【新晃工業(6458)】配当B(82点)・DOE3.5%下限配当 — 2026年3月期

観察中(筆者は当該銘柄を未保有)📁 機械

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結論: 減益でも財務・配当余力は厚く配当維持

📊 スコア: B 82点
💰 配当: 50→50円(±0円)、来期50円維持予想
良い点: DOE3.5%下限、自己資本厚い、利益率15%超
⚠️ 注意点: 営業減益、機器販売減速、来期増配なし


1. 業績ハイライト

  • 売上高 593億円(+4.1%)・3期連続増収
  • 営業利益 94億円(△5.4%)・記録的高水準から反落
  • 経常利益 100億円(△5.2%)・純利益 68億円(△12.8%)
  • 営業CF 80億円(+39.5%)・キャッシュ創出は拡大
  • 自社株4,892百万円取得・総還元を強化

サマリー

  • 増収減益: セントラル空調機器の出荷台数減と人件費・物流費増で日本セグメント利益が△6.8%。一方で空調設備工事・メンテ需要は旺盛で売上は+4.1%を確保し、増収・減益の組み合わせとなった。
  • 減益の質: 純利益△12.8%は前期の特別利益(約10億円)剥落が上乗せされた見かけ要因を含む。本業マージン低下は機器販売減とコスト増が主因で、価格転嫁の進捗が今後の焦点となる。
  • キャッシュ良好: 営業CFは純利益を上回る80億円で前期比+39.5%。減益局面でも資金創出力はむしろ高まり、配当・自社株取得の原資は十分に確保されている。

2. 配当判断サマリー

  • 年間配当50円を維持(±0円)・来期も中間20円+期末30円の50円予想
  • 配当性向の目安50%に加え、業績低迷時もDOE3.5%を下回らない下限を明示
  • 直近5年で減配なし・3期連続増配で持続性は高い
  • DOE下限という減配抑制の仕組みを持つ点が特徴で、配当方針の評価軸は用語集も参照

3. スコア内訳

配当持続性ランク: B(82/100点) ★★★★☆

カテゴリ 配点 得点 主な内容
配当 50 40 性向7・DOE10・利回り7・方針8・耐性8
財務 25 20 自己資本10・ネットキャッシュ7・営業CF安定性3
収益 25 22 営業利益率15・ROE7
合計 100 82

3-1. 主な加点(高得点項目)

  • 営業利益率 15/15: 15.9%と15%以上の最上位帯。減益後でも機械セクターでは高水準を維持。
  • 自己資本比率 10/10: 67.9%で60%以上の最上位帯。財務基盤は厚い。
  • DOE 10/10: 純資産配当率5.5%で5%以上の最上位帯。資本に対する還元水準は高い。
  • 配当方針 8/10: DOE3.5%を下回らない下限を明示し、減配抑制の仕組みを制度化。
  • 増配減配耐性 8/10: 直近5年で減配なし+3期連続増配。来期は維持予想のため満点には一歩届かず。
  • 配当性向 7/10: 50.2%とメーカー中央値35%を上回るが還元方針に沿った水準。
  • 配当利回り 7/10: 4.05%で3.5〜4.5%帯。高配当株として十分な水準。
  • ネットキャッシュ 7/10: 約90億円のプラスで時価総額比約10.9%。
  • ROE 7/10: 11.0%で10〜15%帯。資本効率は良好な水準。

3-2. 主な減点(低得点項目)

  • 該当する明確な低得点項目なし(全項目で40%超の得点を確保)

3-3. 全体所感

  • スコアの中心要素: 営業利益率15点・自己資本10点・DOE10点の3本柱で財務・収益・還元の3軸が高水準。
  • 主な減点要因: 営業CF安定性(3点)が唯一の中位以下。配当性向・利回り・ネットキャッシュ・ROEは7点で減点幅は小さい。
  • ランク境界の判断: 82点でB上位。来期増配なしと営業CFのブレ評価がA(85点)まで届かない要因。

※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。


4. Pros & Cons

4-1. ✅ Pros

  • DOE3.5%下限+配当性向目安50%の二段構えで減配抑制の仕組みを持つ
  • 自己資本比率67.9%・ネットキャッシュ約90億円で財務余力が厚い
  • 営業CF80億円(+39.5%)が純利益を上回り還元原資が潤沢
  • データセンター・個別空調向けの需要拡大が来期の成長ドライバー

4-2. ⚠️ Cons

  • 営業・経常・純利益がそろって減益で利益のピークアウト感
  • セントラル空調機器の出荷台数減でマージンが圧縮
  • 来期配当は50円維持で増配シナリオは織り込まれていない
  • 中国(アジア)は価格競争でセグメント損失が継続

保有状況: 筆者は本銘柄を 保有していません(観察対象として継続フォロー予定)


5. 筆者メモ

機械セクターで営業利益率15.9%・自己資本68%は際立つ高収益・好財務。配当性向50%・DOE3.5%下限まで還元を整えた今、この利益体力が次の増配余地を支えるかを見たい。

次回(2027年3月期Q1)見るポイント:

  • 日本セグメントの機器販売量と価格転嫁の進捗
  • データセンター・個別空調向け案件の伸び
  • 中国アジア事業のセグメント損益が黒字転換するか

6. 配当の見方

6-1. 配当の中身

項目
2025年3月期実績 年間50円(中間18円+期末32円・分割後相当)
2026年3月期実績 年間50円(中間20円+期末30円)
2027年3月期予想 年間50円(中間20円+期末30円)
配当性向(連結・表面) 50.2%(50円 ÷ EPS99.59円・決算短信記載値)
DOE(連結・純資産配当率) 5.5%(決算短信記載値)
配当利回り 4.05%(直近実績DPS50円 ÷ 株価¥1,235・2026-06-16終値・J-Quants API)
配当方針 配当性向の目安50%、業績低迷時もDOE3.5%を下回らない下限を採用。中計「move.2027」で100億円を上限とする自己株式取得を進め総還元性向を向上
連続増配年数 3期連続増配(2023〜2025年3月期・分割後相当) + 来期予想は 維持(50円)

6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)

2022年以前の履歴を表示
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2020/3 20.40 76.69 26.6%
2021/3 17.58 64.75 27.2%
2022/3 17.58 53.04 33.1%
年度 DPS(円) EPS(円) 配当性向
2023/3 20.05 59.54 33.7%
2024/3 36.93 88.37 41.8%
2025/3 50.00 107.68 46.4%
2026/3 50.00 99.59 50.2%
2027/3(予) 50.00 107.23 46.6%

(注)

  • データ基準: EDINET DB引用、直近期は短信記載と一致確認済。配当性向は各年の DPS ÷ EPS で再計算
  • 株式分割: 2024年12月1日付で普通株式1株→3株(1:3)の株式分割を実施。上表のDPS・EPSはいずれも同分割を遡及反映した分割後相当ベースで統一(2020〜2024年のEPSは1:3分割後に換算)。2025年3月期の第2四半期末配当は分割後相当で18円、年間合計50円(短信注記)
  • 増益基調: 分割後相当ベースで見ると EPS は 2022/3 の53.04円を底に 2025/3 107.68円まで回復しており、純利益は2025/3で+19.0%増益。2026/3はEPS99.59円(前期の特別利益剥落で減益)も配当50円を維持
  • 配当政策の傾向: 2023年3月期以降は段階的に増配し、2025年3月期に年50円へ。2026・2027年3月期は50円維持で安定配当フェーズへ移行

6-3. 配当の評価ポイント(3点)

  • 増配構造: 2023〜2025年3月期に20→50円(分割後相当)へ段階増配。直近2期は50円維持で増配ペースは一服
  • 方針シグナル: 配当性向目安50%とDOE3.5%下限の二段構え。下限設定により業績悪化時の減配リスクを抑制
  • 耐性実績: 直近5年で減配なし。コロナ期(2021年3月期)に分割後相当で20.40→17.58円の減配があったが、その後は回復・増配基調

7. 詳細データ

7-1. 業績サマリー

指標 当期 前期 前期比
売上高 59,339百万円 57,005百万円 +4.1%
営業利益 9,444百万円 9,986百万円 △5.4%
経常利益 10,061百万円 10,615百万円 △5.2%
当期純利益 6,826百万円 7,829百万円 △12.8%
EPS 99.59円 107.68円 △7.5%
ROE 11.0% 12.8% △1.8pt

セグメント別(対前年同期比)

区分 売上 前期比
日本 51,332百万円 +3.1%
アジア 8,092百万円 +10.9%

業績増減要因の「業績の質」診断

観点 評価 解釈
一過性要因 🟡 前期の特別利益(約10億円)剥落で純利益が見かけ以上に減少
営業外損益 🟢 経常利益は営業利益を上回り、為替・持分法も大きな歪みなし
純利益押し下げ要因 🟡 営業減益(本業マージン低下)+前期一過性益の反落の複合
開示の誠実性 🟢 セグメント別の減益要因(機器販売減・コスト増)を具体的に開示

業績の質: 減益の一部は前期一過性益の反落だが、本業のマージン低下は実質要因で要注視

7-2. 財務・CFサマリー

指標 前期 当期
営業CF(百万円) 5,740 8,010
投資CF(百万円) 261 △3,772
財務CF(百万円) △8,151 △2,496
現金等期末残高(百万円) 15,638 17,401
自己資本比率(%) 71.7 67.9
  • 有利子負債: 短期借入金900 + 1年内返済長期借入金312 + 転換社債型新株予約権付社債6,000 + 長期借入金1,175 = 8,387百万円(日本基準・自己株式取得資金として2025年4月に転換社債型新株予約権付社債を発行)
  • ネットキャッシュ: 現金等17,401百万円 − 有利子負債8,387百万円 = +9,014百万円(プラス)。時価総額(約829億円)比 約10.9%で「プラス・時価10〜30%」帯

7-3. 来期業績予想(2027年3月期)

項目 予想 前期比
売上高 63,000百万円 +6.2%
営業利益 10,000百万円 +5.9%
経常利益 10,600百万円 +5.3%
親会社株主帰属当期純利益 7,200百万円 +5.5%
EPS 107.23円 +7.7%

7-4. データ出典の透明性

項目 出典 信頼度
通期売上・営業利益・経常利益・純利益・EPS・ROE・営業利益率 2026年3月期 決算短信(2026-05-14開示) 🟢 一次情報
来期業績予想・配当方針 2026年3月期 決算短信「1.(4)今後の見通し」「1.(5)利益配分に関する基本方針」 🟢 一次情報
配当実績・来期予想・配当性向・DOE 2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」 🟢 一次情報
自己資本比率・純資産・現金等・有利子負債・自己株式取得 2026年3月期 決算短信「連結貸借対照表」「連結CF計算書」 🟢 一次情報
セグメント別 2026年3月期 決算短信「業績の状況」 🟢 一次情報
過去配当履歴・EPS推移 EDINET DB 🟢 一次情報
株価¥1,235(2026-06-16終値) J-Quants API(JPX 公式) 🟢 一次情報

【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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