結論: 分割後36円で配当は実質据え置き・中間減益もB維持
📊 スコア: B 81点
💰 配当: 36→36円(±0円・2026年7月1日付1:3株式分割後ベース・前期実額108円=換算36円)
✅ 良い点: 利回り4.48%、性向50%以上目標、実質無借金、ROE18%台
⚠️ 注意点: 中間営業△9.0%、グローバル事業の反動減、下期偏重の通期計画
1. 業績ハイライト
- 中間売上270.23億円(+6.6%)・総稼働人数と契約単価が上昇
- 営業利益24.47億円(△9.0%)・前中間期の大型案件完工の反動
- 中間純利益16.77億円(△10.2%)・EPS28.50円(分割後)
- 通期予想は据え置き(売上+5.4%・営業+5.6%)
- 2026年7月1日付で1:3株式分割・配当は分割後ベースで実質据え置き
サマリー
- 本業堅調: 主力のアウトソーシングサービス事業は売上246.06億円(+7.0%)・営業利益23.28億円(+0.9%)と増収増益。高稼働率の維持と契約単価の上昇が全社の増収を牽引した
- 減益は反動が主因: 全社営業△9.0%はグローバル事業(営業利益1.43億円・△65.2%)の前中間期大型案件完工の反動が主因。中間営業利益は会社予想23.00億円を上回った一方、純利益は予想18.00億円をやや下回った
- 分割跨ぎの配当表記に注意: 短信の年間配当合計欄は「—」だが、分割後ベースでは中間換算18円+期末18円=36円で、前期108円=分割後換算36円と実質据え置き。表面の見かけで減配と誤読しない
2. 配当判断サマリー
- 当期年間配当は分割後ベース36円(中間54円は分割前株数への支払実績=換算18円+期末18円予想)で、前期108円=分割後換算36円と実質±0円の据え置き
- 短信「配当の状況」の年間合計「—」は中間(分割前)と期末(分割後)の単位混在によるもので、減配ではない
- 予想配当性向54.3%(36円÷予想EPS66.27円)・連結配当性向50%以上目標と整合的な水準
- 配当利回り4.48%(株価¥804)・同じサービス業のジェイエイシーリクルートメント(2124)と並ぶ4%台の高利回り帯
3. スコア内訳
配当持続性ランク: B(81/100点) ★★★★☆
| カテゴリ | 配点 | 得点 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 配当 | 50 | 38 | 性向7・DOE10・利回り7・方針6・耐性8 |
| 財務 | 25 | 21 | 自己資本10・ネットキャッシュ7・営業CF安定性4 |
| 収益 | 25 | 22 | 営業利益率12・ROE10 |
| 合計 | 100 | 81 | — |
3-1. 主な加点(高得点項目)
- DOE 10/10: 10.9%(2025年12月期実績・決算短信「配当の状況」純資産配当率(連結))で5%以上の満点帯
- 自己資本比率 10/10: 中間期末69.5%(60%以上)・前期末と同水準を維持
- ROE 10/10: 通期予想純利益39.00億円÷自己資本平均207.16億円(期首203.74億円と中間期末210.58億円の平均)=18.8%で15%以上
- 営業利益率 12/15: 通期予想10.3%(57.00億円÷555.00億円)を採点根拠とし10〜15%帯。中間実績は9.1%(24.47億円÷270.23億円)
- 増配減配耐性 8/10: 実質普通配当ベース(2023年の創業55周年記念配当除外)で過去5年減配なし(分割後換算28.33→31→31→36円)+当期36円で維持予想
- 営業CF安定性 4/5: 採点対象の直近5期(2021〜2025年)のうち2024年12月期4,584百万円を単発の外れ値として除外すると、残り4年(3,169/3,663/3,213/3,373百万円・2021〜2023年と2025年)は全て黒字で平均から±20%以内に収まり安定
- 配当性向 7/10: 53.3%(2025年12月期実績・スコア算出ベース)でサービス業の標準水準35%に対し+18.3pt(+10〜+20pt帯)。当期予想ベースでも54.3%と同帯
- 配当利回り 7/10: 4.48%(予想DPS36円÷株価¥804)で3.5〜4.5%帯
- ネットキャッシュ 7/10: +139.03億円(現金及び預金141.09億円−有利子負債2.06億円)で時価総額500.41億円の27.8%・10〜30%帯
3-2. 主な減点(低得点項目)
- 該当する明確な低得点項目なし(全項目で40%超の得点を確保)
3-3. スコアの動き(定点観測)
- スコア変動: 前期(2026年12月期Q1カルテ)77点 → 今期81点(+4点)
- 変動の内訳: 収益18→22点。営業利益率が8→12点へ上昇した。前カルテはQ1実績の営業利益率9.81%を採点根拠としていたが、四半期・中間期カルテの営業利益率・ROEを通期会社予想ベースで採点する基準の明確化(2026-08-03)により、通期予想10.3%(10〜15%帯)を根拠とするため。配当38点・財務21点は不変
- 満点項目は維持: DOE10点・自己資本比率10点・ROE10点は前期から不変
- 現在の位置づけ: 大きな減点項目がなく全カテゴリで底堅いB帯上位。配当方針6点(性向目標型)と利回り・性向・ネットキャッシュの7点群が中庸〜準高得点にとどまる構図
※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。
4. 事業の強み・構造リスク
4-1. ✅ 事業の強み
- 派遣から請負・受託への業容拡張: 前年度の宇宙事業推進室に続き当期は受託業務推進室を新設し、派遣で培った技術基盤と生成AIの活用で請負事業を強化する方針を短信で開示。単価・稼働率に全面依存しない収益源の育成は配当原資の分散に働く。
- 大手製造業の研究開発需要に根差す顧客基盤: 主要顧客の大手製造業で研究開発向けの技術者需要が堅調に続いていると会社が説明し、航空宇宙・医療関連の新規開拓も進む。特定業種の設備投資に偏らない需要源が受注の底堅さを支える。
4-2. ⚠️ 構造リスク
- 人件費・採用投資が先行する構造: 人材獲得競争の激化の中でインターンシップ等の採用企画や技術教育の強化を進め、販管費は35.49億円(+7.5%)へ増加。技術者数の確保が成長の前提で、稼働率が低下する局面では利益変動を増幅しうる。
- 下期偏重の通期計画: 通期営業57.00億円(+5.6%)の達成には下期に32.53億円(前年下期比約+20%)が必要な計算。上期営業は会社予想を超えたが、下期の採用・稼働率次第で配当性向の分母となるEPSが振れる点は確認点。
保有状況: 筆者は本銘柄を 保有していません(観察対象として継続フォロー予定)。
5. 筆者メモ
配当性向50%以上の目標は増配の追い風になる半面、利益が落ちる年は配当も連動して減りうる設計。下限は年10円と薄く、EPSの安定が配当の生命線だと見ている。
次回(2026年12月期 第3四半期)見るポイント:
- 通期営業予想57.00億円に対する進捗(中間実績24.47億円・進捗率42.9%)と下期の利益積み上げ
- グローバル事業の利益回復(海外プラント案件の受注・完工時期)
- 分割後基準での配当方針の再表明の有無(年10円の安定的下限は分割前基準の記載のまま)
6. 配当の見方
6-1. 配当の中身
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 2025年12月期(前期)実績 | 年間108円(中間47+期末61・分割前実額)=分割後換算36円 |
| 2026年12月期(当期)予想 | 分割後ベース年間36円(中間54円は分割前株数への支払実績=換算18円+期末18円(分割後))・前期比実質±0円の据え置き |
| 配当性向(連結・2025年12月期実績) | 53.3%(108円 ÷ EPS202.72円・決算短信記載値・スコア算出ベース) |
| 配当性向(当期予想・参考) | 54.3%(分割後36円 ÷ 予想EPS66.27円) |
| DOE(連結・純資産配当率) | 10.9%(2025年12月期実績・決算短信「配当の状況」記載値) |
| 配当利回り | 4.48%(予想DPS36円(分割後) ÷ 株価¥804・2026-08-06終値・J-Quants API) |
| 配当方針 | 連結配当性向50%以上を指標とする利益配分(2025年12月4日公表「配当基本方針の変更に関するお知らせ」・2025年12月期の期末配当から適用)+中間配当は年間の50%目処+業績にかかわらず年10円(中間5円、期末5円)の安定的下限維持(2025年12月期決算短信時点・分割前基準の記載) |
| 増配履歴 | 実質普通配当ベース(分割後換算)で25→25.33→28.33→31→31→36円と過去5年減配なし。2024年は普通配当ベース維持・2025年は+5円(換算)増配・当期は36円で維持予想 |
6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)
2022年以前の履歴を表示
| 年度 | DPS(円・分割後換算) | 実質普通DPS(円・分割後換算) | EPS(円・分割後換算) | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2020 | 25 | 25 | 49.71 | 50.3% |
| 2021 | 25.33 | 25.33 | 50.33 | 50.3% |
| 2022 | 28.33 | 28.33 | 56.49 | 50.2% |
| 年度 | DPS(円・分割後換算) | 実質普通DPS(円・分割後換算) | EPS(円・分割後換算) | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2023 | 34.33 | 31 | 61.72 | 50.2% |
| 2024 | 31 | 31 | 61.68 | 50.3% |
| 2025 | 36 | 36 | 67.57 | 53.3% |
| 2026(予) | 36 | 36 | 66.27 | 54.3% |
(注)
- データ基準: EDINET DB引用。全期を2026年7月1日付1:3株式分割後基準へ換算(純粋分割比1:3のみで換算・自己株式消却等は含まない)。分割前実額は2020年75円→2021年76円→2022年85円→2023年103円→2024年93円→2025年108円で、各年の決算短信記載値との一致を確認済
- DPS 列の方針: 1 列目は表面 DPS(記念配当含む年額)、2 列目は 実質普通配当ベース(記念配当除外)。記念配当のない年は両列が同値。配当性向は実質普通配当ベースで再計算
- 2023年の内訳: 表面103円(分割後換算34.33円)は創業55周年記念配当10円(分割後換算3.33円・中間配当に含む)を含む(2023年12月期決算短信)。記念配当を除外した実質普通配当は93円=分割後換算31円。表の配当性向50.2%は実質普通配当ベースで、表面103円(換算34.33円)ベースでは55.6%
- 実質普通配当ベースの連続性: 分割後換算で25→25.33→28.33→31(2023)→31(2024維持)→36(2025増配)→36予(当期維持)と過去5年減配なし。表面値の2023→2024(34.33→31)の減少は記念配当の剥落によるもので、普通配当ベースでは維持
- 配当政策の傾向: 配当性向はおおむね50〜55%で推移しEPS連動色が強い。2025年12月4日公表の方針変更で連結配当性向50%以上を明示
6-3. 配当の評価ポイント(3点)
- 増配構造: EPS成長(分割後換算49.71円→67.57円・2020→2025年)に沿って増配してきたEPS連動型。当期は分割後36円の据え置き予想で、連結配当性向50%以上目標の下でEPSの着地が配当額を左右する
- 方針シグナル: 連結配当性向50%以上(2025年12月4日変更)+年10円の安定的下限(分割前基準)を明示する配当性向目標型。DOE目標や累進配当の明示はなく、方針スコアは6/10
- 耐性実績: 実質普通配当ベースで過去5年減配なし・コロナ期(2020〜2021年)も維持〜増配・当期維持予想で8/10。表面値は記念配当の有無と分割で振れるため実質・分割後ベースで見る
7. 詳細データ
7-1. 業績サマリー
| 指標 | 当期(中間) | 前期(中間) | 前期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 270.23億円 | 253.40億円 | +6.6% |
| 営業利益 | 24.47億円 | 26.90億円 | △9.0% |
| 経常利益 | 25.36億円 | 28.20億円 | △10.1% |
| 親会社株主帰属中間純利益 | 16.77億円 | 18.68億円 | △10.2% |
| EPS | 28.50円(分割後) | 31.68円(分割後換算) | △10.0% |
| ROE(通期予想) | 18.8% | 20.4%(2025年実績) | △1.6pt |
セグメント別(対前年同期比)
| 区分 | 売上 | 前期比 |
|---|---|---|
| アウトソーシングサービス | 246.06億円 | +7.0%(利益+0.9%) |
| グローバル事業 | 23.58億円 | +3.0%(利益△65.2%) |
業績増減要因の「業績の質」診断
| 観点 | 評価 | 解釈 |
|---|---|---|
| 一過性要因 | 🟢 | 減益主因は前中間期の国内外大型案件完工の反動と短信が明示。当中間期の特別損益はほぼゼロ(特別利益74千円) |
| 営業外損益 | 🟡 | 為替差損25百万円(前年同期は差益26百万円)と寄付金10百万円で、経常△10.1%が営業△9.0%より深い |
| 純利益押し下げ/押し上げ要因 | 🟡 | 中間純利益16.77億円は会社の中間予想18.00億円を下回った。営業利益は予想超過も営業外の悪化が響いた |
| 開示の誠実性 | 🟢 | 減益要因と人材獲得競争の激化を本文で明記・会計方針変更なし。農業関連子会社の再編(2026年10月1日予定・連結業績への影響は軽微と説明)も後発事象で開示 |
→ 業績の質: 減益は前中間期の反動由来で一過性色が強いが、営業外の悪化で純利益は会社中間予想に未達(概ね良好)
7-2. 財務・CFサマリー
| 指標 | 前期末(2025/12) | 当中間期末(2026/6) |
|---|---|---|
| 現金及び預金(百万円) | 14,118 | 14,109 |
| 自己資本比率(%) | 69.5 | 69.5 |
(注)中間期決算短信にキャッシュ・フロー計算書の記載はありません。(参考)2025年12月期通期の営業CFは3,373百万円(2025年12月期決算短信)。
- 有利子負債: 短期借入金206百万円のみ・長期借入金は返済完了で0(前期末2百万円)・実質無借金
- ネットキャッシュ: 現金及び預金14,109百万円−有利子負債206百万円=+13,903百万円(139.03億円)。時価総額500.41億円(株価¥804×期末発行済株式総数62,240,025株(自己株式を含む)・分割後)に対し27.8%・プラスかつ時価総額10〜30%帯で7/10点
7-3. 通期業績予想(2026年12月期・中間期時点据え置き)
| 項目 | 予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 555.00億円 | +5.4% |
| 営業利益 | 57.00億円 | +5.6% |
| 経常利益 | 58.00億円 | +4.6% |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 39.00億円 | △2.0% |
| EPS | 66.27円(分割後) | △1.9%(前期202.72円=分割後換算67.57円比) |
| 営業利益率(通期予想) | 10.3%(57.00億円÷555.00億円・本ブログ算出) | ±0.0pt(2025年実績10.3%) |
| ROE(通期予想) | 18.8%(39.00億円÷自己資本平均207.16億円・本ブログ算出) | △1.6pt(2025年実績20.4%) |
(注)営業増益予想(+5.6%)に対し純利益のみ△2.0%となる点について短信に明示の説明はない。2025年実績には投資有価証券売却益等の特別利益0.86億円が含まれ、経常利益に対する純利益の比率は2025年実績71.8%→2026年予想67.2%(本ブログ算出)と、税負担等を保守的に見た予想水準になっている。
7-4. データ出典の透明性
| 項目 | 出典 | 信頼度 |
|---|---|---|
| 中間期売上・営業利益・経常利益・純利益・EPS・セグメント別・株式分割・自己資本比率・現金等・有利子負債 | 2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信(2026-08-06開示)「中間連結貸借対照表」「セグメント情報等」ほか | 🟢 一次情報 |
| 通期業績予想 | 2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信「1.(3)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明」 | 🟢 一次情報 |
| 営業利益率(通期予想)・ROE(通期予想) | 本ブログ算出(会社予想値より計算・ROE分母は期首自己資本(前期末)と中間期末自己資本の平均) | 🟡 補助データ |
| 配当実績・当期配当予想・配当性向・DOE(純資産配当率) | 2026年12月期 第2四半期(中間期)決算短信・2025年12月期決算短信 各「2.配当の状況」 | 🟢 一次情報 |
| 配当方針 | 2025年12月期決算短信「1.(5)利益配分に関する基本方針及び当期・次期の配当」・「配当基本方針の変更に関するお知らせ」(2025-12-04) | 🟢 一次情報 |
| 2023年の記念配当内訳・過去の配当実績 | 2023年12月期・2024年12月期 各決算短信 | 🟢 一次情報 |
| 過去配当履歴・EPS推移 | EDINET DB | 🟢 一次情報 |
| 株価¥804(2026-08-06終値) | J-Quants API(JPX 公式) | 🟢 一次情報 |
【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。