結論: 9月に引き上げた中間計画も上回り、年100円予想を維持
📊 スコア: B 75点
💰 配当: 96→100円予想(+4円)、期末一括配当のため中間配当なし
✅ 良い点: 無借金、自己資本比率73.0%、DOE 10.4%
⚠️ 注意点: 予想配当性向56.7%、販管費が増収率を上回る伸び、のれん・顧客関連資産
1. 業績ハイライト
- 売上高62,330百万円(+10.1%)で増収
- 営業利益9,063百万円(+10.0%)・利益率14.5%
- 経常利益9,216百万円(+10.3%)
- 中間純利益5,778百万円(+7.6%)
- 9月修正後の中間計画を営業利益で163百万円上回る
サマリー
- 9月の修正計画も上回る: 会社は9月28日に中間計画を営業利益8,900百万円・純利益5,600百万円へ引き上げていたが、実績はそれぞれ163百万円・178百万円上回った。通期予想に対する営業利益の進捗率は45.1%で、前年同期の43.2%より速い
- 成長投資の費用を粗利の改善で吸収: 販売費及び一般管理費は研究開発費の倍増(153→316百万円)などで+18.4%と増収率を上回った。一方で売上総利益率が23.9%→24.6%へ+0.7pt改善し、営業利益率は前年同期並みを保った
- ソリューション事業の利益が3倍近くに: 医療・ヘルスケアやセキュリティ製品の販売が伸び、ソリューション事業のセグメント利益は149→430百万円(+187.4%)。第1四半期累計は△72百万円の損失だったが、7〜9月で黒字に転じた
2. 配当判断サマリー
- 2027年3月期の年間配当予想は100円(期末一括)で、前期96円から+4円。9月28日に通期予想の上方修正とあわせて期末97円→100円へ増額しており、中間期決算短信では修正なし。記念配当・特別配当の注記はない
- 実質普通配当ベースでは2017年3月期から2026年3月期まで10期連続増配で、当期予想は11期目にあたる。表面DPSが2020→2021年3月期に46→42円と下がって見えるのは、創立50周年記念配当14円(株式分割後換算)の剥落によるもの
- 予想配当性向は56.7%(予想DPS100円÷予想EPS176.29円)で、SIerの中央値25%から+31.7pt。会社は総還元性向70%以上かつ配当性向50%以上を株主還元の基本方針とし、9月の増額修正時に配当性向56.7%・総還元性向71.6%の見込みを示した。高い性向は方針に沿った水準といえる
- 同じSIerのDTS(9682)(B78点)も、中期経営計画の期間中は配当性向50%以上・総還元性向70%以上を掲げる同型の方針で、配当が利益に連動する設計を共有している
3. スコア内訳
配当持続性ランク: B(75/100点) ★★★★☆
| カテゴリ | 配点 | 得点 | 主な内容 |
|---|---|---|---|
| 配当 | 50 | 30 | 性向0・DOE10・利回り4・方針6・耐性10 |
| 財務 | 25 | 20 | 自己資本10・ネットキャッシュ7・営業CF安定性3 |
| 収益 | 25 | 25 | 営業利益率15・ROE10 |
| 合計 | 100 | 75 | — |
営業利益率とROEは、中間期の実績ではなく当期通期の会社予想を採点根拠とした。営業利益率は通期予想15.70%(営業利益20,100百万円÷売上高128,000百万円)、ROEは通期予想18.4%(予想純利益13,300百万円÷自己資本72,132百万円=期首73,753百万円と中間期末70,510百万円の平均)である。配当性向・配当利回りも当期通期予想の年100円を基準に判定している。
3-1. 主な加点(高得点項目)
- 営業利益率 15/15: 通期予想15.70%(営業利益20,100百万円÷売上高128,000百万円)。15%以上で満点の帯で、2026年3月期実績16.2%からは△0.5pt
- DOE 10/10: 10.4%(2026年3月期の純資産配当率・決算短信記載値)。5%以上で満点の帯。中間期決算短信に純資産配当率の記載はなく、当期の見込み値も示されていないため直近の通期開示値を用いた
- 増配減配耐性 10/10: 実質普通配当ベースで2017年3月期から2026年3月期まで10期連続増配、直近5年に減配なし。当期予想100円は前期比+4円の増配予想で、「3年以上連続増配+直近5年で減配なし+次期予想で増配」帯
- 自己資本比率 10/10: 73.0%(前期末75.7%から△2.7pt)。60%以上で満点の帯。前期末比での低下は、配当金の支払と自己株式の取得で自己資本が減ったため
- ROE 10/10: 通期予想18.4%(予想純利益13,300百万円÷期首・中間期末平均自己資本72,132百万円)。15%以上で満点の帯
- ネットキャッシュ 7/10: 現金及び預金30,300百万円 + 短期有価証券4,000百万円 − 有利子負債0百万円 = +34,300百万円。時価総額比で「プラス・時価総額の10〜30%」帯。算定根拠は §7-2 参照
3-2. 主な減点(低得点項目)
- 配当性向 0/10: 当期通期予想56.7%(予想DPS100円÷予想EPS176.29円)。SIerの中央値25%対比+31.7ptで「+30pt超」帯。前回カルテの予想56.7%(予想EPS176.30円)と同じ帯
- 配当利回り 4/10: 予想DPS100円ベース。2.5〜3.5%帯
3-3. スコアの動き(定点観測)
- スコア変動: 前期カルテ75点 → 今期75点(±0点)。カテゴリ別でも配当30・財務20・収益25で変わっていない
- 変動の内訳: 10項目とも前回と同じ帯にとどまった。数値ではROEが期首と直近開示時点の自己資本の平均の増加(71,083→72,132百万円)で18.7%→18.4%となった。自己資本比率は、第1四半期末から自己資本が68,413→70,510百万円へ増えた以上に総資産が90,024→96,605百万円へ膨らみ、76.0%→73.0%へ下がった。ネットキャッシュは32,478→34,300百万円へ増えた。配当利回りは前回カルテ時点からの株価の上昇で下がったが「2.5〜3.5%」帯の中にある
- 満点5項目は維持: DOE 10/10・増配減配耐性 10/10(配当)、自己資本比率 10/10(財務)、営業利益率 15/15・ROE 10/10(収益)の5項目は前回カルテから満点を続けている
- 現在の位置づけ: B帯(70〜84点)の中位。収益25/25・財務20/25に対し配当は30/50で、配当性向0/10と配当利回り4/10がA(85点以上)との距離をつくっている。配当性向50%以上を方針に掲げる会社のため、配当性向はSIerの中央値から+30pt超の帯に位置する
※本スコアは決算短信の数値から機械的に算出した独自指標であり、将来の減配可能性を予測するものではありません。過去のデータ上の傾向を整理した参考情報としてご利用ください。
4. 事業の強み・構造リスク
4-1. ✅ 事業の強み
- 金融ITの基幹システム更改: 大手銀行の基幹システム更改と既存案件の拡大で、金融IT分野の売上は19,575百万円(+15.8%)、セグメント利益は3,561百万円(+11.1%)。複数年に及ぶ更改案件は稼働の見通しが立ちやすく、配当原資の予見性を高める
- DX・AI関連への構成シフト: 注力するDAS事業の売上は34,234百万円(+30.1%)で全社売上の54.9%を占め、うちDX・AI等新技術関連は25,108百万円(+36.8%)。上流工程へ業態を移し収益体質を強める方針が売上構成に表れ、配当原資の伸びを支える
4-2. ⚠️ 構造リスク
- のれん・顧客関連資産の残高: 中間期末ののれん7,539百万円と顧客関連資産7,143百万円は計14,682百万円で総資産96,605百万円の15.2%を占め、のれんだけで半期653百万円の償却が続く。買収事業の収益が計画を下回れば、減損が配当原資を圧迫する
- ITインフラの機器調達コスト: ITインフラ分野は売上が+7.7%伸びた一方、セグメント利益は+0.9%とほぼ横ばいで、会社はハードウェア調達環境の影響による利益率の低下を挙げている。機器の仕入れを伴う案件では調達価格の上昇が利益率に直接響き、配当原資の伸びを抑える要因になる
保有状況: 筆者は本銘柄を 保有していません(観察対象として継続フォロー予定)。
5. 筆者メモ
上期は9月に引き上げた中間計画も上回ったが通期予想は据え置かれ、下期の営業利益は前年下期をわずかに上回る計画にとどまる。配当は利益に連動する方針なので、通期予想の扱いを見たい。
次回(2027年3月期 第3四半期・2027年1月発表予定)見るポイント:
- 第3四半期累計の営業利益の進み方と、通期予想(営業利益20,100百万円)の修正の有無
- 次の自己株式取得枠の設定(5月決議の20億円の枠は10月6日に取得を終了)
- ソリューション事業のセグメント利益率(中間期4.7%)が下期も保たれるか
6. 配当の見方
6-1. 配当の中身
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 2026年3月期実績 | 96円(期末一括・前期比+9円) |
| 2027年3月期 中間期実績 | 0円(期末一括配当のため中間配当なし) |
| 2027年3月期予想 | 100円(期末一括・+4円・2026年9月28日に期末97円→100円へ増額修正・中間期決算短信で修正なし) |
| 配当性向(連結・当期通期予想・表面) | 56.7%(予想DPS100円 ÷ 予想EPS176.29円・会社見込みの56.7%と一致)。2027年3月期予想に記念配当・特別配当は含まれないため実質普通配当ベースでも同値。前期実績は56.3%(決算短信「2.配当の状況」記載値) |
| DOE(連結・純資産配当率) | 10.4%(2026年3月期実績・決算短信記載値。中間期決算短信に純資産配当率の記載はない) |
| 配当利回り | 採点帯 2.5〜3.5%(4/10)・予想DPS100円 |
| 配当方針 | 連結ベースで総還元性向70%以上かつ配当性向50%以上を株主還元の基本方針として明示(2026年6月22日提出の有価証券報告書「3 配当政策」・2026年9月28日「2027年3月期 期末配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」)。累進配当の宣言はなく、DOE目標の開示もない |
| 連続増配年数 | 実質普通配当ベースで10期連続増配(起点は2016年3月期18.5円、2017年3月期22円から2026年3月期96円まで・いずれも株式分割後換算)。2027年3月期予想100円は11期目にあたる |
| 自己株式 | 2026年5月8日決議の取得枠(上限750,000株・20億円)で中間期末までに662,600株・1,795百万円を取得し、10月6日に累計731,400株・1,999百万円で取得を終了した。9月28日決議の自己株式3,000,000株の消却は10月16日に完了している |
6-2. 過去年度 連結DPS・EPS・配当性向(EDINET DB 引用、配当÷EPS再計算)
2022年以前の履歴を表示
| 年度 | DPS(円・分割後換算) | 実質普通DPS(円・分割後換算) | EPS(円・分割後換算) | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2016 | 18.5 | 18.5 | 35.49 | 52.1% |
| 2017 | 22 | 22 | 52.91 | 41.6% |
| 2018 | 26 | 26 | 63.38 | 41.0% |
| 2019 | 30 | 30 | 69.66 | 43.1% |
| 2020 | 46(普通32+記念14) | 32 | 78.21 | 40.9% |
| 2021 | 42 | 42 | 80.10 | 52.4% |
| 2022 | 52 | 52 | 99.37 | 52.3% |
| 年度 | DPS(円・分割後換算) | 実質普通DPS(円・分割後換算) | EPS(円・分割後換算) | 配当性向 |
|---|---|---|---|---|
| 2023 | 67 | 67 | 132.31 | 50.6% |
| 2024 | 72 | 72 | 133.29 | 54.0% |
| 2025 | 87 | 87 | 153.61 | 56.6% |
| 2026 | 96 | 96 | 170.49 | 56.3% |
| 2027(予想) | 100 | 100 | 176.29 | 56.7% |
(注)
- データ基準: 2016〜2025年3月期のDPS・EPSは EDINET DB(有価証券報告書由来)引用。2026年3月期の実績は2026年3月期決算短信(2026年5月8日開示)の記載値。2027年3月期(予想)は中間期決算短信の記載値(DPSは2026年9月28日の増額修正後の100円、EPSは同日の修正時の176.30円から176.29円へ小幅に変動・理由の説明はない)。EPSはいずれも会社開示値で、配当性向から逆算していない
- 株式分割の反映: 2020年1月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を実施しており、表中のDPS・EPSはすべて分割後ベースに揃えている。2016〜2019年3月期の表面配当額(分割前)は37→44→52→60円で、分割後換算は18.5→22→26→30円にあたる(2020年6月提出の有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」)
- DPS列の方針: 1列目は表面DPS(記念配当を含む年額)、2列目は記念配当を除いた実質普通配当ベース。該当のない年は両列が同値。配当性向は実質普通配当ベースで再計算している
- 2020年の表面 vs 実質普通配当: 2020年3月期の中間配当28円(分割前)は全額が創立50周年記念配当で、分割後換算では14円。普通配当にあたるのは期末32円(分割後)である。表面ベースでは2020→2021年3月期が46→42円の減配に見えるが、実質普通配当ベースでは32→42円の+10円増配にあたる
- 連続増配の数え方: 実質普通配当ベースで2016年3月期18.5円を起点に、2017年3月期22円から2026年3月期96円まで10期連続で増配している(22→26→30→32→42→52→67→72→87→96円)。2027年3月期予想100円は11期目にあたる。なお本表は2016年3月期以降を対象としており、それ以前の配当は集計範囲外
- 配当政策の傾向: 配当性向(実質普通配当ベース)は2016〜2020年3月期がおおむね41〜52%、2021年3月期以降は52.4→52.3→50.6→54.0→56.6→56.3%と切り上がってきた。会社が基本方針に掲げる「配当性向50%以上」の上側で推移している
6-3. 配当の評価ポイント(3点)
- 増配構造: 96→100円(+4円)で、実質普通配当ベースの連続増配は11期目の見込み。期初予想の+1円から、9月28日の通期予想上方修正にあわせて+4円へ積み増された。増配率+4.2%は通期予想純利益の伸び+2.2%を上回り、配当性向は56.3%(前期実績)→56.7%(当期予想)へわずかに上がる
- 方針シグナル: 「総還元性向70%以上かつ配当性向50%以上(いずれも連結ベース)」を有価証券報告書「配当政策」で数値明示し、9月28日の期末配当の増額でもこの方針を理由に挙げた。今期は20億円の自己株式取得枠を10月6日に使い切り、10月16日に3,000,000株(消却前の発行済株式総数の3.49%)を消却している。累進配当の宣言はなく、DOE目標の開示もないため、予想EPSが下がれば配当額も追随しうる設計にある
- 耐性実績: 直近5年(2022〜2026年3月期)に実質普通配当ベースの減配はなく、コロナ期の2021年3月期も32→42円へ増配した。表面DPSが2020→2021年3月期に46→42円と下がって見えるのは創立50周年記念配当14円(分割後換算)の剥落によるもので、普通配当の減配ではない
7. 詳細データ
7-1. 業績サマリー(中間期累計)
| 指標 | 当中間期 | 前年同期 | 前年同期比 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 62,330百万円 | 56,605百万円 | +10.1% |
| 営業利益 | 9,063百万円 | 8,238百万円 | +10.0% |
| 営業利益率(中間期実績) | 14.54% | 14.55% | △0.01pt |
| 経常利益 | 9,216百万円 | 8,353百万円 | +10.3% |
| 親会社株主に帰属する中間純利益 | 5,778百万円 | 5,370百万円 | +7.6% |
| EPS | 76.40円 | 70.22円 | +8.8% |
通期予想(2026年9月28日修正後・今回据え置き)に対する進捗率
| 項目 | 中間期累計 | 通期予想 | 進捗率 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 62,330百万円 | 128,000百万円 | 48.7% |
| 営業利益 | 9,063百万円 | 20,100百万円 | 45.1% |
| 経常利益 | 9,216百万円 | 20,400百万円 | 45.2% |
| 親会社株主に帰属する当期純利益 | 5,778百万円 | 13,300百万円 | 43.4% |
9月28日に修正した中間計画(売上高62,000百万円・営業利益8,900百万円・経常利益9,000百万円・純利益5,600百万円)に対しては、売上高+330百万円・営業利益+163百万円・経常利益+216百万円・純利益+178百万円の着地。前年同期の通期実績に対する進捗は営業利益43.2%・純利益41.3%で、今期はそれより速い。
セグメント別(対前年同期比)
| 区分 | 売上(前年同期比) | セグメント利益(前年同期比) |
|---|---|---|
| システム開発事業 — 金融IT | 19,575百万円(+15.8%) | 3,561百万円(+11.1%) |
| システム開発事業 — 産業IT | 14,340百万円(+3.4%) | 2,020百万円(+2.4%) |
| システム開発事業 — 社会基盤IT | 12,722百万円(+8.6%) | 2,396百万円(+14.8%) |
| システム開発事業 — ITインフラ | 6,982百万円(+7.7%) | 1,118百万円(+0.9%) |
| ソリューション事業 | 9,138百万円(+14.7%) | 430百万円(+187.4%) |
売上はセグメント間の内部取引を含む計数、セグメント利益は営業利益ベースで、前年同期比は決算短信の記載値。5区分すべてが増収増益で、全社費用の調整額は△284百万円→△463百万円へ増えた。社会基盤ITの利益の伸びが売上を上回ったのは、前年同期にあった採算性の低いプロジェクトが収束したため。ソリューション事業はセグメント利益率が1.9%→4.7%へ上がり、利益の伸びが売上を大きく上回った。
業績増減要因の「業績の質」診断
| 観点 | 評価 | 解釈 |
|---|---|---|
| 一過性要因 | 🟢 | 特別利益は固定資産売却益0百万円のみ(前年同期は投資有価証券売却益47百万円)で、特別損失の計上はない。営業利益+10.0%は増収と売上総利益率の改善がそのまま出た形 |
| 営業外損益 | 🟢 | 営業外収益は132→172百万円(受取利息39→62百万円)、営業外費用は17→19百万円。経常利益+10.3%は営業利益+10.0%とほぼ同水準で、営業外の押し上げは小さい |
| 純利益押し下げ要因 | 🟡 | 税金等調整前中間純利益は8,401→9,217百万円(+9.7%)だが、法人税等が2,986→3,406百万円へ増え税負担率は35.5%→37.0%へ上昇。親会社株主に帰属する中間純利益の伸びは+7.6%と営業段階を下回った。会社は見積実効税率による税金費用の計算を適用している |
| 開示の誠実性 | 🟢 | 上振れを9月28日の予想修正で先に開示し、中間期決算短信では5区分の売上・利益と、社会基盤ITの低採算案件の収束やITインフラのハードウェア調達環境など区分ごとの増減理由を記載している |
→ 業績の質: 増収と粗利率の改善による本業の増益で、一過性要因の寄与はない
7-2. 財務・CFサマリー
| 指標 | 前年同期・前期末(2026年3月末) | 当中間期・当中間期末(2026年9月末) |
|---|---|---|
| 営業CF(4〜9月累計・百万円) | 8,883 | 9,063 |
| 投資CF(4〜9月累計・百万円) | △2,585 | △4,699 |
| 財務CF(4〜9月累計・百万円) | △7,221 | △9,150 |
| 現金及び預金(BS・百万円) | 30,905 | 30,300 |
| 短期有価証券(BS流動・百万円) | 4,000 | 4,000 |
| 現金及び現金同等物 期末残高(CF・百万円) | 28,977 | 27,697 |
| 自己資本比率(%) | 75.7 | 73.0 |
CFの3行は4〜9月の6ヶ月累計(左列は前年同期)。現金及び預金・短期有価証券・自己資本比率は各期末時点で、左列は前期末(2026年3月末)・右列は当中間期末(2026年9月末)。現金及び現金同等物 期末残高(CF)のみ左列が前年同期末(2025年9月末)。
- 有利子負債: 短期借入金・1年内返済予定の長期借入金・長期借入金・社債・リース債務のいずれも中間連結貸借対照表に計上がなく0百万円。2026年3月期中に借入金を完済しており、無借金の状態が続いている
- ネットキャッシュ: 現金及び預金30,300百万円 + 短期有価証券4,000百万円 − 有利子負債0百万円 = +34,300百万円。時価総額比(期末発行済株式数86,000,000株・自己株式を含む)で、「プラス・時価総額の10〜30%」帯の7/10点。中間期末より後の10月16日に自己株式を消却しているが、本ブログの時価総額は期末の発行済株式総数で計算するため消却前の株数を用いた(消却後の株数で計算しても帯は同じ)。投資その他の資産に計上される投資有価証券1,856百万円は長期資産のため分子に算入していない。情報・通信業はネットキャッシュの業種補正対象外で本則を適用している
- 営業CF安定性の評価対象5期(2022年3月期〜2026年3月期・単位百万円): 7,244 → 10,067 → 12,188 → 12,298 → 16,156。赤字(マイナス)の期はないが、5期平均11,590百万円からの乖離は2022年3月期△37.5%と2026年3月期+39.4%の2期が±20%を超える。最も離れた2026年3月期を除いた4期でも、その4期平均10,449百万円から2022年3月期が△30.7%離れるため3/5点。中間期の営業CF9,063百万円は前年同期の8,883百万円から+2.0%
- 現金の動き: 現金及び現金同等物は4,794百万円減ったが、主因は定期預金の預入6,216百万円(払戻2,015百万円)で、BSの現金及び預金は30,905→30,300百万円とほぼ横ばい。配当金の支払7,288百万円と自己株式の取得1,796百万円の合計は、中間期の営業CF9,063百万円を上回った
- 自己株式の動き: 期末自己株式数は10,077,689株→10,680,935株へ増え(主に取得662,600株による)、期末発行済株式総数(自己株式を含む)は86,000,000株で前期末と同じ。中間期末後の10月16日に3,000,000株を消却し、消却後の発行済株式総数は83,000,000株となった
7-3. 通期業績予想(2027年3月期・2026年9月28日修正後・今回据え置き)
| 項目 | 予想 | 前期比 |
|---|---|---|
| 売上高 | 128,000百万円 | +8.6% |
| 営業利益 | 20,100百万円 | +5.4% |
| 経常利益 | 20,400百万円 | +5.6% |
| 親会社株主帰属当期純利益 | 13,300百万円 | +2.2% |
| EPS | 176.29円 | +3.4% |
| 年間配当 | 100円 | +4円 |
| 営業利益率(通期予想) | 15.70%(20,100百万円÷128,000百万円・本ブログ算出) | △0.5pt |
| ROE(通期予想) | 18.4%(13,300百万円÷72,132百万円・本ブログ算出) | ±0.0pt |
(注)ROEの分母72,132百万円は、期首自己資本73,753百万円(2026年3月期末)と中間期末自己資本70,510百万円の平均。前期比は2026年3月期の会社開示ROE 18.4%・売上高営業利益率16.2%との差。中間期決算短信は、通期予想を9月28日公表の修正値から変更しないとしている。通期予想から中間実績を引いた下期の計画は、営業利益11,037百万円(前年下期比+1.9%)、純利益7,522百万円(同△1.5%)。予想EPSは9月28日の修正時の176.30円から176.29円へ小幅に変わっている(会社は変動の理由を説明していない)。
7-4. データ出典の透明性
| 項目 | 出典 | 信頼度 |
|---|---|---|
| 中間期の売上高・営業利益・経常利益・中間純利益・EPS・販管費・営業外損益・特別損益 | 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)(2026-10-29開示)「中間連結損益計算書」 | 🟢 一次情報 |
| 通期業績予想・中間計画(売上高・営業利益・経常利益・純利益・EPS)と修正理由 | 2026年9月28日開示「2027年3月期第2四半期(中間期)及び通期連結業績予想の修正に関するお知らせ」、2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信「3.2027年3月期の連結業績予想」 | 🟢 一次情報 |
| 営業利益率(通期予想)・ROE(通期予想) | 本ブログ算出(会社予想値より計算・ROE分母は期首自己資本(前期末)と中間期末自己資本の平均) | 🟡 補助データ |
| 配当実績・当期配当予想・配当性向 | 2026年9月28日開示「2027年3月期 期末配当予想の修正(増配)に関するお知らせ」(当期配当予想100円・会社見込みの配当性向56.7%・総還元性向71.6%)、2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信「2.配当の状況」、2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」 | 🟢 一次情報 |
| DOE(純資産配当率10.4%) | 2026年3月期 決算短信「2.配当の状況」 | 🟢 一次情報 |
| 配当方針(総還元性向70%以上かつ配当性向50%以上) | 2026年3月期 有価証券報告書(2026年6月22日提出)「3 配当政策」 | 🟢 一次情報 |
| 自己資本比率・現金及び預金・短期有価証券・有利子負債・のれん・顧客関連資産・投資有価証券・期末発行済株式数・自己株式数 | 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信「中間連結貸借対照表」「注記事項(4)発行済株式数」 | 🟢 一次情報 |
| 営業CF・投資CF・財務CF・現金及び現金同等物 中間期末残高・定期預金の預入と払戻 | 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信「中間連結キャッシュ・フロー計算書」 | 🟢 一次情報 |
| セグメント別売上・セグメント利益・増減理由・DAS事業 | 2027年3月期 第2四半期(中間期)決算短信「1.(1)当中間期の経営成績の概況」「セグメント情報等」 | 🟢 一次情報 |
| 自己株式の取得状況と取得の終了・自己株式3,000,000株の消却完了 | 会社IR「自己株式の取得状況に関するお知らせ」(2026年10月1日)・「自己株式の取得状況及び取得終了に関するお知らせ」(2026年10月6日)・「自己株式の消却完了に関するお知らせ」(2026年10月16日) | 🟢 一次情報 |
| 営業CF(2022〜2026年3月期) | EDINET DB(2026年3月期は決算短信「連結キャッシュ・フロー計算書」と一致) | 🟢 一次情報 |
| 2020年3月期 中間配当28円の創立50周年記念配当内訳・2020年1月1日付 1株→2株の株式分割・2016〜2019年3月期の配当額 | 2020年3月期 決算短信「2.配当の状況」注記、2020年3月期 有価証券報告書「主要な経営指標等の推移」「3 配当政策」 | 🟢 一次情報 |
| 過去配当履歴・EPS推移(2016〜2025年3月期) | EDINET DB | 🟢 一次情報 |
| 株価・配当利回り | 記事作成時点の終値を採点にのみ使用(数値は非掲載) | 🟡 補助データ |
【免責事項】 本記事は情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄の売買を推奨・勧誘するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
本記事は配当持続性スコアの枠組みに基づき、筆者が一次情報と内容を確認・編集して公開しています。下書き・集計・整形には補助ツールを使用しています。誤りにお気づきの方は X(@haitoukarte) へお知らせください。