,864百万円・受取配当金373→461百万円で、営業外収益2,671百万円から営業外費用1,476百万円を引いた純額は806→1,195百万円に増えた。経常利益の減益率△11.5%は営業利益△12.9%より浅い
純利益押し下げ/押し上げ要因 🟡 法人税等の負担率(法人税等÷税金等調整前中間純利益)が24.9%→30.1%に上がり、純利益△16.3%は税金等調整前中間純利益△9.9%より減益率が大きい
開示の誠実性 🟢 業績予想の修正と同時に中計の営業利益目標を950億円から820〜850億円へ引き下げ、海外事業の課題と対応策を地域ごとに示した。セグメントは外貨ベースの増減率を併記している

→ 業績の質: 減益は北米・欧州の数量減とコスト高による本業の落ち込みで、特別損益と営業外の上乗せが純利益の下げ幅をやや和らげた

7-2. 財務・CFサマリー

指標 前期末(2026/3)・前年同中間期 当中間期末(2026/9)
営業CF(百万円) 28,618 29,634
投資CF(百万円) △12,515 △490
財務CF(百万円) △27,719 △26,828
現金及び預金(BS・百万円) 115,589 120,263
短期有価証券(BS流動・百万円) 9,496 4,787
現金及び現金同等物 期末残高(CF・百万円) 91,583 95,254
自己資本比率(%) 63.6 64.1

(注)CFの3行は4〜9月の6ヶ月累計(左列は前年同期)、現金及び預金・短期有価証券・現金及び現金同等物 期末残高・自己資本比率は各期末時点(左列は前期末=2026年3月末、右列は中間期末=2026年9月末)。短期有価証券は中間連結貸借対照表の流動資産「有価証券」。

  • 有利子負債: 1年内償還予定の社債10,000+短期借入金12,191+1年内返済予定の長期借入金6,037+社債10,000+長期借入金5,709=43,937百万円(前期末は10,000+8,338+14,025+10,000+2,217=44,580百万円)。中間連結貸借対照表ではリース債務が「その他」に含まれ内訳が開示されないため、社債・借入金ベースで算定
  • ネットキャッシュ: 現金及び預金120,263百万円 + 短期有価証券4,787百万円 − 有利子負債43,937百万円 = +81,113百万円。時価総額比(期末発行済株式数219,000,000株・自己株式を含む)で4/10点。前期末は115,589+9,496−44,580=+80,505百万円。前期末に開示されていたリース債務12,494百万円(流動3,540+固定8,954)を加えて算定しても同じ帯。投資有価証券48,310百万円は投資その他の資産の長期保有分のため算入していない
  • 営業CF安定性: 評価対象は前期までの通期5期(2022〜2026年3月期)の20,526→34,425→72,427→76,942→61,396百万円。5期とも黒字だが、5期平均53,143百万円からの乖離は△61.4%〜+44.8%。最も離れた2022年3月期を除いた4期の平均61,298百万円からも2023年3月期が△43.8%離れ、3/5点
  • 中間期のCF: 営業CFは29,634百万円(前年同期28,618百万円)。売上債権の減少10,280百万円が入り、棚卸資産の増加7,420百万円と法人税等の支払11,133百万円が出た。投資CFは固定資産の取得7,314百万円に対し、投資活動の「その他」が5,325百万円の収入で、純額は△490百万円にとどまった
  • 配当と自己株式: 財務CFの中心は配当金の支払14,272百万円(前期の期末配当68円分)と自己株式の取得9,716百万円で、長期借入金の返済7,995百万円に対し短期借入金の純増3,759百万円と長期借入れ3,500百万円があった。上期の営業CFから固定資産の取得を差し引いた22,320百万円を、配当と自己株式の取得の合計23,988百万円が上回った
  • 自己株式: 中間期末の自己株式数は11,789,890株(前期末11,115,446株)。期末発行済株式総数は221,000,000株から219,000,000株に減っている。10月30日に、自己株式の取得(上限371万株・100億円・2026年11月6日〜2027年3月31日・市場買付)と、300万株の消却(2026年12月11日予定・消却後の発行済株式総数216,000,000株)を決議した

7-3. 通期業績予想(2027年3月期・2026年10月30日修正)

項目 予想 前期比
売上高 677,000百万円 +2.5%
営業利益 72,000百万円 △9.0%
経常利益 74,000百万円 △8.2%
親会社株主帰属当期純利益 45,000百万円 △24.7%
EPS 216.81円 △23.0%
営業利益率(通期予想) 10.6%(72,000百万円÷677,000百万円・本ブログ算出) △1.4pt(前期実績12.0%)
ROE(通期予想) 12.8%(45,000百万円÷平均自己資本350,491百万円・本ブログ算出) △5.0pt(前期実績17.8%)
1株当たり年間配当 169円(普通155+記念14) +39円(予想配当性向77.9%)
  • 10月30日の修正: 5月14日公表値から営業利益△9,000百万円(△11.1%)、経常利益△8,500百万円(△10.3%)、純利益△15,000百万円(△25.0%)。EPSは288.08円から216.81円へ。売上高677,000百万円は売価転嫁の浸透と為替の効果で据え置いた
  • 修正の理由: 会社は、国内は堅調な一方、海外で市場減速による販売数量の減少とインフレによる原材料費などのコスト上昇が収益を圧迫しているとし、構造改革費用の計上も加わると説明している。決算説明資料では、欧州・アジアの事業再構築費用などで特別損失を通期74億円と見込む(上期の特別損失は375百万円)
  • 進捗: 修正後の通期予想に対する上期の進捗は売上高46.9%、営業利益40.7%、経常利益41.3%、純利益49.2%。前年同時点は売上高46.8%、営業利益42.6%、純利益44.3%
  • 下期に必要な額(本ブログ算出・通期予想−上期実績): 売上高359,613百万円(前年下期比+2.3%)、営業利益42,668百万円(同△6.0%)、純利益22,858百万円(同△31.4%)
  • 中計2027追補版: 2027年度(2028年3月期)の連結営業利益目標を950億円から820〜850億円に引き下げ、ROEは今中計で18%以上、次期中計で20%以上を目指すとした
  • 前期比の見方: 営業利益率の前期実績12.0%(売上高営業利益率)とROEの前期実績17.8%(自己資本当期純利益率)は、2026年3月期 決算短信の記載値。通期予想ROEの分母は期首自己資本348,490百万円と中間期末自己資本352,492百万円の平均

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
中間期の売上高・売上総利益・販管費・営業利益・営業外損益・経常利益・特別損益・法人税等・中間純利益・EPS・セグメント別・連結範囲の変更 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-10-30開示)「1.経営成績等の概況」「中間連結損益計算書」「セグメント情報等の注記」 🟢 一次情報
通期業績予想(修正後)・中間配当73円・期末配当予想96円・配当の内訳(普通155円+記念14円)・配当支払開始予定日 同上「2.配当の状況」「3.2027年3月期の連結業績予想」 🟢 一次情報
自己資本・現金及び預金・有価証券・社債・借入金・投資有価証券・株主資本・発行済株式数・自己株式数 同上「中間連結貸借対照表」「(4)発行済株式数(普通株式)」 🟢 一次情報
中間期の営業CF・投資CF・財務CF・現金及び現金同等物 中間期末残高 同上「中間連結キャッシュ・フロー計算書」 🟢 一次情報
通期業績予想の修正額と修正の理由・修正前の予想 「通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」(2026-10-30開示) 🟢 一次情報
配当方針の変更(DOE10%→15%・期末配当から適用)・期末配当予想の修正(73円→96円)・DOE7.5%(半期分)による算定 「配当方針の変更および期末配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」(2026-10-30開示) 🟢 一次情報
自己株式の取得(上限371万株・100億円)・自己株式の消却(300万株・消却後の発行済株式総数) 「自己株式の取得に係る事項の決定に関するお知らせ」「自己株式の消却に関するお知らせ」(2026-10-30開示)・中間期決算短信「重要な後発事象の注記」 🟢 一次情報
中計2027追補版(営業利益目標の見直し・ROE目標・自己資本比率50%程度の目安・総株主還元2,000億円の目安(配当総額1,000億円・自己株式取得1,000億円)・配当方針の推移)・特別損失通期74億円の見込み 「三和グローバルビジョン2030 中期経営計画2027 追補版」公表のお知らせ、「2027年03月期 第2四半期決算 三和グローバルビジョン2030 中期経営計画2027(2025-2027)追補版」(いずれも2026-10-30開示) 🟢 一次情報
2026年3月期の実績(売上高・営業利益・純利益・EPS・自己資本当期純利益率・売上高営業利益率)・配当金総額・配当性向46.2%・純資産配当率8.2%・「年間配当146.0円を下限の目安」の記載・期初の中間期予想・前期末のリース債務 2026年3月期 決算短信(2026-05-14開示)「1.経営成績等の概況」「(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当」「2.配当の状況」「3.2027年3月期の連結業績予想」「連結貸借対照表」 🟢 一次情報
第1四半期時点の通期予想EPS288.08円・年間配当予想146円 2027年3月期 第1四半期決算短信(2026-07-31開示)「2.配当の状況」「3.2027年3月期の連結業績予想」 🟢 一次情報
営業利益率(通期予想)・ROE(通期予想)・配当性向(通期予想ベース)・ネットキャッシュ・時価総額比・進捗・下期に必要な額・予想比 本ブログ算出(会社予想値・決算短信の自己資本および株式数より計算。ROE分母は期首自己資本(前期末)と中間期末自己資本の平均) 🟡 補助データ
過去配当履歴・EPS推移・2022〜2026年3月期の営業CF EDINET DB 🟢 一次情報
株価・配当利回り 筆者が確認した終値を採点にのみ使用(数値は非掲載) 🟡 補助データ

【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。