結論: Q1増収増益で堅調、配当は118円据え置き
📊 スコア: C 65点
💰 配当: 118→118円(±0円)、通期予想118円(維持)
✅ 良い点: 5期連続増配、自己資本75%、増収増益
⚠️ 注意点: 利回り中位、DOE低位、営業CFに赤字年
1. 業績ハイライト
- 売上高70.0億円(+5.7%)で増収
- 営業利益12.64億円(+7.6%)で増益
- 経常利益12.89億円(+8.1%)
- 純利益8.91億円(+10.3%)・EPS124.83円
- 通期予想は据え置き(進捗率は順調)
サマリー
- 本業堅調: 再生可能エネルギー関連の環境アセスメントや大規模海洋環境調査、PFAS等の化学分析、インフラ設計が伸び、売上70.0億円(+5.7%)・営業利益12.64億円(+7.6%)の増収増益となりました。
- 収益性維持: 工程管理の徹底と原価・経費削減が奏功し、Q1単体の営業利益率は18.1%と高水準。会社開示の通期営業利益率(前期実績)は12.9%で、装置を持たないコンサル業らしい安定した利益率を維持しています。
- 受注は減少: 受注高は42.92億円(△10.2%)、受注残高116.33億円(△1.8%)と減少しており、海域環境監視調査の契約時期のずれや防災・減災関連の受注減が背景です。
2. 配当判断サマリー
- 2026年12月期の年間配当は前期と同じ118円を予想(±0円・期末一括)で増配は織り込まず
- 2020年30円→2025年118円と5期連続増配を実現、コロナ期も増配を継続し減配は過去6年なし
- 第6次中計(2025〜2027)で配当性向35〜40%・総還元性向50%を目標に明示
- 同じコンサル系サービス業の山田コンサルティンググループ(4792)が累進配当・利回り4%超なのに対し、いであは利回り中位・自己資本75%超の財務超健全型のプロフィール
3. スコア内訳
配当持続性ランク: C(65/100点) ★★★☆☆
| カテゴリ | 配点 | 得点 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 配当 | 50 | 34 | 性向9・DOE4・利回り7・方針6・耐性8 |
| 財務 | 25 | 15 | 自己資本10・ネットキャッシュ4・営業CF安定性1 |
| 収益 | 25 | 16 | 営業利益率12・ROE4 |
| 合計 | 100 | 65 | — |
3-1. 主な加点(高得点項目)
- 自己資本比率 10/10: Q1末で75.1%と高水準、ネットキャッシュもプラス圏で財務の安全性は満点水準
- 配当性向 9/10: 前期実績35.4%で標準範囲に収まり、配当原資に余裕
- 営業利益率 12/15: 前期実績12.9%・Q1単体18.1%とコンサル業らしい高い収益性
- 増配・減配耐性 8/10: 5期連続増配かつ直近5年で減配なし、来期は据え置き予想
- 配当利回り 7/10: 3.61%(株価¥3,270・2026-06-15終値)で3.5〜4.5%帯
3-2. 主な減点(低得点項目)
- 営業CF安定性 1/5: 直近5年で2023年に営業CFが赤字(△1.60億円)を計上、年度間の振れも大きい(2024年40.06億→2025年11.96億)。受注・契約時期で運転資本が変動しやすいコンサル業の特性
- DOE 4/10: 純資産配当率2.8%で1〜3%帯、自己資本が厚い分DOEは伸びにくい
- ネットキャッシュ 4/10: プラス圏だが時価総額比約4.6%と厚みは中程度
- ROE 4/10: 前期実績8.0%で5〜10%帯、潤沢な自己資本が分母を押し上げ
3-3. 全体所感
- スコアの中心要素: 75.1%の自己資本比率と5期連続増配の配当実績
- 主な減点要因: DOE2.8%・ROE8.0%の中位水準に加え、2023年の営業CF赤字で営業CF安定性が1/5
- ランク境界の判断: 65点はC帯中位、財務の自己資本は厚いが還元利回り系の伸び悩みと営業CFの変動でB(70点)には届かず
※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。
4. Pros & Cons
4-1. ✅ Pros
- 自己資本比率75.1%・ネットキャッシュもプラス圏で減配耐性の土台が厚い
- 防災・減災・国土強靱化・脱炭素という政策追い風の分野が主戦場
- 環境/建設/情報/海外/不動産の5事業で収益源が分散
- 配当性向35〜40%・総還元性向50%の中計目標を明示
4-2. ⚠️ Cons
- 年間配当は118円据え置き予想で当期の増配は見込まない
- 配当利回り3.6%・DOE2.8%と還元水準は中位
- 受注高△10.2%・受注残高△1.8%と先行指標は減少
- 海外事業がセグメント損失に転落、地域・事業のばらつきあり
保有状況: 筆者は本銘柄を 保有していません(観察対象として継続フォロー予定)。
5. 筆者メモ
5期連続増配の実績は厚いが、当期は118円据え置きで連続増配が一旦足踏みする見込み。配当性向35〜40%の目標下では、増益が伴わない限り次の増配ハードルは上がる。
次回(2026年12月期 第2四半期)見るポイント:
- 受注高・受注残高の減少が一時的か、通期売上に影響しないか
- 海外事業の損失が継続するか、回復に向かうか
- 通期営業利益率12%程度の維持目標どおりに推移するか
6. 配当の見方
6-1. 配当の中身
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 2024年12月期実績 | 期末100.00円(年間100円) |
| 2025年12月期実績 | 期末118.00円(年間118円) |
| 2026年12月期予想 | 期末118.00円(年間118円・中間0円) |
| 配当性向(連結・表面) | 35.4%(118円 ÷ EPS333.53円・決算短信記載値) |
| DOE(連結・純資産配当率) | 2.8%(決算短信記載値) |
| 配当利回り | 3.61%(直近実績DPS118円 ÷ 株価¥3,270・2026-06-15終値・J-Quants API) |
| 配当方針 | 第6次中期経営計画(2025〜2027)で配当性向35〜40%・総還元性向50%を目標に明示。期末配当年1回が基本(中間配当は当面実施予定なし)・安定かつ継続的な利益還元が基本方針 |
| 連続増配年数 | 5期連続増配 + 来期予想は据え置きのため連続増配は 5期で一旦足踏み見込み |
6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)
2022年以前の履歴を表示
| 年度 | DPS(円) | EPS(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2020 | 30.0 | 188.46 | 15.9% |
| 2021 | 35.0 | 291.81 | 12.0% |
| 2022 | 45.0 | 301.05 | 14.9% |
| 年度 | DPS(円) | EPS(円) | 配当性向 |
|---|---|---|---|
| 2023 | 65.0 | 278.68 | 23.3% |
| 2024 | 100.0 | 332.81 | 30.0% |
| 2025 | 118.0 | 333.53 | 35.4% |
| 2026(予) | 118.0 | 336.18 | 35.1% |
(注)
- データ基準: EDINET DB引用、直近期は決算短信記載と一致確認済(2025年35.4%・2024年30.0%は短信「配当の状況」記載値を採用)
- 配当政策の傾向: 2020年30円から2025年118円まで一貫して増配を継続。配当性向も15%台から35%台へ段階的に引き上げており、増益と性向引き上げの両輪で増配してきました。記念配当・特別配当の付与は確認されず、すべて普通配当ベースです。
6-3. 配当の評価ポイント(3点)
- 増配構造: 増益と配当性向の引き上げを併用し、2020→2025年でDPSを30円→118円へ約4倍に拡大
- 方針シグナル: 配当性向35〜40%・総還元性向50%という具体目標を中計で開示、額面・性向の透明性は高い
- 耐性実績: コロナ期(2020・2021年)も含め過去6年で減配ゼロ、自己資本比率75%超が下支え
7. 詳細データ
7-1. 業績サマリー
| 指標 | 当Q1 | 前年同Q1 | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 70.00億円 | 66.22億円 | +5.7% |
| 営業利益 | 12.64億円 | 11.75億円 | +7.6% |
| 経常利益 | 12.89億円 | 11.92億円 | +8.1% |
| 当期純利益 | 8.91億円 | 8.07億円 | +10.3% |
| EPS | 124.83円 | 113.14円 | +10.3% |
| ROE(参考・前期通期) | 8.0% | 8.6% | △0.6pt |
セグメント別(対前年同期比)
| 区分 | 売上 | 前期比 |
|---|---|---|
| 環境コンサルタント | 47.79億円 | +7.0% |
| 建設コンサルタント | 18.74億円 | +4.1% |
| 情報システム | 1.95億円 | +16.3% |
| 海外 | 1.26億円 | △20.3% |
| 不動産 | 0.49億円 | △12.8% |
業績増減要因の「業績の質」診断
| 観点 | 評価 | 解釈 |
|---|---|---|
| 一過性要因 | 🟢 | 増収増益は主力2事業の本業売上増が牽引、特殊要因は限定的 |
| 営業外損益 | 🟢 | 前年同期にあった受取保険金がなく営業外収益は減少も、本業利益で吸収 |
| 純利益押し下げ/押し上げ要因 | 🟢 | 法人税等調整額による押し上げはあるが、税前利益が+8.1%と本業先行 |
| 開示の誠実性 | 🟢 | 受注高△10.2%・海外セグメント損失も明記し透明性は高い |
→ 業績の質: 本業の実需に支えられた良質な増益
7-2. 財務・CFサマリー
| 指標 | 前期末(2025/12) | 当Q1末(2026/3) |
|---|---|---|
| 現金及び預金(百万円) | 2,919 | 3,614 |
| 受取手形・営業未収入金等(百万円) | 13,769 | 15,865 |
| 短期借入金(百万円) | 0 | 2,200 |
| 自己資本比率(%) | 81.2 | 75.1 |
- 有利子負債: 短期借入金2,200百万円 + 1年内返済予定長期借入金200百万円 + 長期借入金100百万円 = 合計2,500百万円(日本基準・リース債務の計上なし)。Q1は賞与・運転資金で短期借入金が一時的に増加
- ネットキャッシュ: 現金及び預金3,614百万円 + 有価証券6百万円 − 有利子負債2,500百万円 = 約+1,120百万円(プラス)。時価総額(約245億円)に対し約4.6%でプラス圏だが厚みは中程度
- 営業CF: 第1四半期決算短信にはキャッシュ・フロー計算書の記載がありません。通期ベースでは2025年12月期11.96億円・2024年40.06億円と黒字を確保する一方、2023年12月期は△1.60億円の赤字を計上しており、受注・契約時期で運転資本が振れる年度間変動の大きさが営業CF安定性スコア(1/5)に反映されています
7-3. 通期業績予想(2026年12月期)
| 項目 | 予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 257.00億円 | +4.4% |
| 営業利益 | 34.00億円 | +6.7% |
| 経常利益 | 34.60億円 | +2.8% |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 24.00億円 | +0.8% |
| EPS | 336.18円 | +0.8% |
通期予想は前回(2026年2月発表)から変更なし。通期営業利益率は約13.2%の見込みで、中計目標の「営業利益率12%程度の維持」を上回る水準です。
7-4. データ出典の透明性
| 項目 | 出典 | 信頼度 |
|---|---|---|
| Q1売上・営業利益・経常利益・純利益・EPS | 2026年12月期第1四半期決算短信(2026-05-07開示) | 🟢 一次情報 |
| 通期業績予想・配当方針 | 2026年12月期第1四半期決算短信・2025年12月期決算短信・第6次中期経営計画(会社IR) | 🟢 一次情報 |
| 配当実績・当期配当予想・配当性向・DOE・ROE・営業利益率 | 2025年12月期決算短信「2.配当の状況」「経営成績」 | 🟢 一次情報 |
| 自己資本比率・現金等・有利子負債・純資産 | 2026年12月期第1四半期決算短信「四半期連結貸借対照表」 | 🟢 一次情報 |
| セグメント別 | 2026年12月期第1四半期決算短信「セグメント情報等の注記」 | 🟢 一次情報 |
| 過去配当履歴・EPS推移 | EDINET DB | 🟢 一次情報 |
| 株価¥3,270(2026-06-15終値) | J-Quants API(JPX 公式) | 🟢 一次情報 |
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